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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 決戦!バラモス編

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「任せて!」
 
アルベルトが連呼でバラモスがなるべく早く目を覚まさない様にと
ラリホーを掛けまくる。
 
「……こ、これで平気なのかな?」
 
ダウドが心配そうな声を出す。
 
「ああ、暫くは目え覚まさねえだろ」
 
「ジャミル、こればっかりやってるとMPが終わっちゃうから……」
 
「ああ、このカバが起きねえうちに俺達も出来るだけ物理ダメージ与えとくよ」
 
「頼むよ……」
 
「行くぞ、ダウド!」
 
「え、えー!?オイラもー!?」
 
「後、物理攻撃はオメーしかいねえだろが!!」
 
「わかったよお……、たく、ヘタレ使い荒いんだから……」
 
「私もお手伝いするわ!ラリホーは使えないけど……」
 
アルベルトがラリホーを掛けまくり、アイシャは子守唄を歌い、
ジャミルとダウドはバラモスが寝ている間にボコスカ殴りまくる。
 
「はあ、このまま大人しく寝ててくれりゃいいんだけどなあ……」
 
……ダウドも段々慣れて来たのか調子に乗る。
 
「このカバ!バカ!!」
 
「……お前が調子に乗ると……、碌な事が……」
 
「えっ?何だい?ジャミルう」
 
「何でもねえよ……」
 
ジャミルが不安そうな顔でダウドの方を見る。……その予感は
的中してしまうのである。
 
「もう少しかなあ……?」
 
ダウドがちょんちょんバラモスを突っついた。……その瞬間……。
 
「おのれえええーーーーーーーっ!!」
 
 
突然目を覚ましたバラモスはジャミル達を雄叫びで全員ふっ飛ばし
壁に叩き付けた。4人に散々コケにされたバラモスが怒り、等々
本気モードに入ったのである……。

「……う、うっ……」
 
激痛を堪え、何とかジャミルが立ち上がるが、頭部からは血が流れていた。
 
「……ひどいよおお~……、いきなり起きるなんてえ~……」
 
「だから言ったんだっ!このバカダウド!!」
 
「な……、なにをー?何にも聞いてないよ?……」
 
「アイシャ!!」
 
「ああっ……!!」
 
アルベルトの言葉にジャミルがはっとし、前を向くと、彼女が一番
打ち所が悪かったらしく、大出血状態で床に倒れていた。
 
「アイシャ!!しっかり……!!」
 
アルベルトが血だらけのアイシャを助け起こすと、アイシャは何とか、
か細く返事を返した。
 
「わ……、私は……平気……」
 
「……ひいいいいーっ!!」
 
流血を見たダウドもコテンとひっくり返り気絶する。
 
「アル、べホマをアイシャに直ぐ!!……頼む!!」
 
「任せてっ!」
 
アルベルトは急いでべホマをアイシャに掛けようと詠唱を始めるが、
しかし次の瞬間……。
 
「そうはさせぬ、思い知れ!我の力を……!!」
 
「……あ、ああっ!!」
 
バラモスが回復魔法の詠唱を妨害してきたのである。バラモスは
二人に向けてメラゾーマを放つ。アルベルトは盾になって咄嗟に
アイシャを庇う。
 
「……アルっ!!」
 
「う……、うう……」
 
アルベルトは必死で歯を食いしばり耐えるが、背中に大火傷を負い
大ダメージを……。
 
「大丈夫か!!」
 
「……僕は大丈夫……、でも……、これじゃ……、少し詠唱に……、
時間が掛かるかも……、ごめん……」
 
アルベルトは痛みを堪えながらそのまま蹲ってしまう。
 
「フハハハハハ!!この魔王バラモス様の力を思い知ったか!!」
 
「……こんの野郎……!!」
 
「フハハハハハ!!」
 
 
「だぁぁぁぁぁーっ!!」
 
 
「何いっ!?」
 
ジャミルは素早い剣捌きでバラモスをどんどん押していく。
 
「これ以上話を真面目にすんなーーっ!!」
 
「この小僧めが……」
 
稲妻の剣がバラモスをあっと言う間に追い詰めたと思ったが……。
 
「まいったかカバ!」
 
「……まだ言うかーっ!!」
 
「テメエだけは絶対許さねえぞ……、色々と腹立つんだよ……」
 
「……お前達……、さっきはイオナズンをプレゼントして貰ったが……」
 
「ん?」
 
「教えてやろう……、本当のイオナズンを……!!」
 
アイシャの時よりも強烈な爆風が部屋中を包みジャミルを吹き飛ばす。
 
「……うわぁぁぁぁー!!」
 
「フハ、フハハハハハ!!」
 
「……く、くそっ……!」
 
稲妻の剣を握りしめ、ヨロヨロしながらジャミルが立ち上がった。
 
「しぶとい奴め……!」
 
「……負、負けられねえんだよ、こんなとこで……、ハア……、ハアッ……」
 
ジャミルの脳裏にフィラの笑顔が浮かぶ。テドンの村で見せてくれた
あの悲しい笑顔が……。
 
 
……フィラ……、お兄ちゃん達と会えた事……、絶対忘れないよ……
 
 
「……フィラっ!!」
 
「べホマ!!」
 
「……何だ?体が……!?アル……!!」
 
ジャミルが気が付くと、復活したアルベルトとアイシャの姿が……。
 
「良かった……、間に合って……」
 
「アル!もう平気なのか!?」
 
「うん、少し休ませて貰ったから、もう大丈夫!」
 
「私もアルに回復して貰ったわ!」
 
「アイシャ!!」
 
「えへへ!」
 
「……オ、オイラも……、復活しますた……」
 
「オメーはいいよ、帰れ、シッシッ!」
 
「えー!?そんな、酷いよおー!ジャミルぅ!!」
 
ダウドが慌ててジャミルに覆い被さり、ご機嫌取りを
しようとするものの、ジャミルはブン剥れる。
 
「……そんな意地悪言わないで、ね?ジャミル……、ケンカしないで……」
 
アイシャが優しくダウドを庇い、ダウドは鼻の下を伸ばす。
……ますます面白くないのか、ジャミルは頬を膨らませて
横目でダウドを見た。
 
「いいかダウド、今からが本番だ、もし戦う気がねえなら今すぐ帰れ」
 
「一人でここからじゃ無理でしょ……、幾らなんでも……」
 
アルベルトもジャミルとダウドを交互に見る。
 
「……」
 
「お前らーっ!!」
 
と、忘れられていたバラモスさん、急に割り込んで来る。無視されて
ご機嫌斜めらしい。
 
「何?」
 
「何処までこの魔王バラモス様をコケにする気だーーっ!!」
 
「ちょっと待ってろよ!このバカダウドに今説教してんだよ!
邪魔すんなよ!」
 
「しゅーん……、さすがにちょっと反省……」
 
「ふ、ふざけおって……、おのれ……!!」
 
「……もうっ!私怒ったんだから!!マヒャド!!」
 
反撃のアイシャ、バラモスに覚えたての上級氷魔法をぶつける。
しかし、バラモスがでかすぎて、身体を凍らせる事は出来なかった。
けれどアイシャの怒り魔法パワーはバラモスに確実に大ダメージを与えている。
 
「うおっ!?こ、小癪な……」
 
「いいぞアイシャ!!」
 
「じゃあ僕もっ!べギラゴン!!」
 
「イオラ!ヒャダルコ!……べギラマ!!」
 
アイシャとアルベルトはありったけの攻撃魔法をバラモスへとぶつける。
 
「おのれ!!これでも喰らえ!!」
 
しかし、バラモスも魔王としてのプライドが有り、負けてはいない。
4人目掛け、強力な火の球を投げつけてくる。
 
「……バリアーーっ!フバーバ!!」
 
「く……、小生意気な金髪小僧めがーーっ……!!」