天空天河 八
靖王は、『苦虫を潰したように、笑いもしない』と、世間のもっぱらの評価だったが。
──こんな、昔と変わらない、景琰の無防備な寝顔は可愛らしい。
小さい頃から、たった二つ年上なだけで、兄貴面をされて、腹が立った事もあったが、結局、いつも護ってくれているのは、景琰だったのだ。
心から、全てを預けられる知音が、側にいる事が、こんなにも心強い。
景琰、、、
来てくれて、心から嬉しかった。
側にいてくれて、、、、、ありがとう。──
長蘇は、側で眠る靖王の顔を見ながら、この幸せを噛み締めていた。
──────十三 安息 糸冬─────