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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 新たなる厄災編

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「急にいなくなったと思ったら……!こんな所でまーた女の子を
口説いてたのね!!」
 
……4人とジタンの前に現れたのは、黒髪ロンゲの清楚な顔立ちの美少女。
少女は腰に手を当て、仁王立ち。ジタンにめっ!で怒っている。
 
「ああ、愛しのダガー!オレのハニー!こ~んな所まで
オレを探しに来てくれたのかあ~!やっぱオレ達って、何処にいても
繋がってる、雅に運命共同体!?
 
「うわ……」
 
ジタンは寒いポーズと台詞で迎えに来たらしき黒髪の美少女を口説き始める。
 
「何がオレのハニーよ!全くっ!もう知りませんっ!」
 
「……」
 
「ほら、帰るわよ!どうもお邪魔しました」
 
「……」
 
彼女らしき女の子はジタンをズルズル引っ張っていった。
それをぼけーっとみている4人。
 
「……ああ……、行っちまった……」
 
「綺麗な人なのに……、凄い力ね……」
 
「……」
 
「……」
 
アルベルトとダウドが代わる代わるにジャミルとアイシャを見た。
 
「……何だよ……」
 
「……何……?」
 
 
「どこも同じだねえ!」
 
 
「何だとー!?」
 
「何よー!!」
 
「……あははははは……」


アリアハンの城
 
 
「おお、勇者達よ……、よくぞ魔王バラモスを打ち取ってくれた……、
この世界にも国にも再び平和が戻った……、心から礼を言うぞ……」
 
テオドール国王が4人に深々と頭を下げる。それを見たジャミルは
いつもの如く、調子に乗り出し、得意げにヘヘんと鼻を擦る。
 
「ヘッ、ま、あんなカバ、俺の手に掛かっちゃ屁でもねえ!」
 
「も~!調子に乗らないのっ!!」
 
アイシャがいつも通り怒り、側にいるアルベルトとダウドも困り顔。
 
「勇者様、有難うございます!」
 
「本当に有難う!」
 
城の兵士たちもお礼を言い捲り、ジャミルはますますデレる。
 
「まいったなあ~、ンモ~、俺っていつの間にかこんな有名人に
なっちゃった?」
 
「ま、こんな機会滅多にないからね、いい事かもね……」
 
「……なんだとっ!?この腹黒っ!!」
 
「もうっ、やめなさいったらっ!!国王様の前でっ!」
 
「はあ~……」
 
「ゆ、勇者様、勇者様っ!」
 
「あ、何……?」
 
先程の兵士達が再びジャミルの側にやってくる。……何やら色紙を持っている。
 
「ウチの娘が勇者様の大ファンなんですよ、サイン下さい」
 
「はああ~……?」
 
「じゃ、じゃあ……、自分も……、私の実家にいる娘の分も…」
 
「じいちゃんとばあちゃんの分も下さい!」
 
「親父と母さんのも貰わなくっちゃ!」
 
「ほへえー?」
 
「そなたは皆に愛されておるのだな……」
 
うむうむと頷き、国王が笑った。
 
「……俺が?うーん……、よく判らん……」
 
「ジャーミルうー♡」
 
「おわっ!!?」
 
今度はアイシャが飛びついて来た……。
 
「今度又、二人で何処か遊びに行こうね!」
 
「わ、分ったから……、恥ずかしいよ……」
 
「ふふ、ジャミルってば、照れなくてもいいでしょ、に、しても、
君にも一応恥じらいはあったんだね……、ぷっ」
 
「だからっ、うるせーってんだよ、腹黒!」
 
「そうだよお!いっつもいちゃいちゃしてるんだから!!」
 
「……あわわわわわ!!」
 
「お二人は仲が宜しいのですね、羨ましい……」
 
「いえいえ、普段は破壊喧嘩ばっかりで、オイラ達、その耽美に仲裁しなくちゃ
いけないから、困ってるんですよお~、世話が焼けますよねえ~……」
 
「ちょっとダウドっ!?」
 
「オメーもどさくさに紛れてなんだっ!」
 
「ははは、さあ、皆の者!宴の準備だ!!」
 
現場はますます賑やかな雰囲気になる。頃合いと思い、国王が
宴の合図を兵士達に送ったその瞬間……。
 
 
……フフフ……、呑気なものだな……、ドブ鼠共め……
 
 
「ダウド……、お前、今何か言ったか?」
 
「知らないよお!言わないよお!」
 
「おかしいな、確かに何か声が……、空耳……」
 
 
……ゴゴゴゴゴゴ……
 
 
「……何だ!?うわっ!!じ、地震……!?」
 
「きゃあああっ!!」
 
「ゆ、ゆれてるー!!ゆれてるよおおー!!」
 
「……大きいぞっ!!」
 
予期せぬ突然の地鳴りが城中を襲ったのだった……。
 
「いやっ!!ジャミルっ!!」
 
アイシャは必死でジャミルにしがみ付き、ダウドはエライこっちゃ状態で、
あっちこっち走り回る。
 
「……うわあああああーーーっ!!」
 
直後、謎の稲妻が兵士達に次々と直撃していき……、
兵士達は見るも無残な姿へと変り果てる……。
 
「兵士さん!!……いやーーーっ!!」
 
ジャミルにしがみ付くアイシャの手がガクガク震えている……。
 
「……ち、畜生……!!」
 
「お、おさまったみたい……」
 
ダウドが安心した様にその場にヘタレて座る。
 
「いや……、一時的な物かも……、まだ安心出来ないよ……」
 
「アールーうー……、やだよお~……、おどかさないでえー……」
 
「兵士さん……」
 
黒焦げになった無残な残骸を見つめながらアイシャが言葉をこぼした。
 
「……さっきまで普通にお話してたのに……、どうして……、
どうしてなの……」
 
「アイシャ……」
 
 
       ……フフフフフフ……、フハハハハハハ!!
 
 
「だから、誰なんだよっ!?」
 
突如不気味な声が城中に響き渡る。
 
「な、何なの……?」
 
「笑ってねえでいい加減姿を見せやがれ!!」
 
「何か……いやーな……、予感するよお……」
 
 
……残念ながら貴様らにはまだ儂の姿を拝ませてやる事は出来ぬ……
 
 
聞こえてくる謎の声に4人は固まって戦闘態勢を作る。
 
 
……儂は闇の世界を支配する大魔王ゾーマ……
 
 
「……大魔王……、ゾーマ……?」
 
……そうだ、……儂こそがこの世界の真の支配者……、
儂がいる限りいずれはこの世界も儂の物……、闇に
閉ざされるであろう……
 
「そ……、そんなあ……、じゃ、じゃあ……、バラモスって一体
何だったのさあ……」
 
丸くなって怯えるダウド。
 
儂が闇の世界から送り込んだ刺客だ……、だがあのクズめ……!
お前ら如きにやられるなどと!!……余りにも腹立しいではないか……!!
 
「うわ!!ま、またかよ……!!」
 
再び地鳴りが始まり、城中が強く揺れ出した。
 
「もお~……、やだよおおお~……」
 
「ダウド!しっかり……」
 
アルベルトが倒れそうになるダウドをしっかり支える。
 
 
フフフ……、苦しめ……、苦しむが良い……、お前達の苦しみこそが
儂の喜び……苦しみは喜び……、やがて儂の世界……、闇の世界が
お前達すべてを飲み込むであろう……
 
 
「ちっ……!冗談じゃねえ!!そんな世界来られてたまるか!!」
 
 
ハハハ!!喚くが良い!!この世界は儂が支配するのだーーーっ!!
 
 
「そんな事させないんだから!!」
 
 
お前達ゴミ屑がどう足掻こうがこの大魔王ゾーマ様には敵うまい……!