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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 新たなる厄災編

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混乱するから……、これはこれでこの話の設定を楽しむしか……」
 
「パラレルワールド、だものね、でも、ファラも、母親じゃなくて、
あくまでもこのお話ではお姉さん的立場だって言ってたわ」
 
「……幾らパラレルだってやっぱ設定無理すぎんぞ!!」
 
「うーん……?」
 
「お話が進めば分るよお!楽しみだなあ!」
 
「……楽しむなっ!バカダウドっ!」
 
「ほっほ、楽しそうですのう、仲良き事は美しき事と昔から
言いますからのう」
 
スラリンとポポタももう仲良くなったらしく一緒に遊んでいる。
 
「ねえねえ、きのうおうちがゆれたの」
 
「そう言えば……、昨日大きな地震が有りましたのう、どうした事やら……」
 
「あ、見た処、この辺は被害が少なかったみたいだな……」
 
「……ジャミル……」
 
アイシャがジャミルを不安そうな表情でじっと見つめた。
 
(やっぱり……、爺さん達にはちゃんと聞いて貰った方がいいのかな……)
 
「うん……、あのさ、爺さ……」
 
と、ジャミルが言おうとした時……。
 
 
「ジャミルさーん!!」
 
 
「げっ!!」
 
「あー!また来たあ!!」
 
例によって村人がまたポポタの家になだれ込んできた……。
 
「いるならいるって教えてくれよ!」
 
「ホレ、団子食え!!」
 
「〇〇マー名物、焼きまんじゅうあんこ入りだ!!」
 
「ジャミルちゃーん、クッキーもあるよー!!」
 
「コラ!抜け駆けすんなす!」
 
「相変わらず……、凄いね、ジャミル……」
 
「……」
 
「チョコレート食え!」
 
「ケーキケーキ!!」
 
「ちぇっ、いいなあ、ジャミルばっかり……、お菓子沢山……」
 
本人は困っているのだが、村人達のお節介に取りつかれるジャミルを
羨ましそうな表情でダウドがじっと見ていた。
 
夕飯時。
 
「おにいちゃん……、ごはんたべないのかな……」
 
「うーん、疲れてるからじゃないかな……」
 
「あれだけ食べさせられたら幾ら何でも食えないと思うよお……」
 
……客用の部屋を借りてジャミルは目を回して腹ぱんぱんでぶっ倒れていた。
 
「……ジャミル……、平気……?」
 
「平気じゃねーよおー!腹が……、腹が破裂するーっ!!」
 
お腹ポンポコ状態のジャミルをアイシャはずっと見守りながら心配している。
 
「アイシャ、飯貰って来いよ、俺はいいから……」
 
「でも……、心配だもん……」
 
「げーっぷ!」
 
(ジャミルったら……、カエルみたい……)
 
「苦しいーっ!むっぶ!」
 
「もう……」
 
(その内……、ホントにお腹がパンクするんじゃないかしら……)
 
 
夜。
 
ポポタはジャミル達に沢山遊んでもらい疲れて眠ってしまった。
ちなみに、ウルトラマンごっこをしたのだが、ジャミルは
バルタン星人に選別され、ポポタにしこたま頭をばしばし叩かれたらしい。
 
「うふふ、かわいい♡」
 
「本当に幸せそうな顔してるね」
 
「うん、本当に子供って罪がないよお」
 
「この笑顔を壊したくない……」
 
「ジャミル……」
 
「ゾーマだか何だか知んねえけど、俺達がやるしかねえんだ、
絶対倒してやる……!!」
 
「うん、そうだね!」
 
「私達が頑張らなくっちゃ!」
 
「う……、嫌だなあ……」
 
 
更に夜も更け。
 
「じいさん、ちょっといいかな……、話があってさ……」
 
ポポタも皆も休んでいる頃、ジャミルはポポタの祖父の部屋に
そっとお邪魔した。
 
「ああ、ジャミルさん、構いませんですよ、今お茶を淹れますです、
今夜はハーブ茶で宜しいですかな?」
 
「悪いな、こんな夜遅く……」
 
「……凄く大事な話なんだ……」
 
 
……
 
 
「何と……、大魔王ゾーマ……、とな……」
 
「奴は伝説の地、アレフガルドにいるらしい……」
 
「伝説の地……、その様な場所が……、いやはや……」
 
「ゾーマってなに?」
 
「ポポタ!」
 
いつ起きて来たのかポポタが側に立っていた。
 
「ポポタ……、いかんよ、早く寝なさい……」
 
「おにいちゃん……、またいっちゃうの……?」
 
ポポタがちょこちょこジャミルの側に寄ってくる。
……そして淋しそうにジャミルの顔をじっと見つめた。
 
「ポポタ……、ごめんな……」
 
ポポタがジャミルの腕にぎゅっとしがみ付く。
 
「わるいやつやっつけたら……、またあそびにきてくれる……?」
 
「ああ、約束する」
 
「うん、ぼく……、いいこでまってる」
 
「ありがとな……」
 
「ぼく、なかないもん……、おにいちゃんはぜったいかえって
くるんだもん……」
 
ジャミルはポポタの頭をそっと撫でた。
 
「ポポタ……、頼みがあるんだ……」
 
「なあに?」
 
「……預かって欲しいんだ……、スラリンを……」
 
「えっ!」

さよなら、スラリン

「これから俺達が行く所は敵の本拠地が有る所だ、だから……」
 
「ほんきょちってなあに?」
 
「え……、ああ、ポポタにはまだ分かんねえか……」
 
「本当の魔王が住んでいる所じゃよ」
 
「あ、そっかあ」
 
「今まで以上にどんな危険があるか分かんねえ所だ、これ以上は
スラリンを連れて行けない……」
 
「おにいちゃん……」
 
「本当に宜しいのですか……、?ポポタの良い遊び友達になって
くれそうですし、こちらこそ喜んでお預かり致しますよ」
 
「ありがとな、爺さん……」
 
「ねえ、おじいちゃん……、ぼく、もうすこしおにいちゃんとあそびたい……」
 
「今日は特別じゃぞ、ポポタ」
 
「わーい!おじいちゃんありがとう!」
 
ジャミルは一旦眠った仲間も叩き起し、ポポタの遊び相手になって
ひとしきり騒いだ。やがて……、ポポタも完全に眠ってしまった頃。
 
「みんな……、聞いてくれ……」
 
「ど、どうしたの……、やけに真剣な顔して……」
 
「オイラ眠いよお~……」
 
「いいから聞けよ!!」
 
「ハイ……、ごめんなさい……」
 
「スラリン、お前にも話がある」
 
「ピキ?」
 
ジャミルは何時になく真剣な顔でスラリンを見つめる。
それを見たスラリンは……。
 
「なあに?にらめっこ?よーし、ボク、まけないよー!へんなかおー!
あっぷっぷー!」
 
「……ちょ、違うし……、……おほん……、と、お前は此処に残れ……」
 
調子を崩されそうになったジャミルは慌てて顔をきりっと真剣モードに戻した。
 
「ピキー!?」
 
「ちょっと何言ってるのよ!ジャミル!!」
 
「えー!?だ、だって……、どうしてなのさあ!」
 
アイシャもダウドも必死でジャミルに問う。特にアイシャは真剣だった。
 
「いや……、僕にはジャミルの考えてる事は分るよ……、この先、
スラリンを連れまわすのは危険過ぎる……」
 
「ピキキ……」
 
「そうね……、どんな怖いモンスターがいるのか判らないわ……、
スラリンだって今まで以上に危険な目に遭ってしまうかもしれない、
だけど……」
 
「で、でも……、スラリンのお父さんとお母さんは……!?探して
あげようよお!!」