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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編2

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「何でもどんなガラクタでも引き取って加工して、誰も見た事のない
凄い武器を作ってしまうと言う噂だ……」
 
「へえー!そりゃすげえじゃん!!」
 
「じゃあ……、その職人さんに頼めば……!」
 
アルベルトも嬉しそうな表情でジャミルを見る。
 
「ああ、希望があるかもだな!!」
 
「もう一度、海を越えよう……!!」
 
「今度こそ大丈夫だな、このはやぶさの剣もある事だし!」
 
「ところで……、盾が無事だったとは……?」
 
「ん?ああ、これかい……?北の洞窟でさ、モンスターから取り返したのさ」
 
ジャミルが国王に勇者の盾を見せた。
 
「……おお、それはまさしく……、城から奪われた勇者の盾……!!」
 
「やっぱ、そんなに凄いのかい?これ……」
 
「王者の剣と同じくゾーマ討伐にはなくてはならない物じゃ……」
 
「ふ~ん……」
 
「だから、モンスター達は邪魔な物って言ってたのね……」
 
「勇者よ、盾はそなたに預けよう」
 
「返さなくていいのかい?」
 
「……必ずやそなたの身を守ってくれるであろう……」
 
「分った、……大事にするよ……」
 
ジャミル達は国王とジョニーに礼を言って武器屋を後にした。
 
「あ……、大切な事忘れてた……」
 
「?」
 
        パンッ!!
 
           
「よし、行こう」
 
「……おめえなあ~……」
 
いつか必ずアルベルトの頭も引っ叩いてやる……、そう心に誓う
ジャミルであった……。

次の日……、4人は再度船に乗り、マイラへと海上進路を進む。
 
「本当に大丈夫かなあ……」
 
ダウドが不安げに、心配そうに海を眺める。
 
「大丈夫だって!」
 
「海を越えなきゃマイラに行けないしね……」
 
「おーい、タコー!早く出て来いよー!」
 
「よ、余計な事言わないでよお……」
 
「……それにタコじゃなくてイカだよ……」
 
「うるせーなっ、どっちだっていいんだよ!」
 
「良くないわよ!大事な問題よ!タコ焼きにイカさんが入っちゃってるの
だってあるんだから!」
 
「……何がだよ……」
 
と、いつも通り話が変な方向に行き、4人がアホな事で揉めだしたその時……。
 
 
      ……ザパーン!!
 
 
海中からクラーゴンが再び姿を現し、船体をばしばし叩いて揺らす。
 
「きゃっ!?」
 
「……出たなっ!クソタコ!!」
 
「だから……、イカだってば……」
 
「アル、アイシャ、魔法のフォロー頼む!」
 
「あっ、ジャミルっ!!」
 
「……うおおおおお!!」
 
ジャミルはアルベルト達に援護を頼むとあっと言う間にクラーゴンの
足を一つ切り落とした。
 
「凄い……」
 
「ヘッ!」
 
          んが。
 
「あっ……!」
 
切った筈のクラーゴンの足が又ニョキニョキと生えてくる。
 
「気持ち悪ーい……」
 
「トカゲのしっぽみたいだよお……」
 
「アル、こういう場合、どうすればいいんだ……?」
 
「えっと…とりあえず、足は無視して難しいけど本体を集中的に……」
 
「成程ね……」
 
 
「……ぎゃあああーっ!!」
 
 
「ど、どうしたんだ!?」
 
「……イカスミかけられたよおーっ!前が見えないーっ!!びええーーっ!!」
 
「……アイシャ、悪ィけど、ダウドの顔拭いてやってくれ……」
 
「えっ?あっ、うん……」
 
タオルでダウドの顔を拭いてやるアイシャ。……綺麗だったタオルが
一瞬にして墨で真っ黒に……。
 
「うう……、イカスミスパゲティなら食べたいけど……、もう最悪……」
 
「とりあえず……、魔法掛けてみる……、バギマ……!!」
 
アルベルトがクラーゴンに向けて中ランク魔法を放つ。
 
「おっ、効いてるみたいだぞ!」
 
「よし、今度はもう少し上ランクの呪文を……」
 
「……何っ!?」
 
「う、うわわわわわ!!」
 
「きゃああーーっ!」
 
クラーゴンの足が伸びてジャミル達を捕獲する。取りあえず残ったのは
アルベルトだけ。
 
「く……、はなせっつーの……!」
 
「ひえええええーっ!!」
 
「いやああああーっ!!」
 
「ダウド!!アイシャ!!」
 
「……うーっ!ちくしょーっ!!」
 
クラーゴンはジャミルを捕まえたまま上にひょいっと持ち上げ海の
方角へ近づけた。
 
「何する気だよ……、まさか……」
 
「だめえーーっ!!ジャミルーーっ!!」
 
自身も捕えられたまま動けず、どうしていいか分からずアイシャが絶叫する。
 
 
       「あーーーーーーっ!!」
 
 
「……ジャミルっ!!くそーーっ!」
 
ジャミルが海に連れ込まれる前に何とか間に合う様、アルベルトも
必死で呪文を猛スピードで詠唱し始める。
 
 
ばしっ!!
 
 
「……あ、あら……?」
 
「……痛っ!!」
 
 
どしっ!!
 
 
「うげっ!?」
 
……クラーゴンはジャミルを海には放り込まず捕まえたまま、甲板に叩き付けて遊んでいる。どうやらクラーゴンの玩具になってしまったらしい。
 
「……はあ、新手のいじめか……、取りあえず良かった……」
 
「……良くねえっ!感心してねーで何とかしろよ!アホベルト!!」
 
「うわーあ……」
 
「きゃっ!ダウド!?」
 
続けて2番手、ダウドも甲板に叩き付けられる。
 
「いったーい……、あはははは……、遊園地みたいで楽しいなー……」
 
「……もう、パニックで理性失ってる……、やばいかも……」
 
「きゃああっ!?」
 
クラーゴンは今度はアイシャを甲板に叩き付けようとする。
 
「……アイシャには……手ぇ出すんじゃねえよ、このクソイカっ!!」
 
必死の抵抗でジャミルがクラーゴンの足に思い切り噛み付いた。
 
「サ、サメ並みの……、すごい歯だなあ……」
 
凄い光景にアルベルトが思わず呪文の詠唱の手を止めてしまう……。
 
あまりの痛さにクラーゴンはようやくジャミル達から足を放し、
どうにか3人共捕獲から解放される。
 
「はあーっ……」
 
「怖かったよ、ジャミル……」
 
「よしっ、もう少しだから頑張ろうぜ!!」
 
ジャミルはもう一度体勢を整えるとクラーゴンへと向き直り、素早く
斬り掛かった。
 
「たぁーっ!!」
 
ジャミルは伸びてくるクラーゴンの足と触手を避けながら確実に本体へと
ダメージを与えていく。しかし。やっと此方が押せ押せターンムードに
なってきた処で……。
 
「オイラ怒ったぞーっ!!怒りのヘタレ人噴火モード!!」
 
ダウドが切れてクラーゴンに突っかかって行った……。
 
「……は?ヘタレ人て、おい~!」
 
 
ばしっ!!
 
 
「うわあーん!痛いー っ!!」
 
「……分かってんならやるなーっ!邪魔だよ!!」
 
「だって……、イカむかつくんだもん……、玉にはオイラだって……」
 
「 危ないっ!」
 
「……へ?」
 
アルベルトがべギラマをどうにか本体の方に命中させた。
 
「……ふう~……、こらっ!何やってんの、二人とも……!!」
 
アルベルトも疲れ始め、クタクタである。