二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編3

INDEX|4ページ/7ページ|

次のページ前のページ
 

「じゃあな、今度こそ本当にさよならだ……」
 
「……お元気で!」
 
            が
 
「勇者様ー!」
 
「また来た……」
 
「お伝えする事がもう一つありまして……」
 
「……頼むから纏めて話してくれ……」
 
「この街の南に精霊が住んでいると云うほこらがあるんですよ」
 
「へえ……」
 
「行ってみては如何ですか?あ、南と言っても、船でぐるっと回って
いかないと駄目みたいです、かなり遠回りになると思いますが……」
 
「どっちみち船に戻んなきゃ駄目みてえだな……」
 
「じゃあ、一旦マイラに戻ってそれから行こうか?」
 
「何でもいいよお、オイラ早く寝たい……」
 
「王者の剣も作って貰わなくちゃですものね、道具屋さん、首を長くして
待ってるわね」
 
「……そうすっか」
 
「では……、これで……」
 
今度こそガライは去って行った……。そしてもう4人の所には今度こそ
戻って来なかった。
 
「……あんの天然ボケだけは治らないな……、多分……」
 
「……あははは……、は……」
 
冷や汗を掻きながらアルベルト達も苦笑するのであった……。


ジャミル達は道具屋にオリハルコンを渡す為、ルーラ一発で急いで
マイラの村へとパッと戻る。
 
「……おお、これが……、まさしく伝説の……、凄いですねえ……、はあ……」
 
道具屋の主人はオリハルコンに感激し、暫くの間、輝く鉱石をまじまじと
見つめていた。
 
「んで……、剣が出来て焼き上がりまでに、トータルしてどれぐらい
時間掛る……?」
 
「そうですねえ……、早くて4日?……うーん、遅くて1週間ぐらい……、
出来上がり日は何とも言えませんので、とにかくお時間を頂ければと……」
 
「うへえー……、さすが一筋縄じゃいかねえな……、時間掛るな……」
 
「どうですか……、その間、この村でのんびりと休養も兼ねて温泉にでも
入られながらでもお待ちになられては……」
 
「う~ん……」
 
「ジャミル、焦っても仕方ないよ……」
 
「少し休もうよお!焦りは禁物だよお」
 
「確かに休憩も必要よね……」
 
「そうだなあ……、又、風呂で休憩するか……」
 
 
再び露天風呂
 
 
「いらっしゃいませー、ここは露天ー」
 
「風呂ー、風呂ー!ひゃっほー!」
 
「……で、ございます……」
 
「もー!ジャミルったら……!そんなに急ぐと転ぶわよ!」
 
腰にタオル状態で風呂まで一直線に走るジャミルを見てアイシャが注意する。
 
 
           こけっ。
 
 
「……あっ!ああああ~っ!!」
 
そしてストレートに風呂に頭から突っ込みダイブ転落するジャミル。
 
「言ってる傍からっ……!も~!!」
 
「……ぶわっ!あっつう~!!」
 
「本当にもう……、大丈夫?」
 
「……ん???」
 
「やれやれ……、僕も入ろうかな……」
 
「私も入ろ!」
 
4人は再び風呂内へと。……温かいお湯に浸かりながらのんびり寛ぎタイムに。
 
「アイシャも熱いお湯、大分慣れたねえ~」
 
ダウドもお湯の中で足をゆっくり伸ばした。
 
「うん、今は大分寒い所為もあるのかしらね……」
 
「だけど……、寒い日のお風呂ってさあ……、ホント最高だよねえ……」
 
ダウドがぽわーんとした表情になった。4人はぬくぬくの風呂で温まる。
 
「うひい~……、幸せだなあ……、はああ~……、最高だあ……」
 
「うん、お湯の加減も丁度いいし……、こんな所で読書が出来れば
最高なのに……」
 
「う~ん……、オイラもうこっから出たくないよお~……」
 
「じゃあずっとそうしてろ……、干からびた風呂漬けダウド君、
1000年後に見つかる……」
 
「……またゆったなあ~……!てか……、何で1000年後になってんの
さあ!!」
 
ジャミルとダウドが湯船の中でバタバタ暴れ出した。
 
「……静かに入ると言う事が出来ないのかな……、あの二人は……」
 
「あはは、ちょっと無理よねえ~……」
 
「……」
 
騒ぎ出したアホ二人にアルベルトが眉間に皺を寄せる。
 
「きゃははっ!最高!」
 
「気持ちいーい!たまんねーな!あはは!」
 
「そこの二人!風呂で泳ぐなっ!!こらっ!あー……!もー!!」
 
どんどんマナーが無くなるアホ二人にアルベルトがブチ切れそうになる……。
 
「わ……、私も……、少しだけ……」
 
「あ、アイシャまで……!駄目だよ……!」
 
「えへへ……、ごめんなさい……」
 
「……」
 
……ヤケになるアルベルトはもう自分もいっその事羽目を外してしまおう
かとも考えた。
 
「……あ!」
 
「ぶ……」
 
「きゃーー!!」
 
ダウドの腰に巻いてあるタオルがポロリと外れ、放送事故状態になった。
 
「……見ちゃらめえーーっ!!」
 
「ちょっと!誰の真似よ!?」
 
 
「……相変わらず騒がしいお客さんでございますねえ……」
 
外に立っている風呂案内のお姉さんまでもが呆れた。
 
 
「はあ、王者の剣、早く出来るといいね……」
 
「折角はやぶさの剣貰ったんだし、もうちょっと使わせて貰うか……」
 
「そうだよ、この村で寛ぐのもいいけど、体が鈍っちゃうし、LV上げも
兼ねてガライさんの言ってた精霊のほこらまで行ってみようか?」
 
アルベルトがLV上げのご意見を提案する。
 
「……やっぱり……、また遠出すんのお…?」
 
動きたくなさそうなぶつくさダウドが不満そうな顔をした。
 
「剣が出来るまで時間がたっぷりあるのよ、もったいないでしょ!」
 
「あう~……、やっぱりアイシャもそう言いますか~、はあ、もうオイラ
ついていけないよお~……」
 
ダウドはそうぶつぶつ言いながら湯船に沈んでしまった。
 
「バカダウド、何やってんだ……、たく、……よし、そうするか……」
 
「あ、ジャミル、もう出るの?」
 
「ん……、ちょっとさ……」
 
「どうしたの……」
 
何か見つけたのかジャミルが急に風呂の中を歩いて移動しだす。アルベルトは
不思議そうに首を傾げる。
 
「この辺かな……?俺がさっき落ちた所……」
 
そう呟き、ジャミルは風呂の底をじっと覗き込む。
 
「何かあるのかい?」
 
アルベルト達も側に寄ってくる。
 
「これだ……、笛だ……」
 
「笛……?」
 
ジャミルが湯船に沈んでいた笛らしき物を拾い上げた。
 
「さっき俺がこけて風呂に落ちた時、何か頭に当ったからさ、気になって
たんだよな……」
 
「……誰かの落し物かしら……」
 
「けど、わざわざ笛持ってお風呂に入りに来る人……、いるの?」
 
「わかんねーぞ……、ガライみたいな奴もいる事だし……」
 
風呂から上がって風呂案内のお姉さんに聞いても笛についての真相は
分らず……。
 
「この笛はお客様が見つけられたのですから、お客様の物です」
 
「いや……、いらねんだけどさ……」
 
「何かの役に立つ事もあると思います、さて、私は仕事が有りますので……、
……お風呂~、お風呂~!ここは露天風呂でございま~す!」
 
「ま、いいさ……、あまり良くねえけど……」