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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編4

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「ん?何処行くんだ?……親分……」
 
「テメーらの世話になんか誰がなるかっつーんだ!」
 
「ほおー……」
 
「親分ーっ!意地張っちゃ駄目っスよー!」
 
「うるせえ!この腰抜け共めが!」
 
「カンダタ」
 
アルベルトがカンダタに向ってちょいちょい手招きする。
……しかし、その顔には黒い笑みが……。
 
「いい物があるんだけど……」
 
「何っ!?何だ!?」
 
「ちょっとこっち来て……」
 
「何だ何だ!?」
 
 
         パンッ!!
 
 
「……ううう~……」
 
「……ああっ!親分ー!!」
 
「さ、この間に治療しちゃうよ、やっぱりスリッパは役に立つよ……」
 
「……アル……、お前って……」
 
「何?」
 
「いや、何でもねえ……」
 
……やはりこの男は怖い。大魔王ゾーマよりも最強かも知れないと
ジャミルは思う。
 
「はい、これで終わりだよ」
 
「あたっ!」
 
無事治療も終り、アルベルトがピシャッとカンダタの腕をひっぱたいた。
 
「良かったね!カンダタさん!」
 
アイシャが嬉しそうに笑う。
 
「……ふ、ふん!」
 
「あー!親分てば……、赤くなってるう!!」
 
「……馬鹿どもめ……!てめーら全員解雇してやる!」
 
カンダタがのしのし歩きだす。……その歩き出す方向は
お宝を諦め出口へと向かっていた。
 
「あ、親分!」
 
「待って下さーい!」
 
「置いてっちゃ嫌ですよー!」
 
「……お宝が眠ってるからって来てみれば碌な所じゃねえや!」
 
「あ、それじゃ皆さん……、お世話になりやした」
 
「したー」
 
「どうもッスー」
 
「じゃな、気を付けて帰れよ……、ちゃんと親分の面倒
しっかりみてやれよ……」
 
「へーい!」
 
「馬鹿共ー!早く来やがれー!!」
 
「♪へへーい!!」
 
「……何てこった……、この大盗賊カンダタ様ともあろう者が……、
糞奴らに借りを作っちまうとは……、チ……」
 
そうぶつぶつカンダタが呟いていたのは誰の耳にも聞こえなかった。
 
「さて、俺らも先進むか……」
 
カンダタと子分達は塔から素直に引き上げて行く。4人は
ルビスを助ける為、引き続き塔の探索をする事に。

2階に辿り着いた4人、下の階でおっさん集団の言っていた
問題の回転床らしき仕掛けがある場所に来た。
 
「何だか変わった変な仕掛けねえ……」
 
「右側部分だけが黒い印のひし形の床とか、逆で……、左側部分だけが
黒い印のひし形の床とか……、一体なんだろう……?」
 
「……この訳の分からん仕掛けの先に宝箱もちらほら見えるな……、
ふーん……」
 
「怖いよおおお!」
 
「何が怖いんだよ、バカダウド!」
 
「だってぇぇぇ……、怖い物は怖いんだよお……」
 
「たく……、しょうがねえな!」
 
試しにジャミルが代表で上に乗ってみると……。
 
「おりょ!?」
 
床が進みたい方向と逆方向に滑って回りだし先に進めない。
 
「どうなってんだ……?これ……」
 
「なんか……、面白そうだね……」
 
怖がっていたダウドが興味を持ち始めた。
 
「この仕掛けを解くには……、床の矢印の向きをよく確認して……、
えーと……」
 
「きゃー!私も乗るーっ!」
 
「だから……」
 
アルベルトが真剣に仕掛けについて考えている処に、……他の3人は
床に乗って遊びだす。緊張感も何もあった物ではない。
 
「結構楽しいな、これーっ!」
 
「オイラ癖になりそう!!」
 
「あはははは!」
 
「ここは遊び場じゃないんだよ、君達……」
 
「ねえ、アルも一緒に滑ろ!楽しいよ!」
 
「う……、うん……」
 
ついついアイシャに乗せられ、釣られてしまうアルベルト。
 
「アルー!あの宝箱の近くにバリアーがあんぞ!滑って落ちても
平気な様にトラマナーっ!」
 
「はいはい……」
 
……その日……、回転する床で遊ぶ変な4人組がモンスター達の
間で目撃されたと云う……。
 
「つ、疲れた……」
 
「大体アルは普段から運動不足すぎんだよ!もっと身体は鍛えろよ!」
 
「う、うるさいなあ……、これだから体育会系馬鹿は……、はあ……」
 
「適当に上に乗ってたら宝箱もみーんな取れちゃったしね、
ほくほくだよお!」
 
そう言ってダウドが取ってきた宝箱を開封し始めた。
 
「中身はなあに?」
 
「見せろ、見せろ!」
 
「こ、腰痛い……、いたた……」
 
「……まるでアルベルト爺さんだな……、おいアルじいちゃん」
 
「なんだよお!……あ……」
 
「……アル、可愛い♡」
 
「えーっと……」
 
「ふーん、お前もダウド語尾で洗脳されたな……?」
 
「……ち、違うよー!何言ってんだよっ、バカジャミルっ!」
 
顔を赤くして必死に否定しようとするアルベルト。しかしもう遅い。
 
「いいじゃん、一緒に発音しようよおー!ね?癖になるでしょー!」
 
「ならないよっ!……は、早く宝箱の中身……!何だったの!?」
 
「えーと、博愛リング、960ゴールド、命の木の実が2つと、
ちいさなメダルに、力の指輪……」
 
「……メダルについては最初の時以外、全然触れてねんだよな、この作者……」
 
「その内追加でどうにかその辺書きたいとは言ってたけどね……」
 
「一応はちゃんと集めてる事になってる設定みたいよ……」
 
「……おい、まーたミミックだ……、ケツ噛み付かれた…」
 
「ごめん……、油断してインパス掛け忘れた……」
 
「とりあえず……、早く取ってくれや……」
 
……やはりLV成長以外はジャミルのまま。進歩していない様である。
 
「それと、後は……、炎を纏った形のブーメランみたいだよお、
はっ、はっ……」
 
「武器か……、ん?」
 
「……」
 
ダウドがジャミルをじーっと見ている。何故かわんこの様に……。
はっははっは、……息が荒い。
 
「装備するか……?」
 
「うんっ!」
 
ダウドが嬉しそうに炎のブーメランを装備する。
 
「それ、装備したからには真面目に戦ってくれよ……」
 
「うんっ!よいしょお!」
 
「……あてっ!」
 
「あっ!ごめん……」
 
ダウドが嬉しがって放り投げた炎のブーメランがジャミルの
後頭部に当る。
 
「……いっつ~……」
 
「だ、大丈夫……?」
 
「……不用意に振り回すな!武器扱うの下手なんだから!おめーは!」
 
「だぁってえ~……、嬉しかったんだよお~だ、新しい武器でさあー……」
 
ダウドがブーブー口を尖らす。……実はちょっとジャミルに
ブーメランを当ててみたかったのかも知れない。
 
「でも、これで又戦力が上がったと思えば、良かったじゃないか……」
 
「……よかねえやい!ったく……」
 
ブリブリ怒るジャミルに他のメンバーは笑いを堪えつつ……、
次の階へと進んだ。3階で道を行き詰ったが、北の外寄り通路の
回転床でダウドのうっかり落下により道が開け、落ちて戻った先の
1階からの別通路で何とか上に進む事が出来た。そして……、漸く
最上階の5階へ……。最上階には美しい女性の石像が……。恐らく、