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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編5

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どうやら、今度は占いの結果は本当ぽかった。以前地図で
確認した際に、確かにそれっぽいほこらの場所が
表記されていたのである。
 
「へえー……」
 
「占い師さんすごーい!」
 
「本気を出せばこんなもんです、あ、お金下さいね」
 
「幾らだ?」
 
「500ゴールドになります」
 
「高いな……、もうちょっとまけてくんね?」
 
「早く下さい、ほれっ!」
 
「ちぇっ……、俺の全財産……」
 
「確かに500ゴールド頂きました、でわ」
 
ジャミルはしぶしぶ占い師に金を払い、館を出た。
 
「あーあ……、本当に俺の金……、無くなっちまった」
 
財布を逆様にしてジャミルが愚痴を足れる。
 
「あっ、今度は私がおごってあげる!」
 
「マジでか?……いいのか?」
 
「クレープ食べよっ!でも、私もあんまりお小遣い無いから……」
 
「二人で一つだなっ!」
 
ジャミルとアイシャは顔を見合わせて笑った。そして二人は
クレープ屋へ。ストロベリーにチョコとバナナの
トッピングを二人で頬張る。
 
「……それにしても……、今日は本当にいっぱい
食べちゃった……、それも夕御飯の後だったし……、
どうしよう……、体重増えちゃったかな……」
 
アイシャが心配そうに自分のお腹を擦る。
 
「太る時も……、二人で一つ……、だな……」
 
「いやーん……、もう~……」
 
そして、アイシャの残りの小遣いでダウドとアルベルトに
土産のお菓子を買うと二人は宿屋へと戻ったのだった。

 宿屋
 
「あーあ……、ジャミル達、早く戻って来ないかな……、
つまんないよお……」
 
「なーお……」
 
只管ジャミルを待つダウド。其処に猫がとてとて部屋に入って来た。
 
「あ、猫だ……、シャム猫だ、ここの宿屋の子かな?おいで」
 
「なーお」
 
シャム猫はスリスリ、ダウドにすり寄って来るが。
 
「ちょ……、口臭いなあ……!この猫……、
や、焼きイカの臭いが……」
 
「うぎゃーお!」
 
シャム猫は怒って部屋から逃げて行く。
 
「本当はオイラだって……、街に行きたかったのになあ~……、
チラッ……」
 
散々悪酔いして暴れたアルベルトは既に床についていた。
 
「いい気なモンだね……、全く……、普段とガラッと
変わっちゃうんだからさあ……、しかしお酒の力って凄いなあ……、
こんなに違うんだから……」
 
そう言う自分も一度だけポルトガで酒乱になったのを覚えていないのだった。
 
「zzzz……ぐうー!」
 
「どうせ今頃二人してイチャイチャしてるんだろうな……」
 
 
「あんっ……、駄目よ……、ジャミル……」
 
「今夜ぐらい……、いいだろ……?」
 
「あんっ……、だ、駄目……、ああん……、ああああ……」
 
 
「何が駄目なんだ?」
 
「……ひいいいっ!?」
 
いつの間にかジャミルとアイシャが戻って来たらしく、
部屋の入口に立っていた。
 
「な、何びびってんだよ……」
 
「あー……、びっくりした……、お帰り……」
 
「ただいま、ダウド!」
 
「あ、アイシャもお帰り!」
 
(さっきの独り言……、聞こえてないよね……、あはは……)
 
「?ダウド、どうかしたの?」
 
「ん?な、何でもないよ…えへへ…」
 
どうにかこうにか誤魔化すダウド。
 
「とりあえずさ、明日一旦ここの大陸を出て、船で
南の小島に行ってみようぜ」
 
「南?何かあんの?」
 
「私達の求めている物がこの大陸の南にある島にあるんですって、
占い師さんに教えて貰ったの」
 
「地図で見ると……、此処だ、ガライが精霊のほこらと
勘違いして教えた場所だな」
 
「ふうん……」
 
「取りあえず俺は寝る!」
 
そう言ってジャミルはそのままベッドに転がり寝てしまった……。
 
「もう……、でも、私も何だか眠いわ……、じゃあそろそろ
部屋に戻るね、これ、ダウドとアルにお土産のお菓子よ」
 
「有難うーアイシャ!明日アルにも渡しておくね!喜ぶよお!」
 
「お休み!宜しくね!」
 
アイシャはダウドに手を振り別部屋に戻って行った。
 
「お休みー!ん~ふふふ!」
 
ダウドはアイシャから貰ったお土産のお菓子のチョコを
一つ摘まむと嬉しそうに口にほおり込んだ。
 
次の日。
 
「お早う、ジャミル」
 
「……此処……、どこだい……、宇宙……?」
 
「寝ぼけてないで頭すっきりさせなよ、ダウドもアイシャも
二人とも起きてロビーで待ってる」
 
アルベルトはもうすっかり酔いが醒めていた。
 
「僕、昨夜は食事の後、すぐに寝ちゃったのかな……、
記憶にないや……」
 
「アル」
 
「ん?」
 
「……お前、昨夜の事、本当に何も覚えてねえのか?」
 
「どうして?僕、何かした?」
 
「いや……、覚えてねえなら別にいいんだ……」
 
「え……?」
 
「ジャミルー!おはようー!」
 
アイシャが部屋に入って来た。
 
「あー……」
 
「ほら、鎧着けなくちゃ!光の鎧!」
 
「まーたこれ着けんの……?」
 
「駄目よ!ルビス様から頂いた伝説の鎧なんだから!」
 
「ハア……」
 
「……」
 
「おい……、着替えるから……、二人とも出てってくれよ……」
 
「え!?あ、ごめん!」
 
「支度が終わったら下に来てねー!」
 
「……伝説でも何でも……、やっぱり鎧は嫌いだ……」
 
 
そして、in、南のほこら……。
 
 
「此処のほこらで……、ほこら回りも最後よね……」
 
アイシャがちらっとほこらの中を覗き込んだ。
 
「中入ってみる?」
 
「ん」
 
中に入ると老人がいた。
 
「こんにちは」
 
アイシャが老人に声を掛けるが、返事をしない。
 
「……」
 
「聞こえてないのかしら……」
 
「耳が遠いのかな……」
 
「おい、じいさん!」
 
「は……?」
 
ジャミルの大声に振り向き、老人が漸く反応を示した。
 
「なんや、兄ちゃん……、わいはじいさんちゃうで、
婆さんやで……」
 
「聞こえてんのかよ……、別にどっちでもいいよ……」
 
「……兄ちゃん……、あんたいい顔しとるのお~……、
ポッ……」
 
「はあ?な、何だよ……、この婆さん……」
 
何だか嫌な予感を感じたジャミルだった。
 
「ここは聖なるほこらや、雨と太陽が合わさる時、
虹の橋が出来るんやで、太陽の石と雨雲の杖、それから
聖なる守り……、持っとるか?」
 
「持ってるよお!」
 
「ちゃんと持っとる……、と言う事は…お前さん達、
勇者一行じゃの……?」
 
「そうだけどさ……」
 
「なら、話は早いわ、どれその3つをよこせ」
 
「ええ!?」
 
「太陽の石、雨雲の杖、聖なる守り……、この3つを掛け合わせて、
ゾーマの城に渡れるアイテムの虹のしずくを作ってやるわ」
 
「本当か……!?」
 
「但し……」
 
「……?」
 
婆さんがジャミルの前に立つ。……ジャミルは再び何だか
悪寒を感じ、少し後ずさりした。
 
「兄ちゃん……、わいにキスしてや」
 
「はあ!?な、何言ってんだよ……、冗談はよせよな……、
婆さん……」