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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編5

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「若い男の子のエネルギーは力になるんですわ、作るのに
大分魔法力を使いますのや……」
 
……そう言いながら、婆さんは色気を出し、上目使いで
ジャミルを見ている……。
 
「うわあ……、こんな処でもモテモテだね、ジャミル……」
 
「うるっせえな!バカダウド!だ、大体……、若いなら
俺じゃなくてもこの二人だっていいだろが!」
 
シャミルが必死で抵抗し、アルベルトとダウドも
道づれにしようとする。
 
「あ、あーっ!」
 
「……何で僕らも引き合いに出すのっ!」
 
「いやや、わいはあんたじゃなきゃいやや、……嫌なら
虹のしずく作らへんで……!?」
 
「くっ……、こ、この婆……!」
 
「虹のしずくの為だものね……、仕方ないよね……、
おばあちゃんならいいか……」
 
「……アイシャあー!!」
 
「はよう……♡はよう……♡ちゅっ……」
 
……婆さんは唇を突き出し、ジャミルに迫ってくる……。
 
「う……、う、お~ええ~……」
 
「むちゅっ♡ちゅーっ……」
 
「……みんな、ジャミルを押さえろっ!」
 
「ア~ル~う~……!!」
 
「ジャミル、……ごめんっ!!」
 
「おーい、てめーらふざけんなよ……!!」
 
「今ですッ、おばーさんっ!もっと顔近づけて!!」
 
「こうかのう……?」
 
「……もっとっ、もっとですッ!!」
 
「……ぶチュう~う~……♡」
 
 
           …………… ちーん …………
 
 
「ほい出来たで、虹のしずくや、これをリムルダールの
北西にある岬に翳すんや、ゾーマのいる島に渡れる筈やでえ、けど
何故か指輪だけは消えへんで手元に残ったがな、返すわな、ほい」
 
「おばあさん、どうもありがとうだよお!」
 
「いやいや……、やっぱり若い子のエキスはうまかったでえー!」
 
「けど、ジャミル……、大丈夫かな……」
 
「……ジャミル……」
 
ダウドが心配そうに、倒れて痙攣して伸びてしまった
ジャミルを見る。アイシャも申し訳なさそうにジャミルを心配する。
 
「皆……、今日はこの後……、相当機嫌悪くなると思うから
……大変だと思うけど、覚悟しよう……」
 
「お、思い切って……、ステーキでも食べに連れて行けば……」
 
目を覚ませば恐らくジャミルは大噴火するであろう、
非常事態の回避方法をダウドはアルベルトに提案するのだが……。
 
「そんな余裕に使えるお金無いよ……」
 
……あっさり却下され、自然のままに成り行きを見守る事となる……。

虹のしずくを手に入れ、船に戻ったものの……、思ったよりも
事態は深刻であった……。
 
「ジャミル……、怒ってる……?」
 
「……ああーーっ!?」
 
ダウドがおずおずとジャミルの機嫌を確かめるが、
ジャミルはモロ糞ブチ切れ、……ハイパー怒りMAX状態で
ダウドにガンを飛ばした。
 
「ひっ……!いい加減で機嫌なおしてよお~……」
 
「うるせーー!!このデコハゲ糞ゆでダコ!!」
 
「……びえ~っ!アル~っ!!ジャミルがオイラの事
タコってゆったあ~!!」
 
(……まいったなあ……、キレると極端に毒舌が
パワーアップするからなあ……)
 
今回は流石にいい考えが思いつかず、対処方法に悩むアルベルト。
 
「ジャミル……、あの……、その……、ごめんね……?」
 
「……ふんっ!」
 
……アイシャの方を見ず、そっぽを向くジャミル。
 
「……あ?ありゃあ……、アイシャが話し掛けても
こりゃ相当重症だよお……」
 
「アル……、……どうしよう……」
 
オロオロしながら涙目になってアイシャもアルベルトに
助けを求めた。……仕方なしにアルベルトはもう一度、
ジャミルを宥めようと声を掛けてみる。
 
「ねえ、いつまでもそんな……、フグみたいに膨れてないでさあ……」
 
 
……グゥゥゥ~っ……
 
 
「あうっ……」
 
「あはっ、ジャミルったら……!」
 
「お腹空いたんだね……」
 
「ち、違っ……」
 
「甲板で皆でお昼にしよう?私、何か作ってくるね」
 
「あ、僕も手伝うよ……」
 
アルベルトとアイシャが休憩室へと準備をしに下に降りていく。
 
「……」
 
そして……。お昼を持って甲板にアイシャとアルベルトが
再び姿を現す。
 
「はい、ジャミルどうぞ、サンドイッチだよ」
 
「サラダも作ったよ!」
 
「紅茶も淹れたよおー!」
 
「あ、ああ……」
 
「もうすぐ事実上、本当の決戦だからね、しっかり食べて
体力をつけておかないと……」
 
(……なーんか……、上手く丸め込まれた様な気がする……)
 
意地を張るも、食欲には勝てない情けなさで何となく
複雑な気分になったが……、取りあえずジャミルは
サンドイッチを口に入れた。
 
「……美味いな……」
 
「ふふっ、アルと二人で頑張っちゃったもん!ね?」
 
「うん、おかわり沢山あるから……」
 
美味しい手作りサンドイッチですっかりジャミルの機嫌も
収まってしまう。昼食も食べ終え腹ごしらえの済んだ4人は
リムルダール地方へ戻り、いよいよ決戦の場へと……。
 
「……で、どうすんだ?」
 
「どうするの……?」
 
「どうするのかな?」
 
「……3人して僕の方見ないでよ……」
 
「この虹のしずくっつーのを岬に放りなげりゃいいのか……?」
 
「わっ!バカっ!」
 
アルベルトが慌ててジャミルから虹のしずくを引ったくった。
 
「何すんだよ!返せっ!」
 
「落ち着いて行動しないのは君の悪い癖だよっ!」
 
「うるせーなあ!」
 
「ねえ……、虹のしずくが光ってるわ……」
 
「あ、本当だ……」
 
「う……、うわっ……」
 
虹のしずくはそのまま強い光を放ち、輝きは空へと舞う。
 
「見て……!光が虹の橋になったわ……!」
 
「きれいだねえ……」
 
「……雨と太陽が合わさる時……、虹の橋が出来る……、
か、なるほどね……」
 
「この虹の橋渡りゃ、もうゾーマの城は目の前っつー訳だな!」
 
「平気かな……、もし途中で橋が消えたりしたら……」
 
「もう……、ダウドったら……!そう言う縁起でも
無い事をすぐに考えないの!」
 
「だってぇぇぇぇ~……」
 
不安になるとつい、余計な事を考えてしまい、ダウドは
うじうじていたが、ジャミル達3人はもう最終決戦へ
気持ちはやる気満々、闘志満々状態。
 
「いやだなああ~……」
 
「……よし、行くぞお前ら!ゾーマん処へ殴り込みだあーっ!!」
 
「おおーーっ!!」
 
「おー……」
 
約一名、声がやけに消極的な方がいらっしゃいます……。
4人が漸く虹の橋を渡り終えた……、その先に……。
 
「もう少しだな……、この地にゾーマが……」
 
「……あれはっ!」
 
「ひ、ひいいっ!?」
 
「モンスターよっ!」
 
往く手を阻む、……大量の凶悪モンスター達が集結していた……。
 
「……ひいっ!?モ……、モンスターの大群だよお……!」
 
「いっぱいいるわね……」
 
「さすが親玉ん処だな……、簡単には通しちゃくんねえか……」
 
 
『コロセ……、コロセ……、ユウシャタチ……、ブッコロセ……』