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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編5

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『コロセ、コロセ……!』
 
『ユウシャドモヲコノサキトオスナ……、コロセコロセコロセ……!!』
 
 
「あううーっ!何か言ってるーっ!!」
 
「ねえ、ジャミル……、私、今日は剣で戦うわ!」
 
「あ?」
 
「ねっ?」
 
そう言ってアイシャはサブリナに貰った誘惑の剣を取り出した。
 
「少しでも……、MP節約しなくっちゃ……」
 
「だけど、大丈夫なのか?」
 
「平気よ……」
 
アイシャはそう言ってジャミルに微笑みかける。
 
「そうだね……、ゾーマとの決戦が控えているんだものね……」
 
アルベルトも草薙の剣を取り出す。
 
「二人とも……、無理するんじゃねーぞ……!」
 
「わー!怖いよ怖いよ、怖いよおおおー!!」
 
「……ダウドは賢者の石で回復担当!余裕あれば攻撃に回る!」
 
「わかったよお……」
 
ジャミルに指示を受けてダウドがしぶしぶ返事をした。
 
『コロスコロスコロスコロス……!ミナコロス……!
ニンゲンミンナテキ……!コロス……!!』
 
『ニンゲンドモ、スベテマッサツ……、ゾーマサマ、ゴメイレイ……』
 
「行くぞ……!!」
 
「了解っ!!」
 
4人は敵の群れに突入する。突撃隊長ジャミルが先頭に立ち、
モンスターを次々斬り捲る。
 
「あらよっと!」
 
「きゃっ!ジャミル素敵!!」
 
「いやーん♡オイラも惚れちゃうー♡」
 
「強くなったね……」
 
「へへっ!」
 
得意げにジャミルが鼻を擦った。
 
「あ、ああ……、みんな!油断しちゃ駄目だよお!」
 
珍しくダウドが皆を注意する。
 
「おっと!」
 
しかしモンスターの大群は次から次へと襲い掛かってくる。
 
(……お願い、サブリナさん……、誘惑の剣よ、私にどうか……、
力を貸して……!)
 
アイシャが誘惑の剣に祈りを込め、静かに剣を握りしめた、その途端。
 
『グギャッ!?』
 
『???』
 
「な、なんだあ……?」
 
誘惑の剣が強い光を放ち、モンスター達を包み込む。
……途端にモンスター達の様子がおかしくなった。
 
『ウへへ……』
 
『ウッヘッへッヘ……』
 
「何か……、モンスターの野郎が興奮しだしたぞ……」
 
 
『ゲフゥーーッ……、ヒンニュウ……』
 
 
さて、モンスター共の目には一体何が映って見えたのだろうか……。
 
「えっ……」
 
『……ハダカ……、ハダカ……、スッポンポン……、ゲフウーーン♡』
 
「……きゃー!えっちぃぃーーーっ!!」
 
『グ……、グォフ……』
 
「バカバカバカバカーっ!!キィーーーッ!!いやーーっ!!」
 
『……げふうーーん…♡ぐふっ……』
 
混乱したアイシャが全てモンスターをドスドス刺し終えた……。
 
 
……
 
 
「……ふぇぇぇ……、ひっく、ひっく……」
 
「泣くなよ、アイ……」
 
「……ひく……」
 
「やべえ……!俺もだ……!うわぁーーっ!!」
 
「きゃああーーっ!!」
 
この間の温泉でのジャミルへの大胆な行動は何処へやら……。
やはり皆のいる前では……、すっぽんぽんは嫌らしい……。
 
「こんなとこじゃ嫌ーっ!!駄目ーーっ!!見ちゃ駄目ええーーっ!」
 
「は、早く……!その剣しまってくれーっ!!」
 
「……だから、誘惑の剣……、なのかな……」
 
「うん、惑わすんだよね……」
 
……後ろを向いてアルベルトとダウドがこっそり話す。

「……やっぱり私……、魔法の方が相性いいみたい……」
 
「だな、ま、この後の為にMPは取っておけよ、この場は
俺達で何とかすっからよ」
 
「大丈夫……?」
 
「……うわ!ま、また来たよおお!」
 
「チッ!今度は空から来やがった……!」
 
「キメラ集団の大群だっ!」
 
「きゃ!向こうからも……、トロル軍団がいっぱい来るわ!」
 
「四方八方から……、大変だな、こりゃ……」
 
「どうあっても僕らを通さない気だな……!?」
 
4人は再びバトル体制に入る。気力を振り絞り、
必死に戦うが、幾ら倒してもモンスター達が消える
気配は一行になく、増え続けるばかり。
 
「……べホマズン……!!」
 
モンスターの数が半端でなく大量の為、賢者の石や
べホマラーでは回復が追い付かなくなり、やむを得ず
ジャミルのべホマズンにも頼らねばならぬ状況にもなってしまう……。
 
「はあ、やっぱこれやると……、結構MPに響くなあ……」
 
「大丈夫かい……?」
 
「ああ、けど、祈りの指輪……、まだ残ってるか……?」
 
「確かあと数個は残ってた筈……、でも、いつ壊れるか
判らない貴重アイテムだから多用は厳しいよ……、
僕の方もこの後に備えてあまり回復魔法は連発出来ないし……」
 
「だよな……」
 
「!今度は動く石像が来たよお!!」
 
「……だーっ!いい加減にしろよ!何匹いやがんだよっ!!」
 
「大ボスの前に、これじゃ僕らが先に力尽きてしまう、
何とかしないと……」
 
「オ、オイラ、もう……、死にそう……」
 
「みんな……、頑張ろう……!」
 
アルベルトが皆を励ますが、やはり常にMPとは睨めっこである。
 
「……やっちゃおっかな……、ギガデ……」
 
「駄目だよっ!そんなに大型魔法に頼っちゃ……!
ルビス様に言われた事忘れたの!?」
 
アルベルトが必死で暴走しようとしたジャミルを止める。
 
「だって、きりねえよ、こいつら!」
 
「何とか……、突破口が掴めれば……」
 
 
……ギャアッ……!!
 
 
「!?な、何だ……?」
 
「……こんな雑魚共に何分掛かってやがんだ、テメーらは……!」
 
「……カンダタ……?」
 
「カンダタさん……!!」
 
4人が一斉に口を開いた。何と……、4人の危機に助っ人に入ってくれたのは
あのカンダタと子分達だったからである……。
 
「どーもー!お久しぶりです、アイシャさーん♡」
 
3人の子分達がアイシャに向かって一斉に口を揃えた。
 
「まあ!子分さん達も……!?」
 
「な、何で……?」
 
「新しいカモを探してたまたまこっちに来たら、弱っちい馬鹿共が
モンスターと戦ってるのが見えたもんでよ、ちょっと力を貸して
やるかと珍しく思ったワケよ」
 
「……馬鹿に馬鹿って言われたくねえよ……!この赤いきつねと
緑のたぬき豚!!」
 
「なんだとう!?この糞馬鹿アホ野郎ドアホ!!」
 
「……親分ーっ!喧嘩してる場合じゃねーっすよ!」
 
「ジャミルもよ!」
 
「……ふんっ!」
 
「う……、く、くそっ……!また……!」
 
「……アルっ!?」
 
ジャミルとカンダタが言い争いをしている間にも、又別の
モンスターがどんどん現われる。
 
「ハア……、さすがにこれ以上……、オイラ無理だよお……」
 
皆を励まし続けたアルベルトもさすがに息が上がってきたらしい。
回復の間に攻撃にチョロチョロ入ってくれているダウドも疲れが……。
 
「……チッ……!クソモンスターめ!!」
 
「おい、待て!」
 
「あ……?な、何だよ……!?」
 
カンダタがモンスターの群れに突っ込もうとしたジャミルを止めた。