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zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 アレフガルド編5

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アルベルトが魔法を当てマドハンドを一掃する。
仲間を呼ぶ暇も与えず、爆発に巻き込まれ、マドハンドは
跡形もなく消滅してしまった。
 
「すげえな、綺麗に消えたな……」
 
「早く片付けないと……、仲間を呼ぶからね……」
 
「アイシャ、大丈夫か?」
 
「うん、平気よ、ジャミルもアルもありがとうね!」
 
「……良かった……」
 
「はーい!オイラ回復してあげまーす!賢者の石ー!」
 
「あ、ありがとう、ダウド……」
 
「♪えへへっ!」
 
「……俺ら怪我してねえっちゅーに……」
 
ジャミルが口を尖らせる。
 
「ま、まあ……、そう言わずに……」
 
「わーい!オイラも役に立ったあー!」
 
ぴょんぴょん喜んで飛び跳ねるダウド。みんなの役に
立てる事が本当に、何より嬉しいのである。
 
「……ハア……、ま、いいか……」
 
「じゃあ、先に進もうか……」
 
「……おい……、貴様ら……!!」
 
「ひっ!?」
 
「何だこの声?」
 
何処からか……、野太い音声のスローな濁声が響き渡る。
 
「誰!?誰の声だよお……!?」
 
見ると……、先へ続く扉の前に巨大な石像が2匹仁王立ちしている。
 
「……カタカナで喋らねーのな……」
 
「我ら大魔神!ゾーマ様をお守りする城の門番!!」
 
「……動く石像と違うのか……、そういや、身体の色が動く石像と
大分違うな……、改悪版か……」
 
「……貴様ら……、さっきはよくも……!」
 
「はい……?」
 
「僕達……、何かしたっけ……」
 
4人は一体何の事か分からず、顔を見合わせる……。
 
「……ふざけるな!貴様らは我らの頭の上に降って来たではないか!!」
 
「空から奇襲を掛け我らを気絶させて城に侵入するとはいい度胸だ……!!」
 
「ちょ、ちょっと待てよ……!」
 
「私達……、今、初めて……」
 
「問答無用!!」
 
「……わかった」
 
状況を理解するのが早いアルベルトがポンと手を打った。
 
カンダタに投げ飛ばされた4人→そのまま大魔神の頭の上に
落ちる→大魔神気絶した→4人共気付かない、そのまんま中へ
侵入→→おわり。
 
「……俺達って石頭なんだな……」
 
「あはは、すごいねえ!」
 
「笑い事じゃないわよ……」
 
「すっきりしたから先へ進もう」
 
「けど、あんたらも凄いね……、わざわざ此処まで先回りして
追い掛けて来たんか……?それはそれで……、まあいいや……、んじゃ」
 
「……マドハンドが此処まで召喚し、呼び寄せたのだ……」
 
マドハンドはアルベルトに消滅させられる前に、既に大魔神達を
この場所にちゃっかり召喚して配置しておいたのである。
 
「あ、さっきの……、なるほどね、わかった、んじゃね」
 
「待てぇいっ!」
 
「やっぱり……、駄目……?」
 
「貴様ら……、このままでは済まさんぞ…!」
 
「……はあ……、忙しいのに……、やれやれ……」
 
「MP節約しなくちゃだから短時間で決着をつけないと……」
 
「ダウド、回復任せたぜ!」
 
「うん!」
 
「アイシャは無理をしない事、分ったな?」
 
「大丈夫よ!」
 
「いくよ、ジャミル、……バイキルト!」
 
「うりゃっ!!」
 
攻撃力がアップしたジャミルはあっという間に一匹目の
大魔神の胴体を切り落とす。胴体を切り落とされた大魔神は
ただの石像に戻ってしまった。
 
「ウーン……、カ・イ・カ・ン!」
 
「……ジャミルってば、詰まってたウンコがやっと
出た人みたいだよお……」
 
「アル……、スリッパ貸してくれる……?」
 
「う、うん?」
 
「……ダウドの頭叩くから……」
 
「わー!冗談だよお!アイシャ怖いっ!!目がマジだよおお…!!」
 
「……おのれ……、小僧がっ!小生意気な……!!」
 
もう一体の大魔神がジャミルを睨み、憎々しげに歯噛みする。
 
「ま、この程度なら俺一人でも何とかなるか……」

……ドスッ!ドス!!ドスッ!!ドスッ……!!
 
「……うわっと!」
 
「きゃあっ!やだっ!」
 
「やめてよお!倒れちゃうじゃないかあ!」
 
「……!!」
 
……怒った大魔神が地団駄を踏み、ドスドス暴れ、
グラグラ地面が揺れる。
 
「……暴れりゃいいってモンじゃねーぞ、たく……、
エアロビなら余所でやれ!余所で!迷惑なんだよっ!虚像デブ!」
 
……他の場所でやられても迷惑だとは思うが。
 
「うるさい!貴様など踏みつぶしてやるぞ小僧!!」
 
「……臭ぇ足向けんなーっ!!」
 
「うおおっ!?」
 
速攻で大魔神の足を斬り落とすジャミル。
 
「いいぞジャミルっ!」
 
「すごいよおー!ジャミル!」
 
後ろでアルベルト達が声援を送る。
 
「雑魚めがーーっ!」
 
下半身を失いながらも大魔神がジャミルを攻撃しようと
残った拳で鉄拳を繰り出す。
 
「うぜーんだっつーの!!」
 
「おおおおおおっ!?」
 
そして2体目の胴体もあっさりと斬り倒し、地響きを立て
石像に戻った大魔神も床に崩れ落ちた。
 
「キャー!やったあーっ!」
 
アイシャもぴょんぴょん跳ねて喜ぶ。
 
「う……」
 
「ジャミル……!?」
 
しかし……、突然ジャミルが腹を押さえてしゃがみ込んだ。
 
「どうしたの!?どこか怪我したの……!?」
 
心配してアイシャがジャミルに駆け寄る。
 
「……ダ、ダウド!賢者の石、石!」
 
「あわわわわ!」
 
「エネルギー切れ……」
 
「は?」
 
「腹減っちまってさ……」
 
「……はあ~……、良かった……」
 
アイシャは安心してほっとする。
 
「こんな事もあると困るから……、はい、お昼の
サンドイッチの残りよ、余分に持ってきておいて
良かったわ……」
 
アイシャが紙に包んだサンドイッチをバッグから出し、
ジャミルに渡す。
 
「わ、悪ィ……」
 
そう言ってジャミルはサンドイッチに夢中で被りついた。
 
「ん~っ!うま~っ!!」
 
「慌てて食べちゃ駄目よ……、飲み物はないんだから……」
 
「けど……、よくこんな場所で食べる気になるよね……」
 
「時間と場所を選ばない人だから……」
 
……と、言いつつも、やはりジャミルはアホではないと
パッとしないと思うダウドとアルベルトの二人なのだった。
 
「ふー……、あー!やっと落ち着いた!」
 
そう言いながらジャミルは鎧の上から丸くなったお腹を擦る。
 
「大丈夫?お腹いっぱいになった?」
 
「欲を言うと……、甘いモンが……」
 
「……ゴホン!」
 
アルベルトが横目でジャミルを見つつ、咳払いした。
 
「いや……、何でもねえ……」
 
魔法の鍵の扉を開け、4人は更に奥へと踏み込んで行く。
 
「うーん、先へ進めば進むほど……、雰囲気がどんどん
怖くなるねえ……、嫌な感じ……」
 
「ちくしょー、帰ったら死ぬほどデザート食いまくってやる……!」
 
「みんな、最後まで気を抜かない様にしよう……!」
 
「ええ……、私も何だか不安になってきちゃったけど……、
頑張るわ!」
 
「ミルフィーユと……、ラズベリータルト食って、定番の苺ショートは