二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

zoku勇者 ドラクエⅢ編 完全版 勝利をこの手に!編

INDEX|4ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

「……こないでっ!メラゾーマ!!」
 
ジャミルを守ろうとアイシャが魔法で応戦しようとするが
ゾーマには全く効いていない。
 
「……よせ、アイシャっ!」
 
「マヒャドっ!」
 
「……フフフ、何をしておるのだ?」
 
ゾーマは不敵な笑みを浮かべる。
 
「……私だって……、ジャミルを守りたいのっ……!
イオナ……」
 
 
「アイシャ!やめ……あ……、あーーーーーーーーーーーーーっ!!」
 
 
暴走したアイシャの魔法はジャミルを巻き込んで
大爆発を起こした……。
 
「……ごめんなさーいっ……!ジャミルが側にいたのにーっ!」
 
「コントやってんじゃねーっつーの!全く……」
 
「あ……、頭爆発しちゃった……、治さないと……」
 
いそいそと賢者の石を掛けるアイシャ。
 
「……フフフフ……」
 
「ニヤニヤ笑ってんじゃねえ、じじい!」
 
「お遊びは此処までだ……」
 
「来んな……!向こう行けよっ!!」
 
(……ルビス様……、お願い……、私達を守って下さい……)
 
アイシャが静かに祈りを込めた、その瞬間……。
 
「……ヌッ……?」
 
「きゃっ!?」
 
「うわ、何だ!?」
 
突然ジャミルの鎧の懐が輝き始めた。
 
「あ、ああ……、これか……」
 
「ジャミル……、それって……」
 
「ああ、光の玉だよ……、何となく、守ってくれそうな
気がしてさ……、此処に入れといたんだよ」
 
「もう~、ジャミルったら……、何処にやったのかと
思ってたけど……」
 
ジャミルはいそいそと鎧の懐から光の玉を取り出す。
 
「グッ……、お、おのれ……」
 
「ん?じじい、どうした?」
 
「何だか抵抗してるみたい……」
 
……光の玉でゾーマの闇の衣を剥ぎ取る事が出来る筈……、
ルビスのその大切な言葉をジャミルは咄嗟に思い出す……。
 
「……光の玉よ……、ゾーマの闇の衣を剥ぎ取れっ!!」
 
ジャミルは一心不乱にゾーマに向かって光の玉を翳す。
 
「……ぐ……、ウウウウウウ…!!」
 
ゾーマが呻きだし、暗かった周囲に光が漏れだす……。
その光のあまりの眩しさに思わず二人が目を瞑ると……。
 
「……」
 
「あ、あれ……、ここ」
 
「元の場所だわ……、あそこ……、祭壇があるもの……」
 
「!?……、ゾーマ……」
 
「……きゃあっ!?」
 
二人が見た光景は……、闇の衣を剥ぎ取られ絶叫し、
苦しむゾーマの姿だった……。
 
「……見るな、アイシャ……!!」
 
「……!!」
 
ジャミルはアイシャを抱きしめ、……アイシャは脅えて
震えながらジャミルにしがみ付く……。
 
 
「……ダウド、急いで、早く……!!」
 
「そんな事言ったってえ~……、もう走れないよお~……」
 
「もう少し……、だか…らっ……!?」
 
……ゾーマの壮絶な叫びが2人の元にも確かに
聞こえたのである……。
 
「な、何……、今の雄叫び……」
 
「……ジャミル……」
 
「うわあ~っ!!ジャ、ジャミルーっ!!」
 
走れないと言いながら、ジャミルの危機を感じたダウドは
慌ててすっ飛んで行ってしまった。
 
「ちょ……、待ってよ、ダウドーっ!!」
 
慌てて後を追うアルベルト。
 
 
「……おのれ……、小僧……、よくも……」
 
「これでお前を守る結界は無くなったワケだ……、
こっからは遠慮なくいかせてもらうぜ?」
 
「ジャミルっ!」
 
「おー!待ちくたびれたぜ!!」
 
「アル、ダウド、無事だったのね!!」
 
「アイシャも……、無事でよかった……、二人とも
怪我はないかい?」
 
「とりあえずは今ん処は大丈夫だ……」
 
「私もー!」
 
「……うわああーん!じゃみるううー!!」
 
「わあっ!?」
 
ジャミルに再び会えた嬉しさのあまり思わず
飛びついてしまうダウド。
 
「……無事でよかったよおおお~……、変な雄叫びが
聞こえたから……」
 
「わ、分ったから……、あ……、光の鎧に
鼻水たけやがったな……、このバカダウドーっ!!」
 
「……ぐしゅっ……」
 
「良かった……、また皆会えて……、もうバラバラは嫌よ……」
 
「アイシャ……、うん、そうだね……」
 
こうして困難を乗り越え、4人は無事再会を果たしたのだが……。
 
「ク、ククっ……」
 
「81……」
 
「……じじい!何笑ってやがる!」
 
ダウドを小突きながらジャミルが慌てて叫ぶ。
 
「……結界があろうがなかろうが……、儂の強さには関係あらぬ……、
例えお前達が100人束になって掛かってきたとしてもだ……」
 
「……」
 
「……フゥ~ッ……」
 
「きゃーっ!アル、どうしたの!?」」
 
「……変な想像して倒れんな……!たく……、失礼な奴だなあ!」
 
「ご、ごめん……、でも、良くわかったね……」
 
「……むーっ!」
 
「……プププ……」
 
「笑うな!バカダウド!!」
 
「いた……、いたいよお~……、ジャミル……」
 
「……何時までもふざけおって……、さっさと死ね……!
屑共めが……!!」
 
「あ、やべえ……、来る……!!」
 
ゾーマが4人に向けて凍える吹雪を放つ。アルベルトが
フバーバで防ぐがゾーマの放つ凍える吹雪はこれまでの相手と
桁違いで威力半端無く、ジャミル達を容赦なく傷つけるのだった……。
 
「……いーたーい……、よおお……」
 
「……ううっ……、くっ……」
 
「俺だって光の鎧着けてるけど、このザマだもんな……、
いっつ……」
 
「今回復するわ……、待ってて……」
 
アイシャが賢者の石を翳し4人の傷を癒していく。
 
「やっぱり……、傷全部はなおんないね……」
 
「べホイミの全体掛けだからね……」
 
「……滅びよ……」
 
「う、うわ……!?ま、また……!!連続ううう!?」
 
「勇者の盾よ……、我らを守りたまえ……!!」
 
「……無駄だ……」
 
「え……?」
 
「……マヒャド……」
 
けれど……、勇者の盾の輝きよりも早く……。
 
「……ジャ、ジャミ……」
 
 
「……う……、嘘……だ……ろ……?」
 
 
ゾーマの高速マヒャドが一瞬で光の鎧を貫き……、
ジャミルの右胸に……氷の刃が突き刺さる……。
血を吹いてジャミルが床に倒れた……。床はジャミルが
吹いた血と身体からどくどく流れ出る流血で瞬く間に真っ赤に
染まる……。
 
「……い……、いやあああーっ……!!ジャミル……、
ジャミルーーっ!!」
 
泣きながらアイシャがジャミルの元へ駆け寄り重体の
ジャミルに必死で呼び掛けるが……。
 
「いや、いやよ……、返事して、ジャミル……、お願いだから……、
ねえったら……、ねえ……!」
 
「やだ……、こんなのやだよおお……!!ジャミルーっ!!」
 
パ二クリながらダウドも側で泣きわめく……。
 
「どうじゃ?……儂の恐ろしさを思い知ったか?まだまだ
こんな物ではないぞ……」
 
「……ゾーマっ!く、二人とも……、落ち着いて……、
まだ大丈夫だよ、心臓が動いてる……」
 
アルベルトがジャミルの胸にそっと手を当てる。小さくではあるが、
微かに心臓には鼓動があった。