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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 新たなる冒険へ

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赤ん坊ドラゴンを見つめた。
 
「アルも、あまり今は何も考えない方がいいよお?
心配なのは判るけどさあ……」
 
「そうだぜ、だからお前将来、デコが広くなって絶対
ウスラハゲ……、あてっ!」
 
「……僕、絶対剥げませんから!」
 
パンチングボックスを弄りながらアルベルトが
口を尖らせた。……、と、揉めている処へアイシャが
赤ん坊ドラゴンを抱いて連れてくる。
 
「ねえ、皆も一緒に考えようよ、チビちゃんのお名前!」
 
「ようよ~、ね?ちびの……おなまえ?」
 
赤ん坊ドラゴンが首を傾げて皆を見た。
 
「……も、もう……、そのままでチビちゃんで……、
いいんじゃないかなあ~……」
 
きゅんきゅんな雰囲気にダウドはもう鼻血を出しそうであった。
 
「……かなあ~???ぴ?」
 
「そ、そうだね……、僕もそのままで……、い、いい様な
気がするけど……」
 
赤ん坊ドラゴンにじっと見つめられてアルベルトも困惑する。
 
(うーん、いずれでかくなったらデカになるのか……?)
 
「……ねえ、ジャミルも考えてよっ!」
 
「よっ?」
 
「うわっ!?」
 
アイシャが赤ん坊ドラゴンをジャミルの目の前に突き出した。
 
「じゃみる、じゃみる!」
 
赤ん坊ドラゴンがジャミルの顔をぺろぺろ舐めた。
 
「く、くすぐってえな……、よせよ……」
 
と、言いつつ……、嬉しそうなジャミルであった。
 
「ん~?どんなのがいいのかな?……、お前に似合う名前なあ……」
 
「なあ~?」
 
「ゴンザレス……、ゴン三郎……、ゴンちゃん……、ゴン太……、
タンスにゴン……」
 
「……みんなゴンゴンばっかりじゃないっ!」
 
「ごんごん~、ごん~」
 
アイシャは呆れて怒るが、それでも赤ん坊ドラゴンは嬉しそうに
ジャミルの手にじゃれて遊んでいる。
 
「ぴゅっぴ、だうーっ!」
 
「あはっ!今度はオイラの処に飛んできたよおーっ!もうっ、
本当にかわいいよおお、あははーっ!」
 
「ぴいー!あるー!」
 
「今度は僕だね……、はいはい……、ふふっ……」
 
「ゴン太郎……、ゴン之助……、ゴン吉……」
 
「だから……、ゴンから離れて考えてってば!!」
 
こんな調子で、一日中赤ん坊ドラゴンと遊び、4人は
出発するのを忘れ今日も日が暮れてしまった……。そして
又夜がやって来る。
 
「はあ、明日こそ、此処から動かねーとなあ……」
 
「そろそろ食料も尽きるよ……、街にも行って買い出しして
こないとね……」
 
「チビちゃんには、まだご飯は早いわよね、やっぱり……、
ミルクよね……?」
 
「みいく?」
 
「明日一旦また、リムルダールに寄るか……」
 
「だけど……、どうやってこの子を街の中に一緒に連れて
行くんだい……?」
 
「平気だよ、もし何か突っ込まれたら喋るぬいぐるみって事にしとけばさ……」
 
「無理があるよ……、ジャミル……」
 
アルベルトが溜息をついた。
 
「大丈夫だって!ほら、こうやって……」
 
「……」
 
ジャミルが赤ん坊ドラゴンの頭にハンカチを被せてほっかむりを作る。
 
「ぴいー?」
 
「な?あとは、アイシャのバッグの中のスラ太郎と一緒に
入れて並べときゃおっけー!どっから見てもラブリーな
ぬいぐるみだっての!」
 
「……おっけーじゃないでしょ……」
 
「チ、チビちゃん……、可愛い……」
 
ほっかむり泥棒スタイルの赤ん坊ドラゴンにアイシャが興奮する。
 
「あうう~……、かわいすぎるよおお……~」
 
「……ダウドまで……、たく、駄目だこりゃ……」
 
アルベルトが頭を抱える……。
 
「ちび?かわい?ある?」
 
赤ん坊ドラゴンがアルベルトの方を向いてちょんと首を傾げた。
 
「……ううう、うわ……、やばっ……」
 
やはりキュートさに堪え切れなくなってアルベルトも
必死で自分の顔を押さえる。
 
「そう言う事だ、さあ、寝る準備しようぜ!」
 
「ハア、もう……、どうなっても僕は知らないからね……」
 
「さあ、チビちゃんもねんねの準備しましょうね」
 
アイシャが赤ん坊ドラゴンを抱き、就寝準備を始めた。
 
「ねんねー、ねんねー」
 
「最近はもうモンスター出ねえし、見張り番も必要ねえから
夜もゆっくり寝られらあ!」
 
そう言うなりジャミルは早速横になって寝てしまった……。
 
「早いって、ジャミル……」
 
「早すぎるわ……」
 
ダウドとアイシャもジャミルの寝つきの素早さに呆れる……。
 
 
……ふふふ、そうはいかないのりゅ……
 
 
又……、陰から何者かが4人をこっそり見つめているのにも
気づかず……。4人は赤ん坊ドラゴンを間に挟み、川の字で
ぐっすり眠っていた。
 
「りゅ、りゅ、りゅ、りゅ……、やっと見つけたりゅ……」
 
何者かが寝ている4人にこっそりと近づいていく。
 
「けけけ……、やーっと……、ご対面りゅ……」
 
「ぴゅ……?」
 
何者かは赤ん坊ドラゴンに近づき、持っていたらしき
武器を振り上げた。
 
「……覚悟りゅーっ!」
 
「チビちゃんに何してるのよっ!!」
 
「りゅっ!?」
 
アイシャが素早く異変に気づいて目を覚まし、
赤ん坊ドラゴンを庇った。
 
「な……、なんだ、なんだい……!?」
 
「……どーしたのー?」
 
「ううんっ!?」
 
騒ぎに気づき、他の男3人もようやく目を覚ました。
 
「変質者よっ!チビちゃんを狙ってきたのよっ!!」
 
「何だと!?」
 
「……変質者じゃないりゅ!それにリトルは野蛮な
人間じゃないりゅ!」
 
「モ、モンスター……?……!べ、ベビーサタン……!?」
 
眠い目を擦りながらアルベルトが確認する。
 
「ええーっ!?な、なんでええーっ!?」
 
ダウドも突然の久々のモンスターの襲来に慌てふためく。
 
「……ベビースターラーメン……?」
 
「ふざけんなりゅ!何処をどうとったらそうなるりゅ……!
やっぱりお前は只の馬鹿だったりゅ!」
 
ベビーサタンはアホのジャミルにキレてカッカカッカと
ジャンプしまくる。
 
「はあ~?な、何だよ!おらあオメーなんか知らねえぞ!?
バカ呼ばわりされる覚えもねえし!」
 
「うるさいりゅっ!!オラ!さっさとそのドラゴンよこせりゅっ!!」
 
「アイシャ、チビを守ってろ……」
 
「……分ったわ!」
 
アイシャと赤ん坊ドラゴンを後ろに下がらせ、男衆は久々に
戦闘態勢を整える。

動き出す伏線

「大丈夫だよ、確かこいつはMPが無いのに無理に
高LV魔法を使おうとしてこける奴で有名だから……、
それ程大した相手じゃないよ……」
 
「フン……、リトルを甘く見ない方がいいのりゅ!
……ザラキッ!」
 
「え……?わああっ!?」
 
「ダウドっ!」
 
ベビーサタンの放ったザラキはダウド目掛けて
当たりそうになるがアルベルトが慌ててダウドを
突き飛ばして庇い、事無きを得る……。
 
「……あー……、びっくりしたあ……」
 
「どうして……?」
 
「おーい、何が大した相手じゃねえんだよ……!アルー!」
 
「おかしいなあ……、だって……」