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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 終わりなき戦い

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眠っているチビを撫でながら、疲れたアイシャが憔悴しきった
様な顔をする。
 
「宿屋に行ったのも、おれには難しいことはわかんねえけど、
いい人をよそおってさあ、密猟グループと敵対してたり、
はむかう組織なんかあちこち探して、片っ端から始末して
消してるみたいな感じだったから、本当はその辺の情報が
聞きたかったんじゃないのかなあ?」
 
「そこで、偶々、私達と会っちゃったから……、これは
大変な事になったわ……!」
 
「へへ、そりゃ大変だなあ、お嬢ちゃん……」
 
「あっ、……あんた達っ!!」
 
「アニキ達……、何で……、ここが……?」
 
ペースケが脅え、アイシャにぎゅっとしがみ付く……。
 
「ガキの浅知恵なんか、ちょろいもんだ、それより、
ボスがお怒りだぞ……、裏切り者は遠慮なく射殺だとさ……、
じゃあな……」
 
そう言って、密猟者達が二人に一斉に銃を向けた……。

振り回されて……

「……ねえちゃ~ん……」
 
ペースケがアイシャにしがみ付く力の強さが一層強くなった……。
アイシャは片手でしっかりチビを抱き、もう片方の手で
ペースケを庇う。
 
「大丈夫よ、私に任せて!」
 
「お二人さん、あの世への旅立ちの準備は出来たかい?
おっと、その抱いてるドラゴンは置いてけよ!」
 
(私、ルーラ使った事、一度もないけど……、いちか
ばちかよね……)
 
「ぺー君、私にしっかり掴まってるのよ、絶対に私から
離れちゃ駄目だからね!」
 
「え?ええええ……?」
 
「んじゃ、ま……、仲良くやれよ!」
 
密猟者の男の一人がアイシャ達にトリガーを発射する、その瞬間……。
 
「……リレミトっ!」
 
間一髪でアイシャ達は一瞬でほこらの外へと脱出する。
 
「わ!外に逃げられたっ!?」
 
「ぺー君、まだよっ!」
 
(お願い……!どうか私達を出来る限りあの人達から遠くへ……!)
 
「ルーラっ!!」
 
まずはリレミトでほこらから脱出……。そして立て続けに連続で
ルーラを唱えると密猟者組織の群れから遠くへと離れ逃げようとする。
アイシャも必死でピンチを切り抜けようとしている中、大苦戦の男衆は……。
 
「ああっ、あまり喋りたくないんだけどなあ~、なのねー……、って、
もう嫌なのねー!!ダウド、しっかりするんだなのねー!!」
 
アルベルトも口調がどんどんおかしくなってきてしまい……。
 
「おほほほ!おほほなのねーだよお~!」
 
ダウドはダウドで、ふらふらと彼方此方動き回ろうと
するのを止めない。
 
「さあ、新しい兄弟よ、こっち来るのねー!お前は今日から子分Cに
任命してやるのねー!」
 
「……っ!このバカダウドっ!やたらとフラフラすんじゃねえ
なのね!……くしょ~っ!」
 
馬鹿トリオがダウドを誘う声にダウドが反応してしまい
馬鹿トリオの方へ歩いて行こうとするのをジャミルが
大声を出し、必死に阻止するがダウドの耳には全く入っていない。
明らかにジャミルもおかしくなってきている為、どうにも出来ず……。
 
「どうしよう、このままじゃ僕らも完全に洗脳……」
 
 
……きゃあああああーーーーっ!!
 
 
「な、何だよ、今の声、どっかで聞いた事あるような……」
 
「今、何か物凄い勢いで何かが海に落ちた様な音が……、
い、隕石かな……」
 
 
「……やーだー、失敗しちゃった……、でも逃げられたから
良かったけど……、私もまだまだ修行が足らないわあ……、
コントロールが出来ないんだもの、……は、はくしゅん……!!」
 
ルーラの使用に慣れていないアイシャ。どうにか危機から脱出したが、
ペースケ、チビを抱えたまま、落ちた先は海の中であった……。
しかし、運良く、墜落した場所は偶然にもジャミル達が近くにいる
空家付近の側の海辺だったのでもあった。アイシャはびしょ濡れに
なりながらもペースケを連れ、眠ったままのチビを抱え、どうにか
海から上がり、砂浜まで辿り着いた。
 
「はあ、チビの奴すごいなあ、海に落ちても動じないで寝てるし、
大物だなあ…」
 
「きゅ~ぴ~……zzzz、お肉……もっと食べたいよお……、
ぴい~……」
 
「……ぺー君、あなたにチビちゃんを守って貰っていいかしら?
このままこのバッグにチビちゃんを入れてラダトームの宿屋の
ご夫婦の処まで逃げるのよ、頼んだわよ……、お願いね……」
 
「うん!……おれ、チビを今度こそ絶対に守るよ!」
 
アイシャがペースケの瞳を見つめる。アイシャはペースケを信じ、
チビをペースケに託す。チビを受け取ったペースケもしっかり
アイシャの顔を見て頷く。
 
「でも、姉ちゃん……」
 
「私なら大丈夫よ、このままジャミル達の方に加勢に
行ってくるわ!あそこ、家が見えてる、きっと地図に
記してあった空家よ!ジャミル達が向った筈だわ、急いで
密猟者達の事を知らせないと!」
 
「分ったよ……、姉ちゃんも気を付けてな……」
 
 
「アニキ~、今いくよおお~、なのね~……、
愛してるのねえ~!!」
 
「くっ、バカダウドめっ!大人しくしてろっ、なのねー!」
 
ジャミルとアルベルトはあっちこっち動き回ろうとし、フラフラ
落ち着かないダウドを必死で押さえて止めようとするのだが……。
 
「……ううっ、せめて真面に魔法さえ使えればっ!」
 
「邪魔なのねー!この野郎!ええい、放せー!なのねー!!」
 
「……うわっ!?」
 
いつものダウドからは考えられない凄い力で、ダウドが
ジャミルとアルベルトを拳で思い切り殴り飛ばした。
 
「くそっ、ダウドの奴め……、後で覚えてろ!船に戻ったら
又玉葱剥きの刑だっ!!」
 
「ジャミル……、ごめん、僕ももう……、限界なのねえええーーっ!!」
 
「アルっ……!!お前までかよっ!!」
 
遂に……、アルベルトの頭の中まで壊れてしまったのであった……。
 
「さあ、兄弟達よ、こっちいらっしゃいなのねえ~」
 
「ジャミルーっ!私も戦うわーっ!」
 
「……アイシャか!?」
 
漸く追いついたアイシャが急いで此方に走って来た。
 
「あれ何よ……、毎度お馴染の変な人達がいるじゃない……、
どういう事……?」
 
「ややこしい事態になっちまってよ……、とにかく又戦わなきゃ
イカンらしい……」
 
(そうなの……、あのね、チビちゃんは、ペー君に任せて、
先にラダトームまで急いで戻ってもらったの……)
 
馬鹿トリオに聞こえない様に、ジャミルの耳元でアイシャが話す。
 
(そうか、でも、今……、俺らもやべえんだよな……、なのね~……)
 
「ちょ、何よ……、その喋り方……!」
 
「あいつらもだよ、あいつらもっ……」
 
ジャミルがダウドとアルベルトの方を指差す。段々表情がイカレ始め、
ラリラリ、ラリってきている様だった。
 
「のね~、だよお……」
 
「なのねー……」
 
「……ぎょっ!?」
 
アイシャがぎょっとする。ダウドとアルベルトは
ぼーっとしたまま動かない……。
 
「……ちょっと!どうしたのよ、ダウド、アル!!」
 
「あいつらにやられたんだ、やつらが持ってる変な粉を