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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 始まりの地で

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「おかしい……、ちゃんと僧侶の力を授けた筈だが……、
どうなされたのです?しっかりしなされ……」
 
「だって、やってらんねーんすよ、もう、ほーれ、ケツなんか
出しちまいますよ、ほーれ!」
 
男性の方が神官に向けてべろっとケツを出した。
 
「……なっ、なんという、破廉恥な!!恥を知りなさい、恥を!!」
 
やがて、他の転職希望者の客もやって来て、辺りは大騒ぎになった……。
 
「ぎゃはははは!!あいつ、くせーケツに、きたねーイボがあるりゅ!!
あー、おかしくてたまらんりゅ!!」
 
「……悪魔じゃ、……この部屋の中に悪魔が入り込んでおる……、
悪霊の気配じゃ……」
 
「りゅ…?」
 
急に神官が小悪魔が隠れている天井付近の方を見上げた。
 
「出てこい、悪霊め!!成敗してくれる……!!……~~~……」
 
「や、やべーりゅっ、退散っ!!マヌーサっ!!」
 
「おおっ!?何だこの霧は!!……補助魔法を使うとは……、
おのれ、こしゃくなっ!!」
 
神官が悪魔祓いの魔法の呪文を詠唱しだした為、小悪魔も
マヌーサを掛け、その隙にあわてて外へと飛んで逃げだす……。
この小悪魔が勇者一行の連れだとは神官もまさか夢にも
思わなかったのであった……。
 
 
「……悪魔じゃ、この部屋の中に……、悪魔が入り込んでおる……」
 
「何言ったって、負けは負けだよ、5連敗、ジャミルの負けだよ!」
 
アルベルトがポンとジャミルの肩を叩いた。
 
「……あうーっ!俺、……大貧民……、くうーっ!!」
 
「きゅぴ、チビ、大富豪、わあーいっ!!」
 
「凄いねえ、チビちゃんが一番だよお…」
 
「ホント、チビちゃんてゲームも強いのね……、うふふっ!」
 
 
「……はあ~……」
 
其処に、どうにかリィトに戻った小悪魔が帰って来た。
……結局その後、小悪魔に魔法を掛けられ、悪戯された
アベックもどうにか魔法の効果が切れ、元に戻って解決した
様子であった。
 
「お帰り、リィト、もうすぐ夕ご飯だよ……」
 
ダウドがリィトを出迎え、声を掛ける。
 
「アンタら今まで、ゲームしてたの?暇だね……、フン……、あれ?
バカ猿はどうしたの?」
 
「人生落ちぶれた……、もう終わりだ……、チビに負けた……」
 
「たかがトランプゲームでしょっ、もう~!!」
 
アイシャもジャミルの肩をばしっと叩く。
 
「……ジャミルはね、ババ抜きでもすぐ顔に出るから……、
いやらしいんだよお……」
 
「ああーーっ!もう一回、勝負、勝負っ!!」
 
 
「「嫌でーす!!」」
 
 
ジャミル以外の3人が口を揃えてお断わりを入れた。
 
「きゅっぴ!チビ、強ーい!!」
 
「……ああー、うう~……」
 
「でもね、チビも、もしも職業に就けたら、大富豪じゃなくて
空飛ぶ運送屋さんになって働くー!それで皆の為に頑張って
お仕事して、よいしょよいしょお荷物運ぶのー!!」
 
「……やば、バカドラゴンめっ!!」
 
「う、運送屋さん……?」
 
アイシャが目をぱちくりさせる。
 
「きゅぴ、リィトがアドバイスしてくれたー!!チビ、
ドラゴン印の運送屋さんになるの!!」
 
「あ、僕……、又外に……」
 
行こうとするリィトの後ろにアイシャが立つ……。
 
「……ねえ、リィト、あなた、チビちゃんに余計な事教えたの、
ねえ……?」
 
「うわーっ!僕は知らないーっ!!」
 
夢中で部屋から逃げるリィトの後をアイシャが追いかけて行った……。
 
 
「……やれやれ、今日は変な日じゃ、……又、誰が二階で
暴れておるんじゃ、神聖な神殿で……、勘弁して欲しいわい、
やはり悪霊がおるのか……、きちんとお祓いをしないとのう……」
 
椅子に座り、唸りながら神官が肩をコキコキ鳴らした……。


小悪魔、またやらかす

次の日、4人は神官にお礼を言い、ダーマ神殿を後にする事に。
 
「今後の事だけど……、一旦又アリアハンに帰るか、
ちょくちょく顔出さないと……、後が怖いしな……」
 
「あはっ、ジャミルったら!あんまりファラを心配させたら大変だものね!」
 
「……うう~……」
 
アイシャが笑い、ジャミルが顏をしかめて唸った。
 
「そうだね、それでもいいよ、どうするかゆっくり考えよう」
 
「あーあ、ラーミアはいいね、空が飛べてさ……」
 
「クィーっ!」
 
ダウドがラーミアを撫でるとラーミアも嬉しそうに鳴いた。
 
「きゅぴ!お空飛ぶのは気持ちいいよお!」
 
チビはそう言うとパタパタと尻尾を振った。
 
「どんな感じなんだ?空が飛べるってのはさ、耳鳴りとか
しないのか?」
 
「うーん?よく分かんないけど、とにかく凄く気持ちいいんだよお!」
 
「そうか……、成程……、空が飛べりゃ気持ちいいだろうな……」
 
「りゅ……」
 
この、ジャミルがチビに聞いた余計な一言が……、新たな騒動を
巻き起こす……。
 
(そうかそうか、バカ猿は空が飛びたいのりゅ、……この優しい
リトル様がその願いを叶えてやるりゅ、けけっ……)
 
 
「はあー、……やっぱ凄いねえ、船の移動だと数週間掛った場所も
あっと言う間だよお……」
 
「この調子だと、すぐにアリアハンまで行けるな、ラーミア、
頑張ってくれや」
 
「クィィーっ!」
 
ラーミアは一声鳴くと更に飛ぶスピードを上げた。
 
「しかし、この鳥……、最初はスピードがのろくて……、どうしようかと思っ、
……あう!」
 
「疲れたら適度に羽を休めるんだよ、じゃないと疲れちゃうからね」
 
ラーミアに気を配りながらも手はしっかりとジャミルの横腹を
抓っているアルベルト。
 
「……いっ!」
 
「でも、今日ももう暗くなってきたわ、何処かで休みましょう」
 
アイシャがそう言うと、ラーミアは速度を落とし地上へと降りる。
一行は適度な森を探して野宿する事にした。
 
「今日も夕飯は焼いたカンパンりゅね……、まあ、牛肉なんか
そんなに食わせて貰えないのは分かってりゅから、最初から
期待してないりゅ……」
 
そう言いながら、未練がましく小悪魔が横のジャミルを見た。
 
「オ、オホン……」
 
「ほら、リトル、焼きマシュマロもあるわ、食べなさいよ」
 
アイシャが串に刺したマシュマロを小悪魔に差し出した。
 
「……飯には甘すぎりゅ……」
 
 
一行は質素な夕ご飯を済ませると横になって身体を休めた。
 
「りゅりゅりゅ……」
 
夜中、皆が寝ている中……、小悪魔がのっそりと起き上がった……。
 
「夜はこのリトル様が支配するのりゅ、……リトル様の
悪戯タイムりゅ……」
 
「う~……、乾パン……、激甘マシュマロ……、もう食いたくねえ……、
いやだ……、ステーキが食いたい……」
 
食い足りなくてお腹が減っているのかジャミルが寝言を言い、
魘されている。
 
「なーに贅沢言ってるりゅ、このバカチンめが、リトルには
ちゃんと大盛り牛飯丼毎日食わせる言ったりゅ、約束は守れりゅ、
このバカ猿!」
 
フォークでジャミルの顔をちょんちょん突いてみる。
 
「う、ちくちくする……」