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zoku勇者 ドラクエⅢ編 その後編 始まりの地で

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「さーてと、この、バカ猿と……、りゅりゅりゅりゅ!」
 
ジャミルとチビに小悪魔が近づき、ニヤニヤ笑った……。
 
 
翌朝……。
 
「……」
 
「お早う……、あれ、ジャミル……、珍しいね、こんなに朝
早いなんて……、もうお腹でもすいて、目が覚めたのかい?」
 
感心しつつもアルベルトが笑いながらジャミルに訪ねる。
 
「きゅぴ?……チビ、いつも早起きだよお……?」
 
「は?何言ってんの、ジャミル、そんなチビみたいな喋り方して……」
 
「きゅぴ、チビはチビだよお!アル、どうしたの?」
 
「え?ええええ!?……ちょっと、皆大変だよ!ジャミルがおかしいよ!」
 
アルベルトが慌ててダウドとアイシャを呼びに行くが……。
 
「んー?ジャミルがおかしいのはいつもの事じゃない……」
 
眠気覚ましのコーヒーを啜りながら落ち着いた様子でダウドが喋った。
 
「ねえ、チビちゃん……、もう朝よ……、どうしたの?いつも
早起きなのに……」
 
アイシャがチビを摩って起こすと……。
 
「あー?まだねみんだよ……、頼むから後10分……」
 
ブツブツ言いながらチビが寝返りを打ち、一発寝起きの
おならをした。
 
「……ど、どうしたのよ、チビちゃん……、何だか
ジャミルみたい……」
 
「アイシャ、ジャミルも様子が変なんだよ……」
 
「え、ええ?」
 
「その、……何だかチビみたいな……」
 
「……ぎゃーっはっはっはりゅ!あーっ、おかしくて
たまらんりゅ!!もう我慢できないりゅ!!ぎゃはははは!!」
 
様子を見ていた小悪魔が、等々、たまらず吹きだす。
 
「リトル……、あなた、また何かやったの……?ねえ……」
 
「!え、あああ、し、しまったりゅ、あまりにもおかしすぎて
つい吹いてしまったりゅ!」
 
「うふっ、やったのね……?ねえ……」
 
「……りゅ、りゅりゅーっ!!」
 
腕組みをし、半目で睨みながらアイシャが小悪魔に近づく……。
 
 
そして……、小悪魔はアイシャから10発、タンコブを
プレゼントされたのだった。
 
「うう、正直者はいかんりゅ……、リトルは悪魔族なのに……、
とほほほりゅ……」
 
「おい……、俺らちゃんと元に戻るんだろうな……?」
 
「ぴきゅう~……」
 
……チビの姿のジャミルが苛々した様子で小悪魔に食って
掛ろうとした。ジャミルの姿のチビは、逆に困って目を潤ませ、
オロオロしていた……。
 
「うわあ、今日のチビちゃん、何か可愛くないなあ……、
……反対にジャミルの方が可愛く見えるんだけど……」
 
「うるせーよ、バカダウド!」
 
「♪きゅっぴ!でも、チビ、こんなに早く走れるよおー、わーい!」
 
「……ジャミルっ!じゃなかった、チビちゃん、駄目よっ、
あーん、何か変な気分だわ……、調子狂っちゃうなあ……」
 
「フン、24時間立てば魔法が切れて勝手に元にもどりゅ」
 
「そんなにかよ!……たく、冗談じゃねえぞ……」
 
チビジャミルが頭を抱える中、段々慣れてきたのか、ジャミルチビは
2本足で思い切り走り回れる人間モードの姿に大喜びで燥ぎ回っている。
アルベルトもそんなおかしなコンビを見て、苦笑いした。
 
「仕方ないね……、魔法の効果が切れるまで、暫らくは
此処で休もうか……」
 
「は……、きゅぴ……」
 
走り回っていたジャミルチビが急に立ち止まり後ろを
振り返った……。
 
「何なんだよ、おい……、そのモーションはよ、
……まさか……」
 
チビジャミルの顔が青ざめる……。
 
「きゅぴ、……チビ、おしっこでる……」
 
頬に拳を当ててブリブリポーズで腰を曲げ……、
ジャミルチビが目を潤ませ、皆の方を見た……。
 
「……うわあああーっ!!お、俺の姿で……!
や、やめろおおおおーーっ!!」
 
 
静かな森に大絶叫がこだました……。取りあえず、大きい方で
なくて何よりであった……。
 
 
どうにか日も暮れ無事夜になり、魔法の効果もあと少しで
切れそうであった
 
「はあ、もう少しで今日も終わらあ……、たく、
冗談じゃねえや……」
 
「あはは、長かったね……、お疲れ様……」
 
チビジャミルとアイシャ以外は全員就寝モードであった。
 
「きゅぴー……」
 
「……ふんが、リトルはしったこっちゃねえりゅ、ざまあ、
けけっ……」
 
「の、野郎……、一発ブン殴ってやろうか……?」
 
「寝言よ、……それは私がしておいたからもういいよ、
後少しで戻れるんだから……」
 
「そうだな、あーあ、やっと元に戻れるか、やれやれ……」
 
「やっぱり、チビちゃんの格好で、その口調だと何か可笑しいわ……」
 
アイシャがチビジャミルの方を見てくすくす笑う。
 
「だよな……、けど、こんなんなってみると……、少しだけ
チビが羨ましいな……」
 
「え?」
 
「いつもお前に抱いて貰ってんのかと思うと……、え?
い、いや……、なーに言ってんだろな、俺……、あは、あは、
あははは!」
 
「抱いてあげようか?」
 
「え?だ、だから……、冗談……」
 
慌てるチビジャミルの身体をアイシャがそっと抱き上げ、
膝の上に乗せた。
 
「あったかいでしょ?……特別だからね……」
 
「……あ、ああ……」
 
アイシャが優しくチビジャミルを撫で、……チビジャミルはたまらず
うとうとしだす……。
 
(う、うはあ……、今だけはあの糞小悪魔に感謝すべきなのかな……)
 
「……きゅぴ……」
 
「……チビちゃん?」
 
アイシャが膝の上で静かに寝息を立てているチビを見た。
 
「……どうやら……、魔法が切れたみたいだな、ははは……」
 
ジャミルも自分の身体に触ってみて元の姿に戻ったのを確認する。
 
「そっか、チビちゃん、戻って来たのね、お帰り……」
 
もう一度、アイシャが優しくチビを撫でた。
 
「……」
 
漸く、元には戻れたが、なんとなく淋しい様な……、残念な様な……。
アイシャの膝ですやすや眠るチビを見つめ、複雑な感情が芽生える
ジャミルであった……。

始まりの場所で

「お帰りっ、皆!疲れたでしょ、ご苦労様、さ、入って入って!」
 
アリアハンへと戻ったジャミル達をファラはいつもと変わらない
明るい笑顔で出迎えた。
 
「丁度今、シチュー作った処さね、あは、良かったー!」
 
「はあ、やっと……、乾パンとマシュマロから解放される……」
 
「おや?また見慣れないのがいるね?新入りかい?」
 
お玉を持ったまま、ファラが小悪魔をじろじろ見る。
 
「なんなのりゅ?……この化粧臭いケバイ女は……、
あー、変な香水の匂いが漂ってくりゅ……、くせー……」
 
「……な、何さっ!ジャミル、何よ、この失礼なのは!
あんた、あんまり変なモン拾ってくんじゃないよっ!」
 
気の強いファラと、ズケズケとモノ言う小悪魔は相性最悪であった……。
 
「ファラだよ、俺の幼馴染でもあり、母親代わりでもあって、
……姉でもある……、んで、ファラ……、こいつはモンスターで
悪魔族のリトルだ、色々あって……、今俺らの処にいるんだよ……」
 
ジャミルはファラとリトル、両方にそれぞれの紹介をする。