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zokuダチ。セッション1 新生活暴走編

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「きゃっぱ寿司……、そのまんま……なのかあ……」
 
「な、なんつー……、詐欺だ……」
 
「そういう事ですぎゃ、お客さん、我慢して下さいぎゃ……」
 
「仕方ないよお、折角入ったんだから、でも、一個だけトロ流して
くれるらしいから、有り難く頂こうよ……、当然半分こでね……」
 
「……だから嫌だっつったんだ……」
 
と、肩を落とす二人の前に……、漸くトロが流れて来た……。
 
「……ニャー、ト、トロは食べないで欲しいのにゃあ~……」
 
「本日、キャプテンきゃらのサービスだぎゃ!」
 
「「……トロ違いだあーーーっ!!」」
 
怒り声の混じった声で、ジャミルとダウドが声を揃えた……。
 
 
「はっはー!ドナルドだよー!!みんな、元気してるかなあー!?」
 
「きゅっぴー!楽しいねえー!!」
 
 
「……」
 
この寿司屋には、時間帯によって、ピエロとドラゴンも
流れてくる様であった……。
 
「チビちゃん……、キャラが大分おかしくなってるね……、
でもあんなに楽しそうに……幸せそうで……、オイラ嬉しいよお……」
 
ダウドがハンカチで顔を拭うのであった……。
 
 
……それから数日、寿司屋はすぐに閉店し、ホークとゲラ=ハも
すぐにジャミル達のいるマンションへと引っ越して来た。
 
「どうも皆さん、お世話になります、ぎゃ……」
 
「……ふっ、又、珍野獣が来たか……、やれやれ……、だな……」
 
「んだとお!?……グレイ、テメエ、こっちの世界でも
その嫌味な性格全然変わってねえな、ああんっ!?」
 
「ホーク、注いであげる、どうぞ……」
 
クローディアがホークのコップに酒を注ぎ、お酌をする。
 
「おお、こりゃ悪いね、クローディア嬢ちゃん、相変わらず
お美しいねえ!少し、おケツも綺麗になったんじゃね……?
へっへ!」
 
「……そんな……、もう……、ホークったら……」
 
グレイが立ち上がり、無言でホークにアイスソードを
向けようとするが、クローディアが制した……。
 
「ちょっと、ジャミルーっ!あんたもっと、どんどんビール買ってきなよ!
焼酎もねえっての!これじゃ足んないよっ!!」
 
すっかり酔いつぶれたシフがジャミルにどんどん酒のおかわりの
要求をする。
 
「どうでもいいけど……、何で俺の部屋で宴会やってんだよ……」
 
ダウドは今日、自分の部屋に自主避難し、顔を出さないでいる。
 
「でも、これでメイン6人は揃ったんだよね、後は……、バーバラと……」
 
「アイシャだよなっ!うんっ、次来るのは絶対アイシャだよなっ、
な、アルっ!」
 
「う、うん……、アイシャだといいね……」
 
アルベルトに同意を必死で求めるジャミルにアルベルトは
困り顔をする……。
 
「そうだよ、冗談じゃねえよ、……厚化粧の婆ーラなんかよ、
後でだっていいんだよっ!……アイシャが先に来てくれない……」
 
「あ……」
 
ジャミルのその先の言葉は続かず……。
 
「……と……、いっ……てえええーーっ!!」
 
「相変わらず口だけは達者だねっ!誰が厚化粧の婆ーラだい!?
ほら、もっと言ってみなってのよ、どうなんだい、ええっ!?」
 
「おお、バーバラ!やっと来たか!」
 
「はあーいっ、ホーク、みんなー!お久ねー!あたしも今日から
此処住まいなのさ、宜しくねーーっ!!」
 
バーバラは過激な際どい、ヘソ出しボディコンスタイルで
皆の前に登場する……。
 
「バーバラー!ほおら、こっち来な来なー!女同士飲み明かそう
じゃないか!……ジャミルっ!アンタ黙って突っ立ってないで
酒もっと買って来るんだよっ!!」
 
「ああう、ああ……」
 
とにかく、女主人公達は姉御肌で気が強い為……(サブのミリアム、ファラ、
ディアナも含む)で、誰も逆らえないのであった……。
 
「ふっ……」
 
グレイはジャミルの方を見て、ニヤリと笑うとビールを一口、
口に入れた。
 
「……残念だけど……、やっぱりアイシャは最後みたいだね……、
でも次は必ず来ると思うからさ……」
 
「ちくしょーーっ!俺をパシリにしやがってーーっ!!グレてやるーーっ!!
……うわああああーーっ!!」
 
「柿の種も忘れんじゃないよーっ!」
 
「……うるせーー!この蛮族大女めええーーっ!!」
 
 
(ジャミル、またアイシャ……、外れたんだね……、何処まで運が
悪いのかな……、ハア……)
 
 
物凄いスピードで走って行く友人を……、ダウドが自室のドアを開け、
……様子をこっそり見ていたのであった……。

小猿とバーバラ

「……まただ……、これで今日何回目だよ、たく……」
 
ジャミルはブツブツ言いながら、部屋の壁を突き抜けて
飛び込んできた野球のボールを拾うのであった。
 
「すいませーん!あの、こちらに僕の投げたボールが
また……、お邪魔していませんでしょうか……?」
 
部屋の入口に坊主頭の少年が顔を出した……。
 
「お前確か、谷口……?とか言ったっけ?……駄目だぞ、
ピッチング練習するんなら外でやれって言ったろ……」
 
文句を言いながらも、ジャミルは谷口へ軽くボールを投げ、返してやる。
 
「はっ、はいっ!す、すみません!!軽いシャドウピッチングの
つもりだったんですが……、つい、僕……、たまにムキになりすぎて
しまう処が有りまして……、どうも本当にすみません!」
 
「はあ、もういいよ、今度から気を付けてくれや……」
 
「はっ、はいっ!すみませんでしたっ!……ではっ!!」
 
「……」
 
谷口はジャミルに何度も何度もぺこぺこすると、部屋に戻って行った。
 
「ぷっ……」
 
「……ダウド、オメー、隠れて笑ってんじゃねえよ、出てこい……」
 
「あはは、ごめんよお!だって、何かさあ、ジャミルが常識人
みたいなんだもん!」
 
笑いながらダウドがジャミルの部屋の玄関先に姿を現した。
 
「……ほお~、んじゃ何か?普段の俺はやっぱ、非常識人ってか……?」
 
「いたたた!やめてよお~!!もう~!!」
 
「あ、あの……」
 
部屋に行ったとばかりの谷口が、再び戻って来た。
 
「まだ、何か用か?」
 
「近いうちに、僕の後輩がもう一人……、此方に訪れるかと
思うんですが……、その時は宜しくお願いします、あのう、その……、
少し性格に問題があるかも知れないんですけれど、決して悪い奴では
ないので……、その……、もしかしたら皆さんにもご迷惑をお掛けして
しまうかも知れないんですけど……、その、その……、あのう……」
 
「分ったよ、心得とくよ……」
 
「はっ、はいっ!ありがとうございますっ!!」
 
「……」
 
谷口は足取り軽く、自分の部屋に戻って行った……。
 
「ああ~、って事は…、まーた、次もアイシャじゃねえのかよう~、
んだよ……、いつになったら来るんだよう……、もう、おにいさんは
嫌ですよ……、グレますよ……」
 
「ジャ……、ジャミル……、落ち込まないで、どうどうどう……、
今にいい事がきっとあるよ……」
 
再び蹲ってしまったジャミルをダウドが慰めた……。
 
 
その日の午後。