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サブエピソード集・続勇者、始めます。

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「ふふっ、物分かりがいいです事……」
 
マーレはにやりとほくそ笑み、……一行を見つめるのであった。


不思議な村で…… 2

何度ダウドが頑張ってみても、湖から浮かび上がってくるのは
宝石でしかない。この、マーレと言う女は一体何が目的で、一体
何を探しているのか。4人は分らず困惑する。
 
「はあ~、疲れたかも……」
 
「当たり前だろ、……もう止めるか……?」
 
「大丈夫だよ、少し休ませて貰えば……」
 
しかし、マーレの罵声は続く。
 
「休んでる暇なんてなくてよ、早く仕事を済ませて頂けなくて!?」
 
「ちょ、ちょっと、待って……、オイラ……」
 
「おい……、こっちはタダ働きなんだぞ、あまり調子に乗んなよ……、
ダウドのMPだって大分減ってんだかんな……」
 
等々、ジャミルもいい加減でブチキレ始める。、この状態が皆の
我慢のピークでもあり、アイシャとアルベルトもダウドを庇うように
してマーレを睨み始めるのであった。
 
「……これだから最近のガキは困るのですわ、本当に辛抱が
足らないのね……、もう少し私に力を貸して頂けなくて?後
ちょっとなのよ……、感じるんですの、あの人の……」
 
「はあ……?」
 
態度が傲慢になったと思えば、今度は突然急にしおらしくなり、
本当にこのマーレと言う女性は何を考えているのか全く掴み
どころのない女性であった。
 
「大丈夫だよ、皆、心配してくれて有難う、オイラもう少し
頑張ってみるね」
 
「ダウド……」
 
再びダウドが立ち上がって、もう一度湖に向かってレミラーマを放つ。
 
「……う、うううっ、な、何これ……、おっ、重っ、……ああああっ!!」
 
「き、来ましたわっ!!」
 
「あーーっ!!」
 
「……ダウドっ!!」
 
等々、何か別の物を引き上げるのに成功するが、あまりの重さに
反動で後ろにひっくり返りそうになるダウドをジャミルが支えた。
 
「ご、ごめん、ジャミル、……大丈夫だった……?」
 
「ハア、やれやれ…」
 
「……つ、遂に……、見つけましたわ……」
 
マーレはダウドが苦労して漸く引き上げた物に近寄って行った。
それは……。
 
「ちょ、……か、棺桶っ!?」
 
「……いやああああっ!!」
 
ダウドとアイシャは怯えてジャミルにしがみ付いた。
 
「どういう事なんだよ、これは……」
 
「これで、これでいいのです、……」
 
「……マーレさんっ!!ちゃんと理由を説明して下さい、
どういう事なんですか!?」
 
アルベルトがマーレを問い詰めるが、マーレは無視し、
棺桶の側へ近寄る。
 
「やっと、やっと会えた……」
 
「……ぎゃああっ!止めて、止めてよおお!開けないでえええ……!!」
 
ダウドとアイシャはパニック状態になり、更にジャミルに
しがみ付く力が強くなった。
 
(……普段、腐った死体とか見てても、何も騒がないのにな、
やっぱモンスターと違うからかな、ホラーになっちまうのかもな……)
 
そして、等々マーレが棺桶の蓋を開けると、其処には。
 
「……」
 
「つ、ツボ?……壺ですか……?」
 
状況を側で見守っていたアルベルトが呆れた声を出した。
 
「そうですのよ、これでいいのですわーっ!」
 
マーレは壺を抱きしめ、ルンルンするのであった。
 
「……良かねえよ、ちゃんと説明しろっての、何で棺桶の中のモンが
んな只の汚ねえ壺なんだよ、説明しろよ……」
 
プッツンジャミル、等々遂に切れる……。
 
「あなた方に説明する必要はなくてよ、ではこれで終わりに……」
 
出来る筈がなく……、マーレの目の前に、仁王立ちの4人がいた。
 
「分りました、……仕方ないですわね、この壺は、何でも願いを
叶えてくれる、魔法の壺なのです」
 
「……な、何ですと……!?」
 
「……ええええ~っ!!」
 
ジャミル達が思わず身を乗り出すと……。マーレはケロッとして
表情を変えた。
 
「嘘ですわ……」
 
「……おーいっ!!」
 
「ですが、まあ、手伝って頂きましたし、この壺の本当の秘密を
教えましょう……、……~~……」
 
マーレは壺を摩ると、壺に向かって暫く呪文の様な物を唱えていた、
すると……。
 
「やっと出られた……、随分と眠っていた気がするなあ……、
お早う、マーレ……」
 
「!!!つ、壺の中から……!ひ、人がああああ~っ!!」
 
「……きゃーー!!いやあああ~っ!!」
 
ダウドとアイシャはパニックになり、又もジャミルにしがみ付く……。
 
「……落ち着けお前ら、けど、どっかで見た顔だなあ~……」
 
「ダウド、あれ、君じゃないの……?」
 
「……」
 
「あ、本当、あれダウドじゃない……、って、そんな場合じゃ
ないでしょーーっ!!」
 
「……何でオイラがいるのおおーーっ!?」
 
4人はおかしな状況に更に大混乱になる……。
 
「もしかして、ドッペルゲンガー……、って言う現象かも知れないよ……」
 
「アル、何だよお、それ……」
 
「……死期が近くなると、見えてしまうらしい……、もう一人の自分……」
 
「……やめてよおおおーー!!」
 
「けど、そりゃ違うだろ、アル、それは死ぬのが近い本人だけに
見えるんだぜ……」
 
「あ、そうか……」
 
「何でもいいよおーー!!!どうにかしてえええーーっ!!」
 
「……そんな物ではありませんわ、……私の夫なのです……」
 
「……ええええええええーーーっ!?」
 
 
4人とマーレ……、と、更に壺から突如現れた、ダウド似の
マーレの旦那だと言う……、を連れ、一旦地上に出、マーレから
事情を聞いて問い詰めるのであった。
 
「要するに、壮大な夫婦喧嘩で、魔法で旦那を眠らせた上に、
おまけに壺に閉じ込めて……、その壺を棺桶に入れて、そのまま
地下の湖に沈めたってか……、怖すぎるぞ、アンタ……」
 
「……フン、浮気などするからいけないのですわ、あなたは
私と結婚時、何があっても君だけを愛すると……、約束して
下さいましたわ、……それなのに……」
 
ハンカチを噛み、マーレがブルブルと震えだし、悔し泣きする……。
 
(……すげえ、こりゃ相当の基地害嫉妬マンだ……)
 
「マーレ、ごめんよ、本当に悪かったよ……」
 
(これじゃまるでなんだかオイラが怒られてるみたいじゃ
ないかあ……)
 
「元々この村は、優秀な大魔導師達がひっそりと暮らしていた
村だったのですわ、戦おうと思えば、それこそ大魔王ゾーマと
真面に張り合えるぐらいの力を持った、私も勿論そうですのよ……、
私は彼を湖に沈めてお仕置きした後……、一旦この村を離れたのです、
それからですわ、……悲劇が起きたのは……」
 
「……ゾーマによる、村の封印ですね……?」
 
「そうですわ、ゾーマは村の大魔道師達を惨殺した後、村ごと
封印してしまったのです、その日、村に居て、運よく生き残った
村民から聞いたのよ、その方も村を出てしまって今はいないけれど、
こんな事が起きてしまって……、気が遠くなるような長い時間、
私は本当にあなたに会いたくて会いたくて……、辛かったのよ……、