zokuダチ。セッション2 楽しき?マンション生活編
「ねえねえ、その子達って、可愛い!?可愛いに当り前だよな!
なんせ、ことはの友達だもんな!うんっ!」
「はー?」
「また、お前なあ……」
ジタンが又、ぴょこんと話に割り込んで来た……。
「そうね、本当に此処は可愛い子が沢山いて、私もお友達が
沢山出来るし、とても、嬉しいわ……、ね、ジタン……、それじゃ
行きましょうか、皆さん、また……」
ダガーも突然現れ、ジタンの耳を引っ張って、マンションの中に
引っ込んで行った……。
そして、午後……、ロマ1女性人+はーちゃん、モフルンは新しく
出来た喫茶店へ親睦も兼ね、女子会?を開いたのであった。
……ダガーは、ジタンが覗きに来るかも知れないので心配との事で、
参加せず……、同じく、独りにすると少年が心配なので、サラも今回は
顔を見せずであった。
「でさ、……アイシャ、あんた、最近どうなのさ……」
バーバラが早速アイシャを突っついた。
「何が?」
「何がって、何がだよ!やだねえ、この子は!あのノータリン
バカとだよ!で、何処まで進んでんの?お姉さんに話してごらん?」
「バーバラったら……!強く叩かないでよ、……ジュース零れちゃうよ!
……別に……、普通通りよ?……お友達程度よ……」
「すすむってなにモフ?……おさんぽのきょりモフ?」
「はー?」
汚れ無き……乙女?のコンビには、まだ刺激の強い話であった。
「アイシャ、……ジュースが終わっているわ、おかわり頼んで
あげましょうか?」
「……あ、お、お願い……、クローディア……」
顔を赤くしながらも、アイシャはストローからズーズー口を離さない。
「やれやれ、つまんない話だねえ……、もっとこう……、
身体が熱くなる様な話はないもんかねえ!」
「はーっ、カイロを体中に張ったらどうかな、シフー!
ぽっかぽかだよー!」
「……あ?は、あはは……、そうだね……」
「……お待たせ致しました……」
メイドさんがアイシャの席へ、おかわり分の生苺ジュースを
コトンと置いていき、アイシャは慌てて再び、ジュースへと口を付けた。
「そういうバーバラこそ……、ホークとどうなの……?私達とは
全然格が違うんでしょ……?だって、玉にね……、昼間、……部屋から……、
ドッタンバッタン……、凄い音が……」
「モフ?プロレスモフ?ホークとバーバラ、プロレスするモフ?」
「あ、はは……、~、ちょーっと、違うんだよ~、モフちゃんと、
はーちゃんには……、まだ早い話さね~、あはっ、あははー!」
アイシャの口を塞ぎながらバーバラが慌てる……。
「……相撲の間違いだよ……」
「シフもっ!アンタ、いい加減な事言うんじゃないよっ!」
「はあ……、で、クローディアは……、どうなの……?」
自分達の話題を必死で反らそうと、バーバラがヤケになる……。
「私……?ブラウとシルベンの事……?」
「違うよ……、誤魔化すんじゃないよ……、グレイとだよ……、隠しても
分るんだからさ、教えなよ……」
「……そうね、……触ったら……、何だかとっても、柔らかかったわ……、
彼の……」
「ブ……!!」
シフは氷水を吹きだし、アイシャはびっくりして椅子から思わず
立ち上がる……。何の事か分からない、汚れ無き乙女達は揃って
首を傾げた……。
「……は~?」
「……モフ~?」
いつ用意したのか……、バーバラは、はーちゃんとモフルンに耳栓を付け、
興奮しだした。
「彼の彼の……何だってえ~!?えー、早く言いなっ!!」
「きゃーっ!やっぱり二人って……、大人~!!」
「……髪の毛……」
「は……?」
「か、髪……???」
「……この間……、ブラウとシルベンのノミが……、グレイの髪の毛に
付着してしまって……、申し訳ないから、私がノミ取りクシで髪を
ブラッシングしてあげて、とかしてあげたの……、うふ、グレイの髪の毛は
とっても柔らかいの……」
……モフモフは堪らないと言う様に、クローディアが幸せそうな顔をした……。
「やれやれ、こんな事だろうと思ったさ、……ははっ、はははっ!さて、
あたしはそろそろお暇させてもらうかね!」
「駄目だよっ!」
「……は?何だい、アイシャ……」
「まだ、……シフの話聞いてないもん!」
逃げようとしたシフをアイシャが引き留めた……。
「そうだよっ、アンタのも教えなっ、……どうなんだい、ボ・ウ・ヤ、
とはさっ、ええっ!?」
「……美味かった……」
「えっ、ええええ~っ!?」
「……は~?」
「……モフ~……?」
「た、食べたの……?アルを……、きゃ、シフも……大胆……」
「……この間、あまりにも腹が減り過ぎたから……、ちょいと
ボウヤを脅してさ、大盛り牛丼奢らせたんだよ……、ああ、あれは
美味かったねえ~……」
「あ、あはは~……」
アイシャは気が抜けた様にその場にずり落ちた……。
「たくっ、……あんたもどうしようもないねっ、本当に!!」
「何だい!?もう気が済んだかい!?んじゃ、あたしは戻るよっ、
じゃあな!!」
「……私も、そろそろ帰るわ、じゃあ、皆……、また、
マンションでね……」
「シフもクローディアも、二人とも、帰っちゃった、……今日は
これでお開きだね……」
モフルンとはーちゃんの耳栓を外してやりながら、
アイシャが呟いた。
「たくっ、もっと探ってやろうかと思ったのに!あーあ、あたしも
買い物して帰ろうかね!……アイシャ、次の女子会までに、ネタを
作っといておくれよっ、じゃあね!」
「……バーバラったら!ンモ~ッ!!」
ロマ1女子で残されたアイシャは顔を真っ赤にしてその場に留まる……。
「ね、ねえ……?はーちゃんは……、好きな……人とか……、その、
いない……、の?」
「いるよっ!」
「や、やっぱり……、で、誰、誰っ!?」
「みらいとリコとモフルンと、お友達になったみんな!だ~いすきっ!!」
「モフルンもモフ~!!」
「あはは、……はーちゃんて、本当、天使……、私も見習わないとなあ……」
はーちゃんのあまりの純真さに……、思わず戸惑ってしまう
アイシャなのであった……。
お姉ちゃんは最強!
「ちょっと!此処を開けなさい!早く開けないと……、
ドアをぶち壊すわよっ!!」
早朝早く……、マンションの外で甲高い声が響き渡る……。
「……何だよ……、朝早く……」
眠い目を擦りながら…、ジャミルが部屋から出て来た。
「何なんだい、たく、朝っぱらから……、迷惑だねえ!」
「眠い……、よ……」
けたたましい声に起こされ……、バーバラとアイシャも
目を覚まして起きて来た。
「開けなさいって言ってんのよ!早くっ!!」
外声の主はマンションの共用玄関のドアをげしげし蹴っている様子であった。
「此処にサラがいる事は分かってんのよっ、さっさとサラを返して頂戴っ!
隠すとあんた達、為にならないわよっ!!」
「お姉ちゃん……」
作品名:zokuダチ。セッション2 楽しき?マンション生活編 作家名:流れ者