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zokuダチ。セッション3 どんどん増えてく住人さん編

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「毒ガマガエルよっ!!キャーーっ!ジュエルビーストよっ!!」
 
「失礼な……、ワイやで……」
 
おやつを頬張りながら、近藤が不貞腐れる……。
 
「……あっ、ご、ごめんなさい、……えーと、……タコス君……?」
 
「何でそうなんねん、……タコスはワイが今食べてるのやがな……」
 
「どうでもいいけどさ、お前、筋トレ中じゃなかったのか?」
 
「これ、朝市で売ってたんや、特売品やで」
 
……人の話をあまり聞いている様子もなく、近藤はタコスを
只管頬張っている。
 
「あっ、いやがった!……こんどおおおおおおーーっ!!」
 
「うわあ、丸井はんやあーっ!!」
 
「……おおっ……」
 
丸井の跳び蹴り、近藤の尻に見事に命中す……。
 
「急にトレーニング抜け出して、いなくなりやがって……!
もう一発お見舞いしてやるっ!早くケツだせっつーの!おらああーーっ!!」
 
「ぎゃー!勘弁っ!勘弁っ!」
 
「……」
 
「……」
 
「あ、じゃ、邪魔したな……、んじゃ……」
 
自分を見つめる二人の視線が気まずかったのか、丸井は近藤を引っ張って
その場をすぐに去ろうとした。
 
「なあ、こいつの球、そんなに速いのか?」
 
「速いには速いけど、本当、直球ストレートバカだよ……」
 
「俺も……、打ってみてえんだけどさ……」
 
「ジャミル……?」
 
「は、はあ~……?」
 
 
で、……公園内にあるグラウンドに、丸井は近藤を引っ張って
連れて行き、ジャミルとアイシャも後に続く……。
 
「……丸井、近藤君は見つかったかい?」
 
「…谷口さあ~ん、いましたけど、こいつ、トレーニング抜け出して……、
朝市でタコス買って食ってました……」
 
「でへへ……」
 
「はあ……」
 
イガラシが思い切り眉間に皺を寄せた。
 
「まあ、見つかったのなら良かった、さあ、続きを……」
 
「よっ!」
 
「こんにちは」
 
「ああ、ジャミルさんとアイシャさんでしたか、どうも、
お早うございます……」
 
帽子を取り、谷口が丁寧に2人に挨拶した。
 
「あのさ、ちょっくら邪魔してわりんだけど、俺にもタマ、
打たせてくれる?」
 
ジャミルが近藤をちょいちょい指差した。
 
「は、はあ……」
 
「ここのタマは打ったらアカンでー!……ぎゃああっ!!」
 
股を押さえる近藤を又も丸井がドロップキックする……。
 
「……丸井っ!暴力はよせって言ってるだろう!」
 
「すみませーん、谷口さあ~ん……」
 
「……構わないですけど、本当に大丈夫なんですか?」
 
「ジャミルは体育会系バカだもんっ!ねっ?運動神経は凄いのっ!」
 
「はあ……」
 
複雑そうな顔をしながら、イガラシがバットを1本、ジャミルに渡し、
ジャミルは軽く、お遊び感覚程度のフリーバッティングに参加するのであった。
 
「よしっ、いつでも来いよっ!」
 
「ジャミルーっ、頑張ってーっ!」
 
谷口はアンパイア、小柄ながらもイガラシはキャッチャー、丸井は足を
組んで椅子に腰かけ、アイシャは女子マネ感覚でウキウキ、状況を見守る……。
 
「で、……、まずは、肩ならし、軽く1球……と」
 
「……おっと!」
 
「ボールっ!」
 
「2球目や!どやっ!?」
 
「……ボールっ!」
 
「あんたはん、目え、いいなあ……」
 
「……何がだっ!!幾ら遊びだからって……近藤おおお……、
テメー真面目に投げてんのかああっ!?」
 
「丸井さん、……落ち着いて下さい……、そして俺にツバも
飛ばさないで下さい……」
 
イガラシがハンカチを取り出し、顔を拭く……。
 
「……今度は真面目に投げるがな……、これで……、どやっ……!?」
 
「キタっ、直球ど真ん中ーーっ!!」
 
 
        ……カッ、キイイイーンッ!!
 
 
「……ホームランっ!!」
 
ジャミルがかっ飛ばした球は……、あっという間に何処かへ飛んで
行って見えなくなった……。
 
「きゃあーっ!ジャミルかっこいいーっ!!」
 
「そんな、……うそや……」
 
……初球からあっさりホームランを叩き込まれ……、近藤は
その場に座り込んだ。
 
「何が嘘だーーっ!!テメー、最初からあんなふざけた球投げといて
打たれねえ自信があったってのかーっ、ええーーっ!?」
 
「だから丸井っ!よさないかっ!!」
 
「丸井さんっ!!」
 
……もはや、仲間内で乱闘騒ぎになりそうであった……。
 
「あー、面白かった!んじゃ、俺らは戻ろうや、アイシャ!」
 
「うーん?ねえねえ、ジャミルっ、私もボール打ちたいよーっ!」
 
「は、は……?」
 
突然のアイシャの乱入に……一同困惑する……。
 
「そら、幾ら何でも、……ワイの球は女の子にはきついんとちゃう……?」
 
「あら?バカにしないでよっ、私だってやる時はやるのよっ!」
 
こうなった時のアイシャは止めても聞かないのをジャミルは
分かっているので、少しだけ打たせてやってくれと、谷口達に頼み込んだ。
 
「分りました、じゃあ……、危ないのでくれぐれも無理しないで
下さいね……」
 
「えへへー!」
 
マスクを被り、再び谷口がアンパイアを買って出る。
 
「加減しなくていいわよっ、タコス君っ!」
 
「だから、……近藤でんねん……」
 
(申し訳あらへんけど、ワイにもプライドがあんねん、例え相手が
女の子だからゆうても、ホンマ、遠慮しまへんで……)
 
「……どうやっ!?」
 
……近藤がムキになって投げた球は……大幅に的を外れ……、
アイシャ自体に当りそうになる……。
 
「ああっ、あいつっ!あんな変な球……っ!!」
 
「危ないっ!当たるっ……!!」
 
「……ええーーいっ!!」
 
          
         ……カッキイイイイーーンっ……
 
「嘘お……、やねん……」
 
……デッドボールになりそうだったのをアイシャも見事にホームランを
叩きこんだ。
 
「えへっ!」
 
「すげえ……、ク、クソボール……」
 
「あー、本当、面白かったね!じゃあ、ジャミル、本当に戻ろ?」
 
「ああ、……んじゃ、お前ら、またな……」
 
アイシャがジャミルの手を引っ張り、二人は去って行った。
 
「……みんな、ちょっと集まってくれるかな……」
 
ジャミル達の姿が見えなくなった後、谷口が後輩達を呼んだ……。
 
「はい……」
 
「……うわっ!谷口さんがっ……!?」
 
谷口の顔は普通のいつもの穏やかな顔だが、顔に血管が浮かんでいた、
こうなると……。
 
「……皆は一人の為に、一人は皆の為に……、と、いう事で……、今日は
朝トレを延長して近藤君のピッチング強化練習を見守ろうと思う……、
イガラシ、バッターに入ってくれ、まずは軽く、肩慣らしで50球
いってみよう……」
 
「……そんな、殺生なああ~……」
 
「はあ……」
 
さっきのサボリの分も含め……、谷口は余計におまけしているので
あろうと……、イガラシはそう思うのであった……。


チキンのおっさん

「やあ、ジャミル、ドナルドだよ、いるかな~?」
 
「……いねえよ……」