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zokuダチ。セッション6 トラブルもどんと来い!?編

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「では、本日のもう一つのミッション開始!俺のアジトを
ゲットせよ!何処だっ!どうだ、これなら誰にも見えないだろう……」

スネークはシフに叩かれる前に素早く逃走する。そして今度は頭から
すっぽりと先程の段ボールを被るとそのまま走って何処かへ消えた。

「……本当になんなんだい、あれは……、おいジャミル!管理人っ!
あれも一応、此処の新人みたいだからね、アンタが責任もって
しっかり見張れよ!冗談じゃないよっ!」

「げ、げえっ!また俺かよっ!」

「当たり前でしょっ!たくっ、あんなのがウロチョロ
徘徊してたらおちおち風呂にも入ってらんないわよっ!
ジタンより癖が悪いじゃないのっ!」

「ジャミル、お願いだからしっかりしてね……、アイシャが
泣き止まないわ……」

「ひっく、ひっく……」

シフ、エレン、クローディアはジャミルの方をじっと見ており、
バーバラはこめかみを押えた……。

「でもね、あの人、悪い人じゃないと思うわ……、少し変わってる
だけよ、……常識が無くてびっくりしちゃったけど……、そんなに
嫌な感じもしなかったし……」

「アイシャ……」

アイシャがクローディアの胸から顔を放した。確かに、この
マンションには決してワルではないが、何処か変っている住人
……、も、多い。

「おーいっ!バーバラー!大丈夫かあーーっ!」

「……シ、シシシシシ!シフーーっ!!」

今更遅れて、ホーク、アルベルト……、が、漸くエントランスに到着す。

「遅いんだよっ!……あんたはっ!」

「……あひょおひょおおおーーーーーっ!?」

ホーク、バーバラに怒りの股間蹴りを喰らったのであった。

「ホントにっ!情けない野郎共だよっ、ボウヤっ、アンタもだよっ!
どうせ本ばっか読んでたんだろう!また修行の量を倍にしてやるからな!
覚悟しろ!!」

「……シ、シフううう~、酷いよううう……」

「でも、来てくれるだけマシよ、ユリアンなんか乙女の危機に
姿も見せやしないわよ……、ったくっ!」

「グレイも今日はいないのね……、でも、彼も色々と忙しいから、
仕方がないのよね……」

実はこの時、緑バカは気分転換で偶々外出中、グレイも市役所に用があり、
其方に出向いていた際の出来事であった。

「はっ!……ア、アイシャ!本当にわりィ!俺が側についていながら
恐い思いさせちまって本当、ごめんっ!」

漸く我に返り、正気を取り戻したジャミル、アイシャに只管ぺこぺこ
頭を下げた……。

「ううん、私、ちゃんとあのスネークさんにお話するわ、此処に
住むのなら、迷惑行為は止めてねって、……無理、かも……」

「無理……、だな……」

ジャミルとアイシャは揃って溜息をつき、声を合わせた……。
此処にいるロマ1住人も含め注意したぐらいであっさり大人しく
従う様な住人は此処には殆どいないからである。真面目なのは
中学生の一部のお嬢さん達と言う事実。情けない話ではあるが。

「それをどうにかするのが、ジャミ公、管理人のアンタの役目だろっ!
……あたしらも困るんだよっ!」

切れたシフ、竹刀で床をバシッと叩き、ジャミルを脅す……。……とにも
かくにも、2階には特に若い、可愛い女の子達が集まっているので
変態へ何としても注意して来いと、管理人のジャミ公はお姉さま方に
釘を刺されたのである。

「あうう~、いつもいつも何で俺が……、くっ、畜生……、お、俺マジで
家出してやるぞ……」

「バカ、何いってるのよ!……そう言えば、まだスネークさんに
お部屋、案内してないわよ……、ね?」

「はう!?そ、そう言えばそうだったっ!やべえっ!」

ジャミ公、アイシャの一言でまた我に返る。スネークは段ボールを
被ったまま、マンション内の何処かに姿を消したのを思い出した。
……一大事である。お姉さま方は皆、各自の部屋へと帰って行った。
後の事はジャミ公に任せ。

「仕方ねえ、……探しに行くか、アイシャ、もういいから、お前も部屋に……」

「いや!私も行くわよ!ちゃんと言うべき事は言わなくちゃなんだからっ!」

やっぱり……、と、ジャミルは思う。彼女が言う事を聞いて素直に
部屋に戻る筈がなかった。こうなったら彼女を抱えて、無理矢理部屋に
押し込んでくれようか……、と、思っていた直後。

「待たせたな……、俺に何か用か?」

「スネークさん……」

「あ!……て、てめっ、この野郎!!」

消えたスネーク、再びエントランスに姿を現す。……全身を段ボールで
隠して覆ったまま。段ボールに開けてある僅かな穴の間から、こちらを
見ている模様。

「お前達は、先程の事を怒っているのか?……嬢ちゃんも、俺に胸を
触られたのを切れている様だが……、そんな事、地球上の何億と言う、
気の遠くなるような長い年月の歴史から比べれば、少しの風が
通り過ぎて行った様な小さな事だぞ……」

「……こ、こいつ……」

「あのう~……」

二人は訳が分からなくなって来た。この、スネークと言う男は、
先程の変態モードとは打って変わり、突如糞真面目な説教モードと化す。

「よう、お前、この変態屋敷のボス……、なんだろう?気を大きく
持つ事も大事だ、生きていればいろんな事があるさ、……ヒトの一生
なんて、すうっと流れて行く屁と同じさ……、あっという間に時間は
どんどん過ぎて行くぞ……、アンタ、ずっと観察させて貰っていたが、
随分短気だな、怒っている暇があるならもっと楽しい事に気を回した方が
いい、……なあ?人生楽しまないと、ソンするぞ、あんたも、もし何か
辛い事があったらその時は、頭から段ボールを被るか、
直に中に入ってみな!」

「……あうう~!」

「ちょっとジャミルっ!しっかりしてったらあ!」

ジャミル、遂に目を回し始める……。スネークに注意する処か、逆に
自分が完全に諭されてしまっていた。

「嬢ちゃんも……、だ、女は胸の大きさじゃねえ、……優しいハート、
心だ、心……」

「!!ちょ、別に気にしてませんたらっ!もう~!」

アイシャも顔を真っ赤にし、スネークに声を上げた。彼女ももう、
完全にスネークに注意するのを忘れ始めていた。

「ははは、それでいい、それでいい……、んじゃあ、俺も暫く
此処に滞在させて貰うとするか……、んで、俺のアジトは何処だい?
独りで潜入するから付き添いは平気だ」

「潜入て……、えーと、2階に新しく入ったお兄さんも……、
いるから、一緒の階だと思います……、ジャミル……、
もう、しょうがないわね、はい、お部屋の鍵です、無くさないでね」

アイシャは目を回しているジャミルから鍵を取るとスネークに渡す。
スネークは満足そうに部屋の鍵をポンポン宙に投げてキャッチする。

「サンキュー、では、本日のミッション完了だ!管理人、嬢ちゃん、又な!」

「はい……、お気を付けて……」

アイシャは去っていくスネークを呆然と見送る。一体何が何だか
分からず終いであったが、やはり、アイシャが感じた通り、悪い人間では
無かった事に、一安心する。

それから、数日後。

「ジャミルー!いるんでしょっ!オイラの部屋の海老煎よくも勝手に
黙って食べてった……、って、何してんのさあ!」