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zokuダチ。セッション7 夏はすぐ其所編

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「お前、……絶対わざとやってんだろ……?」

「ふぇぇ……?」

「……おめえ、強えんだな、メスの癖に……、ふっは、ふっはははは!
この俺が負けるたあな、……世の中まだまだ広いんじゃあ……」

と、何かを悟った様に、銀次郎、その場に寝転がる。

「親分ーー!!」

「……勝、コオロギ……」

どうやら、子分らしき二人組が親分を迎えに来た様である。

「おい、お前ら、もう一度聞いておくが、お前らをボコった奴は
本当にこいつなんけ……?」

「いや、人違いでした、すんません、親分……」

「申し訳ねえ……」

「……あんだと……?」

「それがその……、賊組じゃなくて……、毒組の間違いでした!!」

「……勘違いしやして、ほんっとーに申し訳ありませんでしたっ!!」

子分二人、その場に正座し、ぺこぺこ頭を下げる。

「はあ、結局、そういう事になるか……、てか、俺は元々、組の
モンじゃねーぞっ!!……何が賊組だっつーの!!」

「すいませんっ!!」

「すいませんっ!!」

「もう、いいでしょ、ジャミル、これで収まったんだから……」

「……収まってねーっつーの!腹立つなあ!!」

「こいつらはそそっかしいんじゃ、まあ、今回は許してやってくれや、
俺からも注意しておくけ……」

「……勘違いで殴り込んで来たのはオメーだろーがっ!!」

「……だからっ、ジャミルっ、駄目だよっ!!」

「ふ、おもしれえ奴じゃの、……今度は本気でタイマン勝負して
みたいもんじゃの、……行くぞ、勝、コオロギ……」

銀次郎は学ランを羽織ると、子分を連れて再び何処かへ姿を消した。

「ふ、ふははは、は、……あ、汗臭え奴……、……昭和の香りが
プンプンするわ……」

……ジャミルは疲れてその場に腰掛け、一息ついた。

「良かったね、ジャミル!又変なお友達が増えたじゃない!
んー、此処には入居しなかったけど、又勝負したいって言ってたね!」

「……勘弁してくれやあ~……」

ニコニコと真顔で言う天然アイシャに、ジャミルはますます疲れが
倍になるのであった。


女子が不在だとこうなる

週末……、土日を挟み、マンションの女性陣は全員、年増から
若手まで……、お泊り女子交流会で出払っているのでマンションに
残っているのは、野郎だけであったがみさえはしんのすけとひまわりを
きちんと連れて外泊している。

「静かだな……、嘘みてえだなあ……」

「本当だねえ……」

ジャミルとダウドは、部屋でズルズルと安いカップラーメンを啜る。

「やっほー!元気かい!?」

ユリアンが部屋に入って来た、2人はジト目になり、突然部屋に現れた
ユリアンを見つめる。

「何だよ、生気がないなあ!もっとしゃんとしろって!」

「……お前はいいよ、いっつもニヤニヤ、エヘラエヘラ、しまりのねえ
顔してさ、頭の中まで雑草生えてんじゃね?」

「失礼なっ!俺だって悩みぐらいあるさ!」

「へえ~、知らなかったなあ……、そりゃ悪かった……」

「……モニカ様、今頃どうしてるかな……、とかさ……、ああ、
モニカ様……、モニカ様……」

……急にユリアンが何か考えてニヤニヤし、鼻の下を伸ばし始めたのを見て、
ああ、こりゃ駄目だ……、とジャミルは思ったのであった。

「あ、処でさ、ラジオ体操の……、呪いの怖い話って知ってるか?」

急にユリアンが話を逸らす様にころっと話題を変えた。

「……知らないよお、初耳だねえ……」

「第2のゴリラ体操だけを……只管延々と繰り返す……」

「……あー!もういいよ!出てけ、この能天気緑バカ!!」

「ちょ、ちょっと待って!ホラっ!!」

ユリアンは持っていた子袋から、缶ビールを取り出した。

「おおっ!気が利くじゃん!」

「普段はこんな真昼間から見つかったら、即エレンに殴られるからさ~、
玉にはいいだろ?男同士でさ!」

「いいよ、いいよ!俺もアイシャにギャーギャー怒られてるとこだわ!」

さっきまでブスくれていたジャミルもころっと態度を変えた……。

「はあ、いいなあ、オイラ一応、未成年設定だからさあ、……ロマ1本編でも
年齢不詳なんだよね……、オイラってなんなんだろう……」

缶ビールを羨ましそうに、じっとダウドが見つめる……。

「言わずもがな、只のヘタレだろ!」

「そう、……んじゃアイシャが戻ってきたら伝えとくね……、
真昼間からジャミルが宴会してたって……」

「タンマっ!!ダウド君、ヘタレじゃないよ!うん、イケメンだよ、
イケメン!!」

「今更弁解しても遅いよお!……でも、オイラにも、ジュース!んっ!!
それで秘密にしておいてあげる!!」

ダウドはジャミルに手を差し出して、小銭くれの合図を送った。

「分ったよ……、まあ、ジュースぐらいで済むのなら安いモンだ……」

「んっ!?何だい?」

「なっ、何でもねえよ!それより早く買いに行って来いよ!」

ダウドはジュースを買いに外に出て行くが、……代わりにホークがのそのそ、
鼻をヒクヒク……、ジャミルの部屋へとやって来た……。

「何だ?酒の匂いがしたから来てみれば、どれ、俺も混ぜろ!」

「んだよ、糞親父!オメーなんか呼んで……、あ、あ、あああ……!!」

ホークはジャミルの缶に手を付け、ぐびぐび飲み始めた。

「……っかーっ!うめぇ!あー!昼間っから飲む酒は最高だなあ!!」

「糞親父ーーっ!!俺のビール返せーーっ!!」

「ま、まあ、ジャミル、俺のを半分やるから……、な?」

今にも暴れ出しそうなジャミルを見かね、ユリアンが自分の分のビールを
コップに注いだ。

「悪いな、緑バカ、アンタ何も考えてなさそうで、いい奴だな……」

「その草食動物みたいな言い方やめろよ……、まあ、別にいいけどさ……」

そして、2人はビールを等々、口に付けた。

「あーっ、美味いな!」

「ああ、……けどやっぱ、半分じゃ酔いが回ってこねえ、畜生……」

ジャミルは半目になり、酔っぱらいだした親父を見た。

「……ふぇふぇー!zzzz!!きゅう~……」

「緑バカ?何だよ、もう酔ってんのかよ!」

「……ふぇふぇふぇふぇ……」

ユリアンはそのままだらしなく、床に突っ伏し寝てしまった。

「弱いなあー、俺なんか、半分じゃ全然酔えねえぞ!!どういう
神経してんだよ!!」

「……どういうも何も……、そう言う神経だよ……、っひひひ……、
げふ……」

「……」

ホークも酔っぱらったまま、倒れてそのままである。ジャミルの部屋には
現在、2人の酒乱が居るのであった。

「……つまんねー!お前らばっかりいい気分になりやがって!
俺も酔いてー!」

自分だけが酔えないのに腹を立て、ジャミルが膨れてみる。

「ジャミル、ユリアンは来てるか?」

トーマスがひょっこり、部屋に顔を出した。

「あ、来てるけど、倒れてそのままだよ」

「やっぱりか、全く、急に消えたと思ったら……、おい、ユリアン、
起きろっ!」

「……ん、ひいひい~……」

「おい、……眼鏡の……、トーマス坊ちゃん、……んたも、どうでい?
……俺のがまだ少し余ってんぞお……」

「いや、……遠慮しておくが……」