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zokuダチ。セッション10 集え英雄(ヒーロー)編・2

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貰ったってのによう……」

「それならそれでいいじゃないの、子供達も危険な目に
遭わせなくて済む訳だし」

「そうだけどなあ……」

みさえが宥めるが、ひろしは一発暴れてみたくて仕方がない様子で、
シャドウボクシングを始めた。

「アンタさっき散々暴れたろうが……、お?誰か倒れて……」

「おおーっ!スネークのおじさん、あれ見て!大変!ラグナの
おじさんみたいだゾ!」

確かに廊下で誰かが倒れており、動けない様であったが、
よく見ると、それはしんのすけが言った通り、紛れもなく
ラグナであった。

「だ、大丈夫ですかっ?しっかり!ああ~、私、黒の方だから
回復魔法は使えないわあ~、困ったわ……」

「う、うう~、まいったあ~……」

「ラグナさんっ!気をしっかり持って!」

みさえの言葉にラグナが微かに反応を示した。

「た、助けてくれ……、何とか此処まで歩いて来たんだが、は、
腹が減って……、足が縺れて……、ま~た転んじまった……、って、
アンタ達は確か、俺と同じ2階のしんちゃんファミリーかい?また、
どうしたの、その恰好は、まるでRPGみたいだねえ~……」

「みたいじゃなくて、そうなんだよっ!悪い奴らを倒す為に、
俺達も謎のヒーローから力を貰ったんだよ」

「……そうなんだあ~、凄いっスねえ~、とほほ~、まいったよ、
どうすっかなあ~、何か俺の部屋も急にどっか行っちまったみたいでよ、
フラフラ歩き回ってたらいつの間にか迷子になっちまったんだよ……」

「全く困ったおっさんだぜ……」

自分の事を棚に上げ、ひろしがぼやいた。

「ラグナ、怪人達はもう消えた、お前も又協力しろ、他の奴らを
探すぞ、来い……」

「はあ~、スネークの親父も扱き使うねえ~、俺、腹が減って
動けねえっていってるっしょ……」

「本当に困ったおじさんだゾ……」

「やいー!」

「ま、る、で、こど、も……」

「アンっ!」

ラグナは急に小さな子の様に駄々を捏ねだし、しんのすけ達も
呆れる……。仕方なしに、しんのすけは丁度持っていたチョコビを
一つラグナに渡す。すると、ラグナは急に機嫌が良くなり、
ニコニコしだす。

「おお、これで俺も元気百倍だあ!しんちゃん、ありがとね!」

「お、おお……、よかったね……」

ご機嫌になったラグナはしんのすけの頭をぐじゃぐじゃ撫でる。
しんのすけは冷や汗を掻き、少し困っている。

「あら?又誰か、こっちに……走ってくるわ……」

「ありゃ、凸凹コンビのシフ姉さんと、アルベルト坊ちゃんじゃねえか……」

みさえとひろしの夫婦は揃って目を凝らし、此方に向かって
走って来るおかしな二人組をじっと見つめる。

「……急ぐんだよ、ほら坊やっ!……相変わらずトロイねえー!
あんたはっ!!」

「そ、そんな事言ったって……、もう数時間も走りっぱなし、
戦いっぱなしで、疲れが……、体力も、もう……」

「……情けない声出すなっ!男の癖にっ!しゃきっとしろっ!!
普段から本ばっか読んでるからだよっ!!」

……疲れてダウド化し始めたアルベルトにシフが怒鳴って喝を入れた。
彼は、女性なのに強くて逞しいシフの前だと一歩引いて弱気になる
事も多く、どうしてもつい、本音が出てしまうらしい。

「おーい!アルベルト坊ちゃーん、シフ姉さーん!!」

「あれは確か、……2階に住んでるおっさん達だったかい……?」

「何だろう、あ、あの格好は、一体……」

ひろしが二人に呼び掛けると、凸凹コンビも7人+シロの姿に
気が付いた様であった。

「よしっ、坊や、皆の処まで一気に走るよっ!」

「う、うん……」

アルベルトとシフが……、ダッシュで野原家とスネーク、
……困ったすっ転びおっさんの元まで走り出そうとした瞬間……。


……全く、此処は次から次へと……、ゴミが増殖して困りますねえ~、
このお掃除屋のぼくちんが片付けてあげないと……


「ああっ、シ、シフっ……!!」

「何だいっ!?」

「……呼ばれて飛びでてじゃじゃじゃじゃーーんっ!!」

皆の元に向かおうとした二人の前に又も変な顔のゴーレムに乗った
ケフカが一緒に地中から飛び出してきた……。

「此処から先は通せんぼだじょー!指パッチン!」

またもや、周りの景色はトワイライトゾーンへと変化する。

「何だよ、これっ!」

「慌てるんじゃないよ!坊や、構えなっ!」

「……く……!」

シフに言われ、アルベルトがレフトハンドソードを構える。
左利きのアルベルトにとっては元の世界での最強武器なのだが。

「おひょひょ!んじゃねー!……ぼくちんは忙しいので!!」

ケフカはゴーレムを置いて、又も何処かへ逃走しようとし、
……二人から大分距離を置いた処で、尻を出した。

「あ、コラ待てっ!逃げんじゃないよっ!!」

「……うるせー糞ゴリラ女だじょ!ほれ、おまけであ、ぱっちんほいっ!!」

「うわあああっ!!」

ケフカが更に指を鳴らすと、更にゴーレムの数が3体増えた……。

「何体いたって同じだよっ!いくよ、坊や!!」


遠くから様子を覗っていたひろし達は……。


「……こりゃ大変だぜ!いよいよ俺らの活躍処が来るか!?
よし、助っ人だ!いくぞ、みさえ、おっさん二人組!」

「だからおっさんにおっさんて言われたくねえモンだよ……、たく……」

「……だから俺、まだ三十路前なんだってばぁ~……」

スネークも仕方なしに加勢へと駆け出す。その後にラグナも走って
追い掛けようとするが……、又も途中で躓き転がる。しかし、どうにか
シフ達と合流する事が出来た。

「シフ姉さんっ、アルベルト坊ちゃん、助っ人に来たぞ!」

「私達も戦いまーすっ!」

「おっさん達も加勢に来てくれたのか!助かるよ!けど、何だい?
その恰好は……」

「話は後だよ!取りあえず、俺達も戦える力を貰ったのさ!
だから大丈夫だ!」

「そうかい、ま、忙しいから今は何も突っ込まないよ!じゃあ遠慮無しに
力を貸して貰うよ!あんた達のお手並み拝見と行くか!」

「皆さん、ありがとうございます!」

「うっしゃあああーーー!」

ひろしは一体目のゴーレムに飛び蹴りをお見舞いする。……オプション、
足の臭いの追加ダメージでゴーレムは即ひっくり返って倒れた。

「よしっ!倒れたぞ!……けど、何か複雑だなあ……」

「私もーーっ!えーいっ!出たわ、ファイガよ!あはーん、キャー
こんなの初めてーっ!」

「おお、母ちゃんも凄いゾ!けど、いい齢して燥いじゃって、ンモ~……」

「たいー……(落ち着け、ケツデカオババ)」

「ボー……」

「クウ~ン……」

「なあに?しんちゃん、何か言った~?」

「……ぶる、な、何でもない……」

「……」

元は普通のサラリーマン一家が……、こんなにも自分より活躍して
いるのかと思うと何となく面白くないのか、ちょっとアルベルトが
不貞腐れ気味の表情になる。

「……ぼ、僕だって負けるもんか!はあーっ!不動剣っ!」

野原家達に負けたくないのか、急にアルベルトが頑張り出し、
レフトハンドソードの上級技、不動剣を繰り出し、ゴーレムの一体を
見事に切り刻んだ。

「ふう……」