zokuダチ。セッション10 集え英雄(ヒーロー)編・2
プリキュアモードの姿を見た時から、何となく、
どっかで会った様な感じはしてたけどネ、んじゃあ、
アタシもっ!」
「……!?え、ええっ!み、美奈子ちゃんっ!?」
「あははは~!アタシも、……と、言う訳ッ!ネ、いいわよネ、
アルテミスもっ!」
「……仕方無いなあ、全く……」
Vも面倒臭くなったのか、自分の正体を暴露してしまう。
取りあえず、この事はとりあえず、此処だけの件で
お互いご内密……、と、言う事で。わんぷり組と
セーラーVの絆がより高まった様で。
「……ま、また、怪物が出たよっ!……こむぎっ!」
「全くもう、しょうがないんだから、此処は私達だけで頑張るしか
ないわ……、フレンディ、ワンダフル達を……!」
「……こわくない、こわくない!大丈夫だよ、フレンディ!」
「……ニャミー、リリアンっ!で、でも、私もっ!……」
ニャミーとリリアンは、フレンディとこむぎ、悟と大福を庇う様に
援護態勢で前に出るのだが……。フレンディは抱いているこむぎを
見つめた。と、其所に更に援護でセーラーVも前に出た。
「……駄目よっ、あんたら主は防御専門なんでしょ、この先、敵が
又出たら攻撃は私に任せて!私の後にしっかり続いて歩きなさい!
……その代わり、しっかり私のサポートも頼むわヨッ!」
「……仕方無いわねえ……、!?」
「って、言ってる側から早速っ!!……何ヨアレ、今までの敵とは
明らかに系統が違うッ!?……んなろッ!ざけんないじゃわよッ!」
「本当……、大きな怪物だね……、何だか……、怪人達と全然違うよ……」
「……次から次へと……、ハア……、本当に仕方無いわ……、じゃあ、
本格的に構ってあげるわよ……」
「アタシ達は負ける訳にはいかないのッ!じゃあ、サポートの方は
お願いするわッ!……アルテミスもっ、皆を頼んだわヨ!」
「任せろっ!」
「……セーラーV……」
等々、ワンダフル達の前にもゴーレムが地中から出現する。ゴーレムに
突っ込んで行くセーラーVを心配そうに見つめるフレンディ……。そんな
Vをサポートしようと、ニャミーとリリアンも頷いて率先して前に出た。
ゴーレムはVに向け、強烈な連続パンチを繰り出して来た。怪人達相手に
Vも随分と無茶をしている様で、彼女もそろそろ疲れが溜まってきていて
しまった様だった。
「……キャアっ!何すんのヨッ!痛いわねえッ!」
「……Vっ!無茶しちゃ駄目だっ!」
「アルテミス、アタシが此処が踏ん張らないで一体誰が皆を守るのッ!
何が何でも突破するのッ!ジャミル達と合流しなくちゃ!……アンタも皆を
守っててって言ったでしょ!守るのッ!……くっ!」
「……セーラーV、危ないっ!だ、大福っ!?」
「!!」
Vに向け、再びゴーレムのパンチが飛んで来そうになる。悟が慌てて叫び、
大福は悟の手から飛び降り、床を足ダン、ゴーレムを睨みながら威嚇……。
Vの前に、ニャミーとリリアンが出、二人は呼吸併せ、急いで防御バリアー
技を張った。悟も慌てて再び大福を抱き上げる。
「……大福、落ち着いて!」
「……」
「ニャミーシールドっ!」
「リリアンネットっ!」
ニャミーのシールド技がゴーレムを吹っ飛ばし、リリアンのネットが
ゴーレムの身体を捕らえた。その隙を逃さず、力を振り絞り再びVが
攻撃・浄化技に入る。
「クレッセント・ブーメランッ!」
Vの飛ばしたコンパクトがブーメランとなり、ゴーレムの身体を
切り裂く。ゴーレムはその場からどうにか漸く消滅……。
「ハア、や、やったわ……」
「Vっ!大丈夫かっ!?」
「セーラーVっ、大丈夫!?」
「あなたも無茶し過ぎよ……」
アルテミスを筆頭に、膝を付いて疲れて座ってしまったVに、リリアン、
ニャミー、悟、こむぎを抱いたフレンディ達が駆け寄る。Vは来てくれた
皆に、何とか笑顔を見せるのだった。
「ダ~イジョウブよ、アタシは正義の戦士、セーラーVなんだから、
これぐらいでへこたれるもんですか、さ、もたもたしていられないわ、
先、進むわよ、行きましょ、フレンディ、こむぎちゃんは大丈夫なの?」
「……うん、まだ当分は目を覚さないと思うけど……、セーラーV、
ありがとうっ!」
「……わふ~ん……、むにゃ……」
「良かった、じゃあ、皆、引き続きドンドコ行くわよッ!……けど、
ジャミルはホントにドコに行っちゃったのかしら……、全くもう……」
Vが優しくこむぎの頭を撫でると、こむぎは眠ったまま、嬉しそうに
寝言返事を返す。普段はミーハー、アイドルとイケメンの追っかけ大好き、
ドジでおバカでも、やはり彼女は皆のリーダー格で先輩的存在、偉大な愛と
正義の元祖美少女戦士・セーラーVであった。
……合流まであと少し!
その頃、漸くIRPO軍団も、マンション近くまで来ており、もうすぐ
到着寸前だったが……。
「……あの、さ……」
後ろにいた急にレッドが足を止め立ち止まった。
「おい、何やってんだよ、てめえは!」
ヒューズが後ろを振り返ると、レッドは困った様な顔をして唸り始める。
「……ヒューズのおっさん、皆、ごめん……、俺何だか急に緊張して
きちまって……、ちょっと催したんだけど……、公衆トイレに行って来て
駄目、かな……?」
「ハア!?こんな時に何言ってやがんだテメエはよ!甘ったれんじゃねえ!!
此処まで来て!!それに俺はおっさんじゃねえぞっ!!」
「……いいじゃないの、ヒューズ、人間なんだもの、当たり前の事でしょ、
それにさっきから急に怪人達の姿も気配も消えてしまったわ……、不思議ね…」
「……ドール姉さん、面目ねえ……、ごめんよ……」
「……この先から、怪人達以上の、嫌な気配を大量に感じます!!」
ラビットが急に落ち着かなくなり、そわそわし始めた。
「ハア、……それ以上のモンがご挨拶に待ってるって事かよ!
糞が!!おい、レッド!俺たちゃ先に行ってるかんな!てめえ、
後からちゃんと来いよっ!サボるんじゃねえぞ!」
「わ、分かってるよ……」
「……」
「みゅみゅみゅ!」
「気を付けるのよ……、レッド……」
そして、……皆の姿が見えなくなった頃、レッドは……。
「……チェンジっ!アルカイザーっ!!」
一方、マンションの玄関先でバトルを繰り広げていたホーク達は。
「何がどうなってやがんだ……?あんだけうじゃうじゃいたゴミが
ぱっと消えたぞ……?」
「い、今なら、もう中に入れるよっ!あたしらも行こうじゃないのさ!」
「クローディア……、待っててくれ、すぐに行く……」
「待って下さい、キャプテン、皆さん!向こうから誰か来ますぎゃ!!」
「ああん……?」
「あーっはっはっ!!らんらんるーっ!!あはは?あはははーーっ!!」
「ランランゴーレムっ!!奴らを何処までも追い掛け回すのだあーー!!」
そして、ジャミル達は……、怪物化したピエロに乗ったケフカに
追い掛けられ、マンション内を無我夢中であちこち逃げ回っていた。
……足を負傷したクローディアはブラウの背中にモフルンと一緒に
乗っている。ちなみにランランゴーレムは真笑顔で、顔がくるくると
作品名:zokuダチ。セッション10 集え英雄(ヒーロー)編・2 作家名:流れ者