zokuダチ。セッション11 集え英雄(ヒーロー)編・3
何とか話を動かそうと、真面目なミラクルが率先してケフカに
キックで立ち向かって行く。無茶をする彼女をユリアンが慌てて
止めようとするが……。
「……あっ!?」
「おひょ?パンツの柄……、くまさんがみえたじょーーっ!!」
「……きゃあああーっ!えっちーーっ!!」
「……えっちえっちえっちーーっ!」
「セクハラ反対よおーーっ!」
「掛ってこいーーっ!おりゃあああーーっ!あ、ぽいっとね!」
ケフカは余裕でミラクルの足を引っ掴むと、そのままブン回しほおり投げた。
「っ、ミラクルっ!!」
ジタンが飛ばされたミラクルを受け止めたのであった。
「ああっ!……ご、ごめんなさい、……ジタンさん、大丈夫でしたかっ!?」
「いやあ~、無事でよかったあ~、へ、へへへ……」
「あの野郎、ちゃっかりと……、許せねえ……」
「後でシメておくか……」
「意外と抜け目がないんだな、あの尻尾……」
異様にスケベな嫉妬心を燃やす、ジャミル、ユリアン、急に立ち直った、
アルカイザー(レッド)……、の、野郎3人。
「……カオスを越えて……終末が近づく……」
ケフカが急にブツブツと……、呟き始めた……。
「何だ?あいつ、急に真面目な顔になったけど、何言ってんだよ……」
「ああ、もうすぐ金曜日だもんな!」
「……その週末じゃねえよ!」
漫才を始める、ジャミル、ユリアン、ジタン……、の野郎3人……。
「……もうっ、いいかげんにしようよっ!このままじゃホントに
おはなしがすすまないようーーっ!!」
……叫ぶワンダフル。天然ボケでいつもは突っ込まれる事が多い彼女だが、
今日は逆に突っ込む方へと回っていた……。
「やれやれ、俺もそう思う、……こうなったら俺達が一致団結して
奴を倒すしかない!」
「はい、……ですね!スネークさんっ!!」
「……わたしもっ!がんばるワン!」
「あ、はいはーい!やってやるわヨっ!」
ミラクル、ワンダフル、セーラーVも。もう一度戦闘体制を立て直そうとする。
「あっ、レディ達っ、無理しちゃ駄目だっ、オレもっ!!」
(……何処までも、女の前だと異様に張り切るなあ~……、ジタンの奴……)
「ジャミル、俺達も行こうっ!さっさとケリを付けて皆を助けようっ!」
「くそっ、何が何でも……、このままではヒーローとしての
メンツが立たないっ……!」
「はいはい、……何時になったら終わるんだよっ、たくっ!」
「……だあああーーっ!!」
「う、うべええーーっ!!」
……が、後ろから急に走って来、転がった何者かに、ラリアットを食らい、
ジャミル達も巻き添えを食らって一緒に揃って転倒する……。
「……ま~た、転び屋のおっさんかよ……、んとに何回転がったら
気が済むっ!……」
「あの、大丈夫ですか……?」
ラグナにより邪魔が入り、再び突っ込もうとしたプリキュア達、
ヒロインズは足を止めてしまう。
「いててて、皆、……俺を置いていくなよ~、……あたた……」
最後まで来て、まーた、バトルは困難な方向に動いて行く……。
ファイナルバトル・3
「こらっ!重いんだよっ!早くっ!この腕をどかせっ!」
ジャミル達の上に転がって来たラグナがFF4のカイナッツォ状態に
覆い被さっており、動けなくなってしまっているのである。
「んな事言ったってさあ~、足が攣って、立てねえんだよ……」
「……困ったおっさんだなあ、本当にっ!」
「く、……何とか、何とかしないとっ……!これでは、本当に
ヒーローとして……おいのヒーローとしてのメンツが立たんばいっ!
ああああっ!!」
混乱しているのか、何故か急に鹿児島弁になってしまったアルカイザー。
「……動けない……、頼むから早くどいてくれよ……、意外と重いんだな、
ラグナって……」
「あのさ、さっきから、ジタンも……、俺の事おっさんて
言ってるけどさあ、俺まだ事実上、20代後半なんだよね……」
「どうでもいいっ!!ええーいっ、腕をどかせっつってんだよっ!!」
潰されているのは、主にアホの方の男連中であるが、もうてんや
わんやである……。
「大丈夫ですかっ!い、今、お手伝いします!」
「わたしもおてつだいするっ!」
「いいのよう~、ミラクル、ワンダフル、ほっとけば自力で何とかするわよ、
男なんだから自分で立ち上がらないとよ!ホラ、が~んばっ!」
「うるせーー!……お前、この話じゃ一体誰が主役か分かってんだろうなっ!」
「え?それは勿論、愛と正義の美人戦士・セーラーVちゃんでーすっ!」
「……そうかい、ふ~ん、俺、オメーの正体も何となく察したわ……、
美奈……」
「きゃ、きゃー!さあ、み、みんなでジャミルサン達を助ける
お手伝いしましょーかっ!」
セーラーVはプリキュア達と共に、ラグナに潰されたジャミ公達
救出作戦に加わる。しかし、感の鋭いジャミ公にはもうセーラーVの
正体は完全にバレてしまった模様。
「やっぱり俺が本気モードにならないと戦いは終わらねえな……、
けどなあ……」
スネーク、てんやわんやの若手の騒動を、冷静に、……クールに……、
見つめながら只管葉巻を吸っている……。
「……ククク~、馬鹿共が……、お前らこれで本当に終わりに
してやるじょ……」
「ああっ、やべっ!おっさん、……いい加減にしてくれよっ!!」
「あーっ!ジャミるんまで!俺の事おっさん呼ばわりかい……、
くうーっ、情けねえなあ……」
「何だっ!そのかびるんるんみたいな言い方はよっ!」
「俺はねえ、皆とフレンドリーになりたいからっ、親しみを込めて
あだ名を付けてるんだよ!」
「んなモンどうでもえーわいっ!」
「……フレンドリー……、そうだ!フレンドリータクト!わん・わん・
わんだふるー!ヘルプ・キラリンアニマルっ!ベアー!」
ワンダフル、フレンドリータクトを出すと、キラリンアニマルの
ベアーの力を借りる。……途端に彼女の両手に熊の力が宿り、巨大な
グローブをはめた姿になる……。
「みんな、いまたすけるよっ!……よいしょーーっ!」
キラリンベアーのお助け能力は、プリキュアの力を何倍にも
強くしてくれる。ワンダフルはラグナを軽々掴むと、思い切り
遠くへとぶん投げる。潰されているジャミル達をラグナから
助けようとしていたミラクルとセーラーV、危険を察知し、
その場から逃走。ふっ飛ばされたラグナはケフカにぶつかり、
勢いが止まらないまま、何処かへ飛んで行き流れ星の様に姿が消えた。
「おおおおおーーっ!?」
「な、何だか本当に凄いなあ、こんなのって本当にあるんだなあ……」
只管見物しているしんのすけと谷口……。一番平和かもしれなかった。
「……おい、わんこ嬢ちゃん、お前随分無茶するな、幾ら何でも
あれはちと、……酷くねえかい?」
葉巻吸い吸い、スネークがワンダフルを横目で見る。が、天然彼女に
全く悪気なく、お口をにゅ?状態。
「……怖い、怖すぎるわ……、奥さん、あたくし……、20年間
生きてきて……、こ、こんなの初めてでございますの、きゃあ、
……どうしましょったらどうしましょ!」
作品名:zokuダチ。セッション11 集え英雄(ヒーロー)編・3 作家名:流れ者