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zokuダチ。セッション11 集え英雄(ヒーロー)編・3

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「あーあ、いいわね、みんな其々、強い絆で結ばれたお仲間さんがいて、
……いいのよ、あたしはたった一人で戦う孤独な戦士、セーラーV、
それでいいの……」

「V……、いや、美奈子、いずれ君にも力を併せて共に戦う仲間が
きっと出来る筈だよ……」

「アルテミス……」

セーラーVの方を向いてアルテミスが静かに笑みを浮かべた。

「そうかしらね……、でも、今の処、パートナーはアルテミス、
アンタがいればいいわ、充分よ、……ちょっとうるさ過ぎるかも
だけどネッ!」

「……最後のは余計だよ!」

「……皆さま、それぞれの再会のご挨拶ですか……、うーん、
お熱いですなあ~……」

さり気無く、しんのすけ口調を真似てみるジャミ公。

「ジャミル、……無事で本当に良かった……」

アイシャが近づいて来て、ジャミルの顔をそっと見つめる。

「へへ、アイシャ……、お前も、本当に……」

「ジャミル……、うん……」

「……」

と、2人がお互いを見つめ合った処に……。

「こらっ!……ジャミルっ!アンタ、んなとこでぼーっとしてないでっ!
ビールでも買ってきなっ!あたし達も戻って来たんだからっ!
今日はお祝いだよっ!」

「そうだぞっ、ツマミもねえぞっ!」

唐突に邪魔が入るのである……。

「ちょ、出やがったなっ!妖怪オババーラと、加齢臭クサケツ
臭親父めっ!!ケツふけっ、この野郎っ!!」

「ほ~お、ジャミ公、……折角の無事の再会だってのに、ちょっと来い、
ケツ引っ叩いてやらっ!」

「……そうだよ、ホーク、尻が腫れるまで叩いてやんなっ!」

「よせーーっ!やめろーーっ!この糞ケツ親父ーーっ!!」

「もう~、皆して……、しょうがないんだから……」

……折角の良いムードを邪魔されてしまい、ちょっとがっかり
してみるアイシャ。

「……キャプテンが……、どうも申し訳ありませんです、ぎゃ……」

「……ふっ、本当に何も変わらない……、馬鹿な連中だ……」

「もう、……グレイったら……」

ブラウとシルベンを抱きしめながらクローディアが微笑んだ。

「……坊や、覚えてるね、約束……、明日から修行時間2倍だかんな……」

「分ってるよ、シフ……」

「……はあ、やーっとこれでオイラも部屋で休めるよおお~、
長かったなああ~……」


「……」

再会と久々の平穏を喜び合い、じゃれ合うマンションの住人を
ヒューズ達がじっと眺めていた。

「……今回の事は、すぐに俺らの本部に戻って事を確認した方が
よさそうだな……」

「そうね、……奴らがミスを犯してこの島に来たとか……、
とんでもない事よ……」

「すぐに本部に帰還しましょう!」

「みゅっ!」

「……だな、すぐに戻るぞ!」

「……ボ……」

喋らない為、あまり存在感の無いサイレンスが一足先にマンションの
外に出て行った……。


……それから数日後……、IRPO本部からの今回の発端と
なった事件の細かい事情を説明しにレッドが代表で再び
マンションを訪れる。ジャミル達のこの島での日常も、格好も
いつも通りすっかり元に戻っていた。

「で、お前らが追ってるブラッククロスが……、制圧する島を
間違えて、今回この島に来たのは分ったよ、馬鹿だな……、
あの糞ピエロ……、っと、……別の糞ピエロが出てくると困るな……」

「あのケフカだけど、最近はとち狂って、常に色んな場所に出現し、
……ありとあらゆる悪事を方々で働いているらしいんだ、其処を
ブラッククロスにスカウトされて……、幹部になったみたいなんだ……、
暇つぶしに……」

「……暇つぶし……、か、馬鹿だな……」

「馬鹿だろ……」

「……」

ジャミルとレッドは顔を見合わせた……。

「でも、ケフカを追ってる、俺達ががれきの塔で見た、あの女の子に
見つかったみたいだし……、もうブラッククロスとは関わらないんじゃ
ないかな……」

「そうか、あいつの追手みたいだったな、……不思議な感じの
子だったな……、そっちはそっちで任せときゃいいんじゃね?」

「ああ、今回の件はもうこれで終わったよ……」

(何か、俺……、今回はあまりヒーローとして活躍出来なかったなあ……、
まあ、話がギャグ寄りだから仕方ないか、……次こそは……)

「はあ、……色んな奴がいるよな、本当に……」

「ねえねえっ!レッド、もう帰っちゃうのっ!?」

ジャミルの後ろからアイシャがひょっこり顔を出した。

「うん、他の皆は一足先に本部に戻ったしな、俺もそろそろ戻るよ……」

「つまんなーい!折角お友達になれたのにーっ!そうだっ、レッドも
此処に住めばいいよっ!」

「お~い……」

「アイシャ、気持ちは嬉しいけど……、俺はこれからも
ヒューズ達と一緒にブラッククロスを追うよ、……戦いが
終わるまでは休憩は許されない、本当に気持ちは有難いけど……」

「そっか……、そうだよね……、軽々しく言ってごめんね……」

アイシャが申し訳なさそうにレッドの顔を覗う……。

「いや……、でも、ブラッククロスを倒したら……、その時は又、
遊びに来るよ……、此処に住んでもいいかもな……」

「ほんとっ?約束だよっ、レッド!」

「ああ……」

「まあ、元気でやれよ、……親父さんも……、見つかるといいな……」

「へへっ、有難う、ジャミル、アイシャもっ!元気でやれよ!じゃあなっ!」

「……」

まるで、大昔の青春ドラマの主人公の様なシチュエーションの様に、
夕日の彼方に走って消えて行くレッドをジャミルとアイシャは
見送るのだった……。


それから、更に数日後……。


「はあ?記憶がないんだと……?」

「うん、……困ったよねえ、玄関先で何かずっと唸ってて……、
帰らないみたいだよお……」

「で、俺に又、行けってかよ……」

「だよねえ、何せジャミルは、此処のマンションの担当責任者
なんだからさ~……」

いつもの如く、ダウドがジャミルの顔を見てニヤニヤ笑った。

「分ったよっ!……あーっ、もうーっ!!折角落ち着いたと思ったら
これだかんな!」

すっかり、いつもの日常へと戻り、ジャミルはまた厄介事に
駆り出されるのであった。

「……今回は何だっ!?」

「はー、ジャミルーっ!あのバンダナのお兄さん、記憶喪失なんだって、
可哀想……」

「何とかしてあげられないかしら……」

「困ったねえ……」

はーちゃん、リコ、みらいも……、すっかりいつもの日常通りの
楽しい毎日をマンションで過ごしている。 ジャミルが見ると、
青バンダナを巻いた青年が共用玄関先でしゃがみ込んで唸っていた。

「おい、お前……」

「此処につい、ふらっと入って来てしまったけど……、似ているんだ……、
彼女達は……」

「はあ……?」

「……似ているーーっ!……俺が……守るーーっ!!」

「きゃああーーっ!?」

「はーーっ!?」


……ドカコスバキ……!!ゲスゲスゲス……!!


「……」

魔法ガールズ達に飛びつこうとしたバンダナの青年を、
後から来た金髪ブロンドの女性が制した……。

「……やっと見つけた……、どうも御免なさい、彼は自称