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zokuダチ。セッション12 バイト編&異世界からもお客様編

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ガーネルに急に対抗意識を持ち出したのか、人質になっていたピエロも
ムキになって同じ事をし出す。

「あのなあ、……だから、戦えるんなら最初っから人質に
なってんじゃねーよっ!!」

「こういうのは気分と演出が大事なんだよっ!!」

「同じく……」

「うるせー馬鹿っ!じゃあてめえらで何とかしろよっ!おらあ一切
手ぇ貸さねえかんなっ!!」

ジャミル、呆れて援護する気を無くす。

「ガーネル君、行くよ、今日はドナルド達の本気を見せるよ!」

「御意!」

(はあ、……でも、結局はどうせボコボコにされて俺が出て行く
パターンなんだろ……、ん?)

「……凄い、凄い、凄いですっ!」

「な、何という、強いお二人だ……」

「……?ハア……?」

女の子と店長の興奮気味の声に前を向くと、変な3人組が
ドナルドとガーネルになんと、ボコボコに伸されていたのである。

「うっそ、マジで……?冗談しょっ……?」

「勝利したよっ!はっはあーっ!!」

「……ビクトリーです……」

「……冗談じゃ……、ねえのねえ~……」

「なのねえ~……」

「ねえ~……」

「はっ、君っ、直ぐに警察に連絡を……!」

「は、はいっ!」

女の子が持っていたスマホから急いで警察に連絡し、事なきを得る。
やがて、警察が到着し、……3人揃ってしょっ引かれて行った……。

「……覚えてろー、絶対又こっちにも出てやるかんなー!なのねえ~!!」

「のねえー!!」

「ねえー!!」

「うーん、やっぱりドナルドが強いから、勝利が確信出来たねっ!」

「……何を言っているんです、私のこの、黄金の腹が勝利を決めたのでは
ないですか……?」

「……ドナルドの方が強いんだよっ!!」

「……いいえ、私だと言っているでしょう!!」

「……」

そして、いつも通り、ピエロとガーネルの殴り合いが始まったのであった。

「あの、店長……」

「……ん?」


……翌朝、コンビニではラグナを筆頭に、記者や何だかんだが一斉に
取材に訪れていた。


「……で、結局、コンビニのバイト辞めちゃったんだ、バカだねえ、
幾らあの二人に負けたのがショックだからってさあ……、別に仕事が
出来なかった訳でもないのに……」

「別にショックじゃねえよ!負けてもねえし!唯、なーんか
アホらしくなってさあ……、急に働く気が失せたんだよ……、
まあ、店長には止められたけどな……」

ジャミルはそう言い、稼いだ二日分の僅かなバイト料を
ダウドにピラピラ見せた。

「はあ、……次は身体が鍛えられるバイトでもすっかなあ~……」

(……やっぱり、対抗意識燃やしてる……)

「何だよ、ダウド……」

「い、いや、何でもないよお~……」

(はあ、この人も、いつまで続けられるのかなあ~……、
バイトチャレンジ……)


ジャミル、働いたら負けに負ける 監視員編

「ダウドっ、見ろこれっ!」

「……はあ~?」

今日は珍しく、又求人ペーパーを持ってジャミルがダウドの部屋を訪れた。

「今度はこれだよっ!」

「な、何……?市民プールの監視員?」

「特に何もなきゃ、殆ど一日中椅子に座ってるだけでいいんだぜ!
仮にあったとしても救助だけだしな!大した事もねえし!んで、
運動にもなって雅に一石二鳥!」

「……あのねえ~、……楽ばっか求めちゃ駄目だよ、これだって
ちゃんとした仕事じゃないか、人命に関わる事だよ、ジャミル、
ちょっと甘すぎない……?仕事って物を軽く見過ぎだよ……」

「何だよ、オメー最近なーんか、アルみたいになってきたな……」

「オイラは正論を言ったまでですっ!」

「全くだっ!その通りっ!」

「……ジタン……」

何時から話を聞いていたのか、ジタンもダウドの部屋に入って来た。

「本当だよ、アンタは人命救助ってモンを甘く見過ぎてるっ!そんなんじゃ
この仕事は務まんないぜっ!!」

そう言い、ジタンはジャミルに向かってびしっと指を付き付けた。

「そうだよお、もっと厳しく言ってやってよ!じゃないと、この人……」

「このバイトはオレが貰ったっ!」

「……はああ~?」

ジャミルとダウドは目を点にし、二人で声を揃える……。

「だってさあ~、プールの人命救助っつったらさあ~、人工呼吸が
醍醐味だろ……?可愛いレディにさあ、……ああーっ!考えた
だけでえ~!!……それにな……、一日中水着のお姉さんを
拝められる……」

「……やっぱりアンタもその口かい……」

「ほお~、溺れるのは女とは限らねえだろ、……野郎だって
溺れる可能性あるぞ~…?お前はそれでも楽しみなんだな……?
ムサイ親父でもか……?」

「……っ、そ、それでもっ……、レ、レディと口づけ出来る
チャンスがあるのなら、……オ、オレはっ!!」

「出てけ、このお調子者野郎共……」

二人揃ってダウドの部屋からポイされたのであった。

「……たくっ、ダウドの野郎っ!!」

「なあ、その求人の募集人員何人なんだ?」

「んーと、採用人数8人ぐらいまでだとさ、仕事は交代制で
週3日程度、まあ、泳ぎに自信がありゃ何も問題ないとは思うが……」

「何だい?プールの監視員のバイトかい?ふーん、面白そうだな、
俺も行ってみるかな、運動不足だしな……」

後ろからユリアンも顔を出し、話に加わる。
こうして、スケベアホトリオ隊が出動するのであった。

3人は現地で面接を受け、すぐ採用された。すぐに明日からバイトに
来て欲しいとの事であった。

「まあ、まだ夏本番じゃねえし、平日は客そんなに来ねえから楽だなあ!」

「オレは、早く水着のお姉さんと触れ合いたいよ……」

「ははっ、ま~たダガーに言いつけるぞ!このスケベ!」

……3人は好き勝手を呟きながらマンションへの帰路を歩いた。


翌日、監視台の椅子でジャミルは……。

「今日、アイシャの奴も来てりゃあなあ……、何で今日に限って……、
……んでもって、もしもうっかり溺れたら……、俺が……」

と、只管余計なヨコシマ思惑事を考えている。ちなみに当の本人は
今日はバーバラ達とデパートに出掛けた為、不在である。

「何処までも邪魔するオババ集団め~、けど、夏の間、まだ幾らでも
チャンスはあるしな、監視員でも、通常の時でも……」

何事も無く、まったりと時間は過ぎて行く。身体を照らす
日の光も心地よく余りにも暇すぎてジャミルは居眠りを
こきそうだった。

「おい、ジャミル、交代だぞ、アナウンスの方回れよ!」

「はいよ、あんたが一番輝く時間だね、良かったね……」

監視台から降りてジタンと交代し、アナウンスの方へと移動した。

「……はあ、それにしても、平日ってなんて張り合いがないんだ……」

と、後ろの方からジタンが呻いている声が聴こえたが、お前も一体
ジャミル同じく、何を期待しているんだと言わざるを得ない。

そして、場内アナウンスの方に回るが、眠くてすでに夢心地状態である。
やがて案内受付の方を担当していたユリアンが交代を申し出に
ジャミルの処へ。

「ジャミル、こっちもそろそろ交代してくれよ、ずっと同じ仕事は
疲れるんだよ、……時間だからさあ、おい……」