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zokuダチ。セッション12 バイト編&異世界からもお客様編

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所為にしたら駄目だよ、オイラ達のこの頭を見れば分るでしょ?」

「……じゃあ、何なんだ……」

「それが分からないんだよお……」

(グレイもこの状態っつーことは……)

ジャミルはグレイには構わず、廊下に飛び出した。

「あっ!……待て、貴様っ!!」

「……暫く此処にいた方がいいと思うよお、その頭……、
クローディアに見られたら嫌でしょ……」

「う、うう……、ちっ……」


廊下に飛び出したジャミルは、急いでアイシャの部屋のドアを叩いた。

「アイシャ、いるんだろ?ちょっと……」

「ジャミルね……?い、嫌よっ!私、絶対此処から出ないからっ!!」

(やっぱりな……)

ちょっと見てみたかった様な気もした物の、他の連中の様子を
見に行ってみると……、やはり非常事態になって騒いでおり、
どいつもこいつも頭が凄まじいリーゼント状態になっていた。

「みてみてー!いろはーっ!こむぎのまえかみのけ、すごい!?すごい!?
こお~んなにながいんだよーーっ!いろはといっしょー!おそろいだねっ!
うれしいなあーっ♪」

「ど、どうなってるのおーーっ!?これーーっ!!……あわわわわ!」

……どんなハプニングでも取りあえず楽しんでしまう、無邪気な
ヒトバージョンの犬飼こむぎさん……。

「(……き、奇抜ヘアーの犬飼さんも……、可愛い……♡)
な、何て言ってる場合じゃないよーーっ!僕もどうしようーーっ!?
でも、でも……、これって僕も犬飼さんと……、お、お揃いヘアー……♡」

「……(やれやれ、だぜ……)」と、思っているクールな大福ちゃん。
……彼も相方の悟同じく、毛先の毛が丸まったリーゼントになっている。

「……こわくない、こわくない……!」

「……フウウ~ッ!シャァァーーッ!!」

そして、錯乱する猫組ガールズ……。基本的に呑気で平和。


「おーい、俺、又明日から会社に行けねえぞ、この頭じゃさあ……」

「あなたっ!しっかりしてよっ!家族を支える大黒柱がそんなんで
どうするのっ!!」

「……んな事言ったってだな……」

「オラも幼稚園行きたくない……」

「たいやいっ!」

「ボー……」

……野原家も……、一家総出でツッパリ頭に変形していた……。


「ちょっと丸井さん、こっち来ないでっ!!リーゼントがぶつかるっ!!」

「はあ?……イガラシっ!オメーの頭部こそ邪魔なんだよっ!!」

「……皆、この頭でも夜間練習はちゃんとやるからな……」

「さっすが、谷口さんッスね!やりましょうっ!!」

「帽子もヘルメットもちゃんと被れんがな……、鬼やで……」

(意外と似合うなあ、あいつら……)

と、感心しながらジャミルが野球馬鹿達を眺めていた。
……他のロマ1住人達も気になって様子を見に行ったり
してみたが、クローディアも当然の事ながら部屋から出て
姿を見せる気配は無かった。

(どうせまた小悪魔の仕業だろ……、ったく、魔法はどうせ
すぐ切れると思うが、このままじっとしてるのも何だかなあ、
やっぱり探してとっちめてやるか……)

考えながら外に出ると、町の住人も皆リーゼントになっており
町中大混乱状態であった。なので、誰もジャミルの方など
気にしている者もいなかった。

「うわ、あいつ此処までやったのかよ、なんつー奴だよ……、
と、小悪魔を捕まえねえと、う~~ん……」

ふと、足を止め…、食料屋に行こうとしていたのを思い出した。


「いらっしゃいませ…」

食料屋で自分の夕飯を買ったついでにある物を買った、それは……。

「……くっ、せえええーーっ!おえ、……ひろしの親父の
足の臭いだろ、完全に……、おげええ……」

くさやである。変な物を好む小悪魔の好物を何となく分かって
いるので、これを木の枝に吊るし、獲物が掛るのを隠れて待つ。
くさやはくさやでも、唯のくさやではなく、一味違った仕掛けが
仕込んであった。

「りゅーーっ!ご馳走の匂いりゅーーっ!!」

(来た、クソ小悪魔だっ!)

「いただきますりゅーーっ!……んきゃあああーーーっ!!」

「よっしゃ!ゴキブリ撃退っ!!」

ジャミルは指を鳴らすと落ちて来た小悪魔を急いで捕獲する。
くさやには山葵が大量に仕込んであり、くさやに食いついた
小悪魔はあっさり失神した。


「りゅううう~……」

「おい、どうせこの頭、オメーがやったんだろうが、ああん……?」

「似合ってりゅよ、嬉しいかりゅ?」

「っの野郎っ!!ええ加減にせえよっ!!」

「リトルは褒めてやってりゅのにーっ!何つー奴だりゅっ!!」

「はあ、少しシメてやろうかと思ったけどそんな気も失せたわ……、
いいから早く元に戻せ……」

腹も空き、疲れてきたジャミルは小悪魔に早く頭部を戻せと急かす。

「ち○こヘアーで似合ってりゅのに……」

「……!!」

「分ったりゅよっ!元に戻すりゅっ!!」

小悪魔は漸くジャミルのヘアスタイルを元に戻した。

「他の連中もちゃんと元に戻しただろうな……?」

「戻ってりゅよっ!んじゃ、リトルはこれでっ!」

「……待て、今日はきちんと仕置きさせて貰わねえと気が済まねえ、
そうだな、……俺らのマンションにお前一晩泊まってけよ……」

「りゅ、りゅりゅりゅ~……?」

逃走しようとした小悪魔は、今日はしっかりと、ジャミルに捕まり
マンションに連れて行かれた。……小悪魔はジャミ公の指示で、
自ら魔法を掛け、人形の姿になっている。

「この変な人形を殴っていいの……?ふ~ん……」

「イライラしたらブン殴っていいよ、でも借りモンなんで明日に
返すから、ま、パンチングマシーンみたいなモンだ、……壊さない
程度にしてくれよ?」

「分かったわ、最近ユリアンのアホに又苛々してた処なの、……少しは
ストレス解消になるかしら……」

「ちょ、だから、ちったあ加減してくれよ!……借りモンなんでよ、
さっきから注意してるけど、頭がふっ飛ばない程度にしてくれ……」

「……了解……、では早速っ!遠慮しないからねっ!」

(……とほほー、糞猿めええ……、後で覚えてろよりゅ、今にもっと凶悪な
悪戯をしてやりゅからね……、それにしても、人形のフリは辛いりゅ……)

その日、エレンにボコボコに伸されながら、小悪魔は冷や汗を垂らし……、
ついでに下も洩らしたそうである。


暴走、バナナ娘

……この話も、7月があっと言う間に過ぎようと
していた頃……。

「こーんにちわーっ!」

「どうも……」

今度来たのは、ピンク髪の女の子と厚底牛乳瓶グルグル眼鏡を
掛けた少年。……数日前、ジャミルの処に黒子から連絡が入り、
今月の新規住人を約、最低10人前後は入れておく様にと
脅しが入っていたのである。これは少し希望の光かも知れなかった。

「紺若ゆうなですっ、私達も今日からここに住みますっ、えへへー、
仲良くして下さいねー!」

「……陰守マモルです……」

「まも君、お部屋いこーっ、私達のお部屋、どこかなあ、おへやー!」

「……アイシャ、案内してやれや、2階にさ」

「あ、うん……」

「ここですかあーっ!」

「……ゆーなっ!駄目……」