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zokuダチ。セッション12 バイト編&異世界からもお客様編

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「そうじゃねえよっ!……あのさ、大分前に、確か、オメーの連れ、
その内来るって言ってたよな?」

「……ガラハドか?」

「い、何時来るんだっ!」

「知らんな……」

「……知らんって……、それじゃ俺が困るんだよっ!今月中に
何とか後8人、住人確保しないといけねんだからよっ!」

「別にお前が困ろうが俺の知った事じゃない、まあ、精々頑張れ……、
どうだ、珍しく励ましの言葉を掛けてやったぞ?嬉しいか?じゃあな……」

「……」

グレイはそれだけ言い放つとドアを閉めた。

「……くっそ野郎めえええ~!!糞踏んで死ねっ!!」


ジャミルの自部屋。いつもの4人が集まり、深刻な表情をしている。

「何か、あまりポスターも効果ないみたいだね……」

「悪かったな、アル達にも手伝って貰ってこれじゃ、はあ、
どうせ俺が怒られりゃいいんだからさ、お前らはあんま気にすんなよ……」

「諦めちゃ駄目よっ!最後まで戦うのよっ!」

「アイシャ、選挙前の最後の演説みたいな事言ってるよお……」

「ところで、その、前回のゲート、まだ、消えてないの……?」

「消えねえ……」

ダウドがおっかなびっくり方陣を突っついてみた、すると……。

「うわあっ!?……ゲート、ゲートがああっ!光ってるよおお!」

「いつもだよ、決まって何か召喚されると光り出すんだ、
……俺の部屋、もう何だっつんだよ……」

ジャミルはもう諦めている様で、特にびっくりした様子は
見せなかった。

「……何処だ?ここ……」

「ひ、人だよおおっ!ジャミルうーーっ!!」

「はいはい、どうせいつもの妖怪だろ……」

「違うよ、人間だってばあーっ!」

「ジャミルっ、本当だよ、人だよ……」

「……ハア?」

やっとアルベルトの声に耳を傾けると。

「ひ、人っ!?マジでっ!?」

「だからっ、さっきからそう言ってるじゃん、もうーっ!!」

今回現れたのは、短髪で銀髪、肩にプロテクターを付けた
活発な少年であった。

「よお、あんた達だれ?んで、此処どこだい?」

「それは俺が聞きてーよ……、お前こそ誰だよ……」

「それにしても、汚ねえ部屋だなあ!アンタ、掃除してんのか?」

「……余計なお世話だっ、早く帰れっ!」

ジャミルが手を振ってシッシすると少年は口を尖らせた。

「トビラが……変なとこと繋がっちまってさあ、……此処に
来ちまったと思うんだけど……」

「変なとこで悪かったな!だから早く帰れっつんだっ!」

「もう、大人げないんだから、ジャミルは……、ねえあなた、
折角だからこっちに来てお菓子一緒に食べない?お茶もあるわよ」

「菓子ー!食うっ!」

アイシャが誘うと、少年は喜んで方陣から出て来た。

「ところで、あなたのお名前は?」

「シグっ!向こうじゃ団長とも呼ばれてた!」

「……だ、団長さん……?」

「おーい、……俺の部屋は待合所じゃねえんだよ、
いい加減にしとけ……」

「いいじゃないか、どうせもうしっちゃかめっちゃかなんだし……」

と、お茶を飲みながら呑気にアルベルトが呟いた。

「うめえなー、コレ!なんて言う菓子だ?」

銀髪の少年、シグは遠慮せず菓子をぱく付く。

「……マフィンだよ……」

「ハフィン?」

「マフィンっ……!!意味わかんねえよっ!!」

※ハフィンとは、ゲーム中に登場する108星の1人です。

「何だかジャミルがもう一人増えたみたい……、親戚の
子じゃないの……?」

「あら?ジャミルより可愛げがあると思うわ……」

ダウドとアイシャは口を揃えて好き勝手口走る。

「あんたの家って此処なのか?ふーん、随分狭い家なんだな……」

「家じゃねえよ、マンション内の一部屋だよ、其処に
部屋借りて住んでんだよ」

「マンションてなんだ?村の名前か?」

「おい……」

「ちゃんと丁寧に説明してあげなよ、ジャミル……」

アルベルトに言われ、これはまた物凄いのが来たなあと、
ジャミルは困ってみる。仕方がないので説明すると、一応
シグはふんふん頷き理解した様子であったが。

「ふうーん、じゃあ、オレ達の本拠地みたいなモンなんだなあ……」

「あの、……本拠地って……?」

「何でアンタそんなにおどおどしてんだ?顔は全然似てねーけど、
なーんかリウみてえ!あはははっ!あ、リウってのは、オレの幼馴染でさ、
ダチの1人だよ!」

「はあ……、そうなんだ……」

「どこの世界にもヘタレがいるんだなあ……」

「……うるさいよおっ!バカジャミル!!」

ムキになってダウドが反論する。


……近藤ーっ!!テメー待ちやがれーっ!!


「……お?なんだなんだ?」


廊下の方からけたたましい丸井の声がした。いつもの仕事が
始まった様である。

「……たいやい……、クンクン、クンクン……、(また何処かで
男の匂いがする……)」


「何か凄そうだなあーっ、何だろ!?」

「こ、こら待てっ!お前が行ったら又騒ぎが大きくなる、頼むから
部屋の外に出るなっ!!」

好奇心旺盛なシグをジャミルが慌てて捕まえた。

「えーっ!いいだろっ!見せろよっ!!」

「……あっ!この野郎!!」

シグはジャミルを振りきり、部屋の外に飛び出して行ってしまった。

「凄く元気な子ねえ……、はあ~……」

「うん、見ていて飽きないね……」

「親近感はもてるよねえ~、悪い感じ全然しないし、ちょっと
バカって感じだけど……」

もう騒動に慣れっこなのか、アイシャ達3人は呑気にいつも
通りであったがジャミルは一人、気が気ではなく、シグを
捕まえようと自分も部屋の外に飛び出して行った。


「……近藤っ!!今日はスペシャルサービスサンデーだぞ、
嬉しいだろ?谷口さんが外出してるからな……、覚悟しとけ……、
ひひひ……」

「何がスペシャルサービスデーやねんっ!!ひいーっ!鬼いーーっ!!」

「♪ばーなな、ばななっ!ばーなーなっ!」

そして、食べたバナナが美味しかったので意味もなく踊っているゆうな。

「……だから、何でよりによって人の部屋の前でわざわざ騒ぐんだっ!!
てめーら絶対わざとだろうっ……!!」

……何だか泣きたくなってジャミルがこめかみを抑えた……。

「すっげーっ!アンタ達の処も宿星がいたんだなーっ!
そうか、……マンションてやっぱり城だったのかーっ!!
……オレ、感動したーーっ!!」

何だか分かんないがシグが感激して思わず拳を握りしめた。

「……あのなあ、オメーの言ってる事は全然わかんねーんだよっ!!」

「……たいや……(なんか今日のはいつもより、少しレベルが
落ちてる感じがするんだわあ~……)」

鼻の穴を広げ、ひまわりのイケメンチェックが始まるが、今回は
シグの知能の無さを感じたのか、少しご不満の様であった。

「……赤ん坊まで星に選ばれたのか……?お前もすげえんだなあ……」

「たいいー?」

しかし、結局は又みさえに見つかり捕獲されて行ったのである。

「見てると気の毒だな、いつ成功するんだか……、
しかし逞しいなあ……」

みさえに抱えられ、毎度毎度連れて行かれるひまわりを見て、