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狂愛

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「動くな、杏寿郎。離れるとやりにくい」

「してくれなくて結構だ!」


距離を詰めるとその分逃げていこうとする煉獄に始めはむっとしていた猗窩座だったが、やがてにやりと笑い彼の腰を両腕でがっしと掴んで固定すると、下腹部に顔を近づけてぱくりと逸物を迷いなく口に頬張った。


「お、おいっ、そんな…、んっ」


煉獄はぎょっとしたように顔を引き攣らせたが、その屹立に舌を這わせると何かを堪えるように目元を歪める。
歯が当たってしまわないよう気をつけつつ、口腔内の粘膜や唇の裏を使ってゆっくり屹立を包み込んでいく。
ぴくぴくと反応するそれが愛おしくて、よしよしと宥めるように頭を上下に動かして粘膜で撫でると、頭の上に悩ましげな呻き声が落ちてきた。


「っ…く、ぅ…」


ちらりと視線を投げて、猗窩座は後悔した。
煉獄は声を上げてたまるかとばかりに口を手の甲で覆い、美しい赤色の隻眼に欲情の炎をちらつかせてこちらを睨みつけている。はだけた浴衣は肩から滑り落ちそうになっており、普段はきっちり着込まれていることから隠れている喉や胸元の肌色が目に毒だ。
その白い肌も感じているからか朱を刷いていて、扇情的なことこの上ない。

己の体内で、欲の塊がどんどん大きくなっていく。
それは真っ黒で、ドロドロしていて、今にも身体を乗っ取られてしまいそうだ。

なけなしの理性を総動員し、衝動に呑まれないよう己を戒めかけたとき。
煉獄が悔しげに目元を歪ませてからぎゅっときつく目を閉じ、真っ赤な顔で呟いた。


「もっと……強く…頼むっ」

「……」


ほら。これだ。

びき、と己の皮膚に血管が浮き上がるのがわかる。
日頃は色事になど興味も関心もないと全身で訴え、いざそういった空気になれば殺しにかかる勢いで抵抗してくるくせに、快感に流されてしまうと嘘のように強請ってくる。
俺のなけなしの理性は所詮なけなし。杏寿郎の言葉や仕草、表情ひとつで容易に空の彼方に吹っ飛んでいってしまうのだった。

数秒の空白と沈黙を経過してから、本能に身を任せた猗窩座は唐突に大きく頭を動かしはじめた。
ぐぽぐぽとくぐもった水音が立つ中、相手の腰を抑えていた手で口淫とともに竿を扱きあげ、煉獄の片膝を肩に担ぐと後腔に指先を潜り込ませる。


「ぅ、あ!……んっ、ぐ…」


じわじわと先端から塩気のある体液が滲み出てきて、猗窩座は考えるより先にそれを吸い上げていた。
反射的にぴくりと跳ねる相手の大腿部を視界の隅に認めつつ、後腔に差し入れていた指をぐっと奥に入れ込んでいく。
息を詰めたことで力が入った煉獄の腹部を労わるように優しく手のひらで撫で、その反面口淫を激しくしていく。


「はぁっ…あ、…う、」


口の中で、煉獄の雄がびくびくと震える。

色気に満ちた吐息。声を出すまいと必死に押し殺している、その劣情に苛まれた苦しげな表情が堪らなく淫靡だ。
鍛え抜かれた肢体に滲む汗。紅潮した白い肌。不規則に跳ねる手足。

……堪らない。
視界が赤くなる。骨の髄まで、この愛しい存在を喰らって我が身の一部としてしまいたい。

身の内から叫ぶもう一人の己の声に飲み込まれかけたとき、口腔内で煉獄の逸物が拍動して達したことで、はっと我に返った。
動きを止めてやると、いつの間にか煉獄がこちらの頭を両手で掴んで見つめていて。
肩で息をする相手と目が合うなり、猗窩座は口の中のものを飲み下して顔を離した。直後、煉獄が大きな隻眼をかっと見開いて。


「き、君……今飲んだのかっ?」


真紅の瞳に理性を引き戻され、大きく深呼吸をして荒れ狂っていた獣を無理やり宥める。
…危うく杏寿郎を傷つけてしまうところだった。

胸中を悟られないように、努めていたずらっぽく笑ってみせる。


「ああ。小腹が空いていたからな、ちょうどいい」

「そんなもので腹を満たすんじゃない!」

「そうだな。」

照れ隠しに声を荒げる煉獄が可愛らしくて猗窩座は小さく笑い、自らの浴衣の袖をばさりと落とした。

「まったく足りん」


言いつつ煉獄の後腔に再び指を忍ばせ、窮屈で熱い胎内を指先でゆっくり擦る。


「ぐ……ぅ、そういう、ことでは…ッ」


先程奥まで侵入を果たしていた指は、一度達したこともありそれほど労せずに目的の点を探し当てた。
指先をぐっと曲げて準備を整え、素知らぬ顔で質問してみる。


「ふむ。では、どういうことだ?」

「は、腹を壊すかも…ッ、ぅあ!…ぁ、そこっ…!」


煉獄が話している途中で、ぐり、と指でその一点を強く押してやった。途端に下腹部が跳ね、声が上擦る。


「ここか?ここがなんだ、杏寿郎」


指の腹で更に押し込み肉壁をがくがくと無遠慮に揺さぶると、煉獄の背がびくりとしなった。



「ああっ、だ……だめ、だっ、」

「駄目なわけがあるか。お前の中がうねって喜んでいるぞ」


火傷しそうなほど熱い粘膜が指に絡み付いてくる。


作品名:狂愛 作家名:緋鴉