ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん
23.忘れ物を持ってきてほしい昆虫
ゆ「唯ちゃんは忘れ物したときに学校まで持ってきてほしい昆虫いる?」
唯「ゆずこ、とうとうおまえ、頭おかしくなったのか」
ゆ「まあまあ、あくまで仮の話だから」
縁「てんとう虫とかいいよね〜」
唯「でも、てんとう虫、教科書とかノート、持てないだろ」
ゆ「20匹いれば消しゴムくらいはなんとか」
唯「消しゴムやシャーペンにてんとう虫たかってんの、ちょっときつい」
縁「ちょうちょならたかっててもあんまりきつくない?」
唯「うーん。でも結局持ってきてくれるの消しゴム程度だしなあ。あと、鱗粉がくっつくから」
縁「ああ、そっか〜」
ゆ「トンボとかどう? わりと力も強そうなイメージ」
唯「つがいで来られると、なんかやだけど、まだいいほうか」
縁「じゃあ、カブトムシとかクワガタムシ。ここらへんも力が強いから一匹でいけるよ〜」
唯「機動力がないだろ。忘れ物なんだから急いで!」
縁「うーん。唯ちゃんぜいたく〜」
ゆ「ほら唯ちゃん、一人っ子でわがまま放題に育ったから、お金以外は」
唯「わりとまっとうだと思ってますけど」
縁「あははははは」
ゆ「ところで、機動力といえばやっぱあいつだよね」
唯「ああ、あいつか」
縁「…………」
唯「ないなあ」
ゆ「ないねえ」
縁「うぇぇぇ」
唯「ということは、暫定でトンボかなあ」
作品名:ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん 作家名:六色塔



