ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん
39.胃薬
縁「このお菓子、おいし〜ね」
唯「ああ、ちょっと前に出たやつな」
ゆ「うんうん。おいしい、ボリボリ」
唯「うん、おいしいな」
ゆ・唯・縁「…………」
縁「今日、お菓子食べるだけで終わるね」
ゆ「唯ちゃんちで大したこと話さずお菓子食べるだけなんて、まずいね!」
唯「普段からそんなもんだろ。まあ、それでもいいけど」
ゆ「じゃ、お菓子の開発部署に入ったら何したいか考えようぜ!」
唯「唐突だけど、この状況ならありだな」
縁「変な味のお菓子、開発したいね〜」
唯「結果出さないとすぐ追い出されるんじゃないのか、ああいうとこって」
ゆ「絶妙にマニアが好んで採算とれるラインをついてるのかなあ」
唯「最近面白い味を出してるカップ焼きそば業界とか、そんな感じなのかもな」
ゆ「というわけで、縁ちゃんなら何味のお菓子を開発する?」
縁「んー、胃薬味、とか」
ゆ「まあ、もたれる年齢になってくると助かるかも」
唯「もたれてまでお菓子食べる人、多分いないぞ」
ゆ「いや、ほらお茶会とかで食べないといけないとき、ありそうじゃん」
唯「じゃ、うちも数十年後、胃薬味のお菓子が並んでるかもな」
ゆ「でも、よく考えたら胃薬味であって胃薬じゃないんだね」
唯「ってことは、胃薬味のお菓子のあと胃薬飲むのか」
ゆ「茶会というより胃薬会だね」
縁「あははははは」
作品名:ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん 作家名:六色塔



