ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん
9.縁の母、寝坊する
縁「今日、私も売店いく〜」
ゆ「おお、昨日は縁ちゃんのママさん、どんな理由でお酒飲んだの?」
縁「寝坊しただけー」
唯「寝坊かあ」
ゆ「いや、これはただの寝坊じゃないよ。ママさんから縁ちゃんへの隠れたメッセージだよ!」
唯「寝坊にメッセージも何もないよ」
ゆ「きっと、縁ちゃんにも貨幣経済の重要性をわかってもらいたくて、あえて目覚ましを止めて二度寝をしたんだよ」
唯「売店で昼食買ったぐらいで重要さ、わかるかなあ」
縁「お母さん、そもそも目覚ましセットし忘れてた」
唯「あー、じゃ、貨幣経済は関係ないや」
ゆ「いや、寝る前に縁ちゃんにも貨幣経済の重要性をわかってもらうことの必要性を感じて、あえて目覚ましをセットしなかったんだ!」
唯「ゆずこさん、今さら訂正しても遅いですよ」
ゆ「それかど忘れ」
唯「どう考えてもそっちだろ!」
縁「あははははは」
ゆ「どっちにしても、縁ちゃんへの思いやりからの行動だよね、うん」
唯「ど忘れは思いやりじゃないだろう」
ゆ「いや、わからんよ。人は忘れることもあるということを母は娘に伝えたかったかもよ」
唯「縁のお母さん、遠回しすぎるだろ」
縁「はははははは」
唯(それに、普段から忘れっぽい縁なら伝える必要はないような……)
作品名:ゆゆゆの日々。たまにちけふとおかーさん 作家名:六色塔