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zokuダチ。セッション15 ジャミ公の夏休み(?)編・3

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ちゃっかり所持していたらしき、スリッパで軽くシグの頭を
叩くアルベルト。元々はジャミルに突っ込みを入れる為に
わざわざ持って来ていたらしい。

「ほほ、皆さん、御心配下さりまして、本当に有難う
ございます、儂の事ならご心配なさらずに……、これまでも
何とか生き延びてこられましたし、変わらず、普段通りに
生きて行きますゆえ……」

「大丈夫、チビがいるよおー!」

「ほ……?」

「チビ……?」

皆が一斉にチビの方に注目した。

「チビ、モンブラン山のドラゴンのお友達に頼んで、お寺と
おしょーさん、護ってあげるー!それなら安心でしょー?だから、
お荷物お届けの日が無くても、チビ、此処に遊びに来てもいい……?」

「そっか、チビがいたんだよな、……爺さん!」

「ぴい!」

チビは尻尾を振りながら住職の顔を見上げる。

「なんとまあ、これは有難い事で……、それではお願いしても
よいかのう、チビさんや……、勿論じゃよ、いつでも又、お菓子を
食べにおいで!」

「きゅっぴ!うん、チビも嬉しいよおー!この笛、おしょーさんに
あげるね、ドラゴン笛だよおー!何かあったらその笛で呼べば、チビも
皆がいない時でもすぐに此処に来るからね!」

「……おお、おお……、嬉しい事じゃのう、本当に、ほっほ!
チビさんや、これからもこの老いぼれを宜しくのう!」

「きゅっぴ!」

住職はまるで本当の孫の様に、チビを抱きしめるのであった。

「……やれやれ、これで俺らも山降りても大丈夫かな……」

そして、ジャミル達は住職に挨拶をし、マンションへと帰宅し、
どうにかこうにか、この奇妙な座禅体験学習は終わりを告げた。

……ちなみに、偽住職が皆から巻き上げた金は、住職がジャミル達に
ちゃんと返済すると言ってきたが、今回その金は、お寺への
寄付金としてメンバー全員一致合意の上でそのまま寺に納める事に
したのだった。


そして、数日後、帰宅したジャミルは何も変わらずいつも通りで
相変わらず部屋で寝てばかりだった……。

「たく、あいつ……、変わんねえなあ、ったく……」

「いいじゃないか、ホーク、成り行きとはいえ、今回はあのアホも
頑張ってきたみたいだし、暫らくはこのままにさせといてやんなよ……」

「ま、ちったあ、いい経験にはなったかね……」

「だねえ……」

へそ丸出し全開で眠るジャミルを、ホークとバーバラは、
今日はまるで親の様な眼差しで見守るのであったが……。

「……うーっ!」

「……ちょっ、寝ぼけてっ、何処かいてんだいっ!あいつはっ!!」

……どうやら、大事な箇所を蚊に刺されたらしい、間抜けな姿であった。


そして、夕方……

「ジャミルうー!起きなよお!いつまで寝てんのさっ!!」

ダウドがジャミルの部屋に来、掛けてあったタオルケットを
無理矢理に引っ剥がす。

「……お、お代官様!それだけはご勘弁をーーっ!!」

「何ねぼけんてのっ!もうっ!もう、夜の18時になっちゃうよお!
お昼も食べないでっ!ホラ、公園行くよっ!!」

「……はあ、公園?今から?何でまた……」

「いいから行くのっ!ほらっ!夜はこれ着ないと虫に
刺されるよお!」

ダウドは呆れた顔で、ジャミルにいつも着ているパーカーを渡した。

「???」

寝ぼけ眼で廊下に出ると、アイシャが待っていた。

「アイシャ……」

「あ、やっと起きたんだね、ジャミルっ!」

「全くう、困っちゃうよ、ホント……」

「さあ、公園行こうっ!みんなが待ってるよ!」

アイシャが言ってる事も良く理解出来ないまま、ジャミルは2人に
引っ張られ、公園に連れて行かれる。

「……この匂い……?肉……?」

「段々目が覚めてきたみたいだねえ~」

「本当よねえー、くすっ……」

「……あ……!」

「みんなー!ジャミル連れてきたよおー!」

「中々起きてくれなくて、大変だったわ……」

「おう、ダウドもアイシャもご苦労!これで全員揃ったな!」

腕組みをしながら考えていたホークが気づき、後ろを振り返った。

「遅いよっ、アンタで最後だよっ、全くっ!!」

バーバラが軽くポカリと、寝ぼけているジャミルの頭を小突いた。

「……ふっ、相変わらず、馬鹿な奴だ……」

「あら、グレイ、其処がジャミルのいい処だわ、やっぱり急に
変わってしまったら淋しいもの、……良かった、普段の通りの
ジャミルで……、ね?」

いつもと何も変わらないジャミルの姿を見ているだけで、クローディアも
安心するらしい。公園には何故かマンションの住人が集まっており、何やら
わいわいと賑やかである。

「……な、何で……」


真夏の体験学習編 6

「はーっ!ジャミル、やっと来たあ!」

「……お腹ぺこぺこだよ……」

「もうっ、全然時間通りじゃありませんね、ジャミルさんっ!」

「モフ!バーベキューモフ!嬉しいモフーっ!」

「な、……何ですと……?」

魔法ガールズ達も、待ちくたびれたかの様にジャミルを出迎えるが、
まだジャミルは狐に包まれた様な表情をしていた。しかし、普段中々
マンション内で顔を合わせない連中も今日は全て揃っている、非常に
珍しい機会かも知れなかった。次に目に付いたのは、わんプリチームの
ガールズ、悟、大福。

「ジャミルさん、こんにちはーっ!今日は焼き肉パーティご招待有り難う
ございまーすっ!」

「いろはーっ、すごいねえーっ!こんなにおにくいっぱい!クッキーも
いっぱいやいちゃおうーっ!ドッグフードも!」

「……こむぎっ!」

「全くもう、はしゃいじゃって……、肉より魚の方がいいわ……、ほらほら、
まゆもどんどん食べるのよ!カルシウムは沢山取るのよ!」

「……ユ、ユキったら……」

(犬飼さんと……、バーベキューなんて……、し、幸せだなあ……)

「はいっ!悟くんもっ、大福ちゃんも、私も特製の焼きおにぎり焼いてるから
どんどん、じゃんじゃん食べてねっ!」

「……ええええーーーっ!?」

(オレは遠慮させて頂くぜ……、悟、しっかり味わって食べるんだぜ……、
……幸せの味って奴をな……)

「おいしいわん!」

クッキーと犬のエサを網でバカスカ焼こうとするアホこむぎ。……魚を串で
どんどん焼き、相方のまゆに提供し、栄養を付けさせようとするユキ。して、
自家特製の暗黒ダークマター焼きおにぎりを悟に食べさせようとする
いろは……。見物していたジャミルは楽しそうで何よりだなと悪寒を感じ、
その場を逃げた。


「母ちゃん、凄いゾっ!う、牛さんの……、お、お肉だゾっ!!」

「……ボ~オオオオ……」

「ホントねえ~、しんのすけ、こ、こんなのもう食べられないかも
知れないから今のうちに沢山食べておくのよっ!!」

「おいおい、んな、……オーバーな……」

「……たいやいっ!(万年係長、もっと稼げっ!!)」

「アンっ!アンっ!」

ドケチ野原一家も変わらず……。滅多に食べられないバーベキューを
楽しんでいる。


「ユリアンっ、ホント、どうなってんだよ、これ……」

「ああ、ジャミル、俺にもよくわかんないけど、ホークとバーバラさんが