二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

zokuダチ。セッション16 入れ替わり編

INDEX|5ページ/8ページ|

次のページ前のページ
 

感じだし、クローディアはのほほんだし……、アルはワタワタしちゃうし……」

ダウドは呆れた様な表情でジャミルを見るが……。

「仕方ねえじゃんか、まさかこんな事になるとか、誰が思うんだよ……、
とにかく何とかして身体を元に戻さねえと……」

「そうだね、このままじゃアイシャが可哀想だし、何よりこんな変な
ジャミルいつまでも見てるのも嫌だしね、こっちまでおかしくなっちゃい
そうだよ……」

「……悪かったなあ……、処で……、アイシャは今どんな
様子なんだ……?」

「酔っぱらって寝ちゃったままだよ、時々譫言でね、ジャミルのバカって
言ってるよお……」

傍からもしも何も事情を知らない者がみたら、自分で自分の事を
バカと言っている訳で、それは非常に変な光景である。

「はあ、とにかく明日からマジで何とかしねえと、このままじゃ
どうしようもねえ……」

「そうだね、オイラにも出来る事が有れば協力するから、じゃあ、
オイラ部屋に戻るよ、この事は誰にも言わないから、安心して……」

「……ああ、もしも今夜、アイシャに何かあったらすぐに知らせてくれ……」

「分った、それじゃ……」

ダウドは部屋に戻って行った。

「……あっ!チョ、チョコ……!……ダウドの野郎っ!!」

そして、2人のやり取りを部屋の外でこっそりと盗聴し、
逃げ出した者が約2名。

「どうしよう……、お話聞こえちゃった~……」

「やっぱり……、あれはアイシャじゃなくて、中がジャミルだったんだねっ!」

心配なのか……、野次馬なのか、こっそり様子をまた窺いに来ていた
いろはとこむぎであった。


翌朝……

ジャミルはアイシャの部屋のキッチンでささっと軽く朝食を作る。
ベーコンオムレツとトーストである。

「まあ、こんな処か、簡単なモンなら作れるからな……」

「ジャミル、お早う……」

早朝、早速アイシャが部屋に訪れた。

「おう、もう起きたのか?二日酔い大丈夫か……?」

「うん、何とか、それより美味しそうねえ……」

アイシャはテーブルの上の朝食を見て目を輝かせる。

「食うか?食欲あるなら二日酔いは、まあ、平気そうだな」

「うんっ!!」

2人はテーブルに着いて朝食を食べ始めた。

「おいしーい!卵ふわふわー!」

「……ハア、聞くけど、お前いつも朝飯とかどうしてたん?」

「ん?自分で作ってるわよ、目玉焼きとか……」

「ほお~……」

「でもね、何故かいつも真っ黒クロのクーロクロ……、焦げ焦げに
なっちゃうの……」

「……」

「大概は、バーバラ達と一緒にパーティルームでご馳走になるかしら、
あはは……」

「ふう~、ま、いいや、食えよ、冷めちまうぞ……」

「うんっ!いただきまーすっ!」

自分で、自分が朝御飯を食べているのを見るのもおかしな光景であるが、
やっぱりアイシャが元気だと思うとジャミルは安心するのである。

「んでな、アイシャ……」

「ふぁひ?」

トーストを銜えながらアイシャがきょとんとした表情をする。

「……バレちまった、ダウドに……」

「うっ、……け、けほっ!けほっ!」

「おいおい、大丈夫か?牛乳飲めよ、ホラっ!」

驚いてトーストを詰まらせてしまったアイシャに急いで牛乳を
注ぎ、差し出す。アイシャは慌てて牛乳を一気飲みし、トーストを
喉に押し込んだ。

「……ふう~……」

「落ち着いたか……?」

「……じゃ、ないわよっ!どうするのよっ!!」

「いや、……誰にも言わねえって約束したし、お前の事も
心配してたよ、……何より俺のこの状態をいつまでも
眺めてるのが耐えられねえんだと……」

「そう、ダウドが……」

それを聞き、アイシャもちょっと安心した様子。

「ごめんなさい……、あの、お話聞いちゃって……」

「……わん……」

「……はううううっ!?」

「いろはっ!……こむぎっ!お前らっ!!」

声に振り向くと、部屋の入口にこむいろコンビが立っていた。
最初にこむぎが部屋の中に入ると、いろはが静かにドアを閉める。

「大丈夫ですよ!お2人の事、誰にも言いませんから!」

「だれにもいわないよっ!うんうん、ないしょないしょ!」

……だが、こむぎはアホで、非常に口が軽い犬娘である……。ジャミ公は
今は自分の姿のアイシャの顔を伺いながらどうにも不安な気持ちに……。

「私達も力になりたいんです、何か少しでもお役に立てる事があれば!」

「……ホ、ホントか?」

「わんっ!」

「二人とも、本当にありがとうーっ!!いろはちゃん、こむぎちゃん!」

「あ、あははです……」

「でも、何だかおかしいねえ~」

アイシャは目を輝かせ、感激し、いろはとこむぎ、2人の手を握る。
しかし、姿はジャミルなので、どうにも調子が狂うらしい。

「何か分ったらすぐおしらせに来るからね!」

「大丈夫ですよ!お2人とも絶対元に戻ります!元気出して下さい!」

いろはとこむぎは2人を励まし、部屋を後にする。しかし、協力者が
増えたのは良かったものの、この先一体どうなるのか……、本当に元に
戻れるのか、ジャミルもアイシャも不安を拭えず……。

俺がアイシャでアイシャが俺で……5

「おい……」

「何よう」

「お前、何時まで此処にいるんだよ、他の奴がもしも見たら変に思われる
じゃんか、一旦俺の部屋戻れよ……」

「別にいいでしょ、本当は私の部屋なんだもん!それに目を離したら
ジャミルが変な事するんじゃないかと思うと心配なのよ……」

「はあ~、信頼ないんだなあ、俺って……」

と、言いながらも、ジャミルはついうっかり鼻の穴に指を持って
いきそうに……。

「……そういう事するからっ!心配なんだったらっ……!!」

もうアイシャは自分の身体でも構わずムキになり、馬乗りになって
飛び掛かりジャミルを叩いた。第三者がうっかり見たらちょっと
危ない光景に……。

「いててて!やめろっつんだよっ!この凶暴ジャジャ馬っ!!」

「ぴい~?ジャミルとアイシャ、何してるの……?」

「チビ……」

「チビちゃん!」

第三者ならぬ、第三ドラゴンの登場である。

「くんくん、くん……」

チビはふよふよと、2人の側に近づき、匂いを嗅いだ。

「???……ねえ、何でアイシャの中にジャミルが入ってるの?
こらっ、悪戯は駄目だよっ!出て行きなさいっ!!」

チビはそう言いながら、ジャミルの頭部を爪でべチべチ叩く。

「いててててっ!何だよオメーもっ!!この腹ポッコリブー
メタボドラゴンめっ!!」

「ぎゅっぴいいーっ!チビはお腹がちょっと丸いだけっ、
メタボじゃないのっ!」

ちなみに、チビは興奮したり、怒ったりすると、口調がきゅっぴから、
ぎゅっぴになるのである。

「チビちゃん、凄いわ……、チビちゃんは私達の事、分ってくれるのね……」

「ぴ?アイシャ!こっちが、ホントのアイシャ!ジャミルになってても
チビには分るよ!」

「チビちゃんっ!大好きよっ!!」

「ぴい~っ!チビもアイシャ大好きっ!!」

アイシャとチビはハグするが、それは自分の姿なので、見ていて困惑する
ジャミルである……。