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zokuダチ。セッション16 入れ替わり編

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禁煙状態である。タバコを吸えないので、少しストレスが
たまり始めていた。

「……ああーんっ!ジャミルううーっ!何なのコレ!どうにか
してようーーっ!」

「何がだよ……」

ジャミルはベソをかいている自分の姿のアイシャを見て、何となく
嫌な予感がしたが……。

「どうして男の子の此処って尖って立つのようーっ!……もうっ、
信じらんな……」

「うわ!こらバカっ!」

ジャミルは慌ててぱっと自分で自分の口を塞いだ……。

「……立派な男の生理現象なんだよ……、どうにもなんねえのよ……」

中身はアイシャでも、起きる事はきちんと起きてしまうのである。

「はあ、何か……、だる……」

「ジャミル?」

喚いていたジャミルが急に静かになった。そして蹲りしゃがみ込んでしまった。
アイシャは慌ててジャミルに駆け寄り表情を覗う。

「……大変っ!凄い熱っ!」

「身体がオメーになってるからな……、少し神経質になってんのかもな……、
疲れも溜まってんのかもしんねえ……、何か腹も痛てえ……」

「すぐに横になってっ!身体冷やさなくちゃ!アイスノン、確か
冷蔵庫にあった筈だわ!」

「流石……、自分の部屋だけあって詳しいな……、こんなに頭
ズキズキすんの初めてだわ……、うう、腹痛と吐き気もしてきた、
たく、何なんだよ、上から下から……」

実は……、ジャミルも……、身体がアイシャになった為に、これこれ、
こうであった。突然の頭痛、発熱、腹痛、全てその所為であった。
腹の痛みはどんどん激しくなり、脂汗も出てくる。まるで誰かが
腹の中で太鼓を敲いているような、そんな奇妙な何とも言えない
感覚が襲ってくる。

「ジャミル……、もしかして……、あの……」

と、アイシャが漸くジャミルに起きている現状に気づき始めた、その時。

「あの……、2人とも……、また入居希望のお客さんなんだけど、
どうしよう……」

其処に困った顔のダウドが入って来る。

「……オイラは元々こういう顔だよお……」

(……もう~、こんな時に……)

「今は私がジャミルになってるから、代わりに私が最初に管理人として
お客様のご挨拶に立ち会わなくちゃだわ、ダウド、ジャミルね、今少し
具合悪いみたいなのよ、疲れちゃったみたい……」

「ええーっ!そ、そうなの……、ガサツなジャミルが、珍しい……」

「……」

ダウドはジャミルをちらちら見るが。本当に具合が悪そうでダウドに
反論する様子もなし。

「だから、ね?暫く私のサポートして欲しいの!お願い!」

「わ、分ったよお……」

「悪いんだけど、もう少しお客様を待たせて貰えるかしら?
ちょっとジャミルの様子を見てから直に行くわ!」

「うん、なるべく早く……」

アイシャはどうにかダウドを部屋から追い出すのに成功。そして大きく
息を吐き、……ジャミルに体調不良の原因と説明を始めた。


「……なあーにーいいいい……!?」


「し、しーっ!大きな声出しちゃ駄目っ!!」

アイシャ、今度は自分で自分の口を塞ぐ……。アイシャから説明を聞いた
ジャミルは目を白黒させ、ひっくり返りそうになる……。

「これが……、女の……、なんだな……、何となく話には聞いてたけど、
こんなに辛いもんだとは……、あう……」

「だからね、絶対慌てちゃ駄目なのっ!……数日立てば山を
越えられるから……、そうしたら徐々に痛みも引けて来る筈よ……、
少しの辛抱なのっ!」

「んな事言ったってだなあ、俺は初めてなんだよ……、どうすりゃいいんだ……」

アイシャは更に、タンスの奥から大事な一式を出すとジャミルに渡し、
丁寧に説明をする。

「ああ、ますます頭痛くなってきた……、もう駄目だあ、死ぬ……」

「何言ってんのよ!女の子には当り前の事なんだからね!さ、準備終わったから
ベッドに横になるのよ、身体休めて!」

「でも、お前……、大丈夫なんか?」

「何よう!私が信用出来ないの!?」

「いや、そうじゃなくてだな……」

ジャミルが心配しているのは、此処に訪れる客の事である。この間の
危ない押し売りと言い、客で無い客が来た場合、アイシャ一人に任せるのは
ジャミルとして非常に不安なワケで。

「はあ、このままじゃジャミルついて来ちゃうわね、……よおーしっ!」

「な、おま、……何……、こらーーっ!!」

「ごめんね、ジャミル、暫くそうしててね、ゆっくり休んでて……」

アイシャは更にタンスからロープを引っ張り出すと、ベッドごと
ジャミルを縛り付け固定した。

「……オメーも物騒なモン隠してんじゃねーっつーの!」

「万が一、泥棒さんが入った時の安全対処策よ!……ジャミルも元は
シーフだもんね、……でも、こうやって自分で自分が縛られてるのを見ると、
何だか情けないわあ……」

ジャミルは大声を上げ、アイシャに怒鳴ろうとするが、再び
襲い掛かって来た腹の激痛がそれを遮る……。

「ふえ……、後でデコピ……、覚えて……、にゃふ……」

「……寝ちゃった、良かった、これで当分は静かになるわね!うふふ!
じゃあ、行って来まーす!ちゃんと大人しく寝ててね、ジャミルっ!」

正確に言うと、眠ったのではなく、余りにも腹が痛くて気絶したのである。
アイシャは自部屋に鍵を掛けると解放廊下に出て、新客とダウドの待つ
エントランスへ。

「さあ、頑張るわよっ!管理人アイシャのお仕事っ!今度はどんな
お客さんに会えるのかしら!またお友達になってくれる様な歳の近い
女の子がいいなあ……」

……ジャミルの心配が全く分かっていない天然アイシャである。しかも、
彼女は今、ジャミルの姿になっているのを忘れそうになっていた……。
そして迎えた客は……。

「アイ……、ジャミル、やっと来たよお、はああ……」

「どうも、こんにちは……」

「初めましてっ、……お世話になりますっ!」

来てくれた今度のお客様。……頭に緑のバンダナを巻き、赤い
中華服を着た、小柄な感じのショートヘアの少年と、どうやら、
保護者なのか、付き添いらしい、左頬に十字キズの有る、異様に
落ち着きの無い、金髪の青年。

「……ぼぼぼぼぼ!ぼっちゃんをどうか暫くの間、宜しくお願い致しますっ!」

「グレミオ、いいから……、静かにしててくれ……、恥ずかしい……」

「いいえっ!ぼっちゃんがこれからお世話になるんですからっ!き、きちんと
このグレミオ、ご挨拶はしっかりとさせて頂きますっ!」

異様にどもる金髪はオーバーにジャミル……、アイシャに頭を下げ、
それを少年が慌てて阻止……。ぼっちゃんと言うからには、身分の
高い客なのだろうか。しかし、何故そんなお偉いご身分がこんな
マンションに来るのかと、それは全くの謎であった……。

(わあ、この人達、お金持ちなのかしら……、でもっ、どんな人達だって、
此処に来てくれる以上、同じマンションのお客さん、仲間になるのよ、
頑張るんだから!……ジャミルになりきらないとっ!)

ジャミルなアイシャ、次回もハッスル&……暴走。

アイシャ張り切る!管理人編 前編

「えとえと、まずは落ち着いて……、きゃー!ダウドっ!この場合
どうしたらいいのかしらっ!」