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zokuダチ。セッション17 冒険編1

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「有難う、チビちゃん……」
 
アイシャがチビを抱き寄せ、そっとハグする。
 
「きゅっぴ!」
 
「考えたんだけど、駄目で元々、俺はこのまま行く、お前の身体も
何とかして元に戻してやりてえしさ……」
 
布団に寝転がりながら、上向きスタイルでジャミルが口を開いた。
 
「ジャミル……」
 
「そう、そう決めたんだね、それならば僕らは付いていくだけだよ、
ね、皆……」
 
ダウド、いろは達も静かに頷く。しんのすけ達はとっくに爆睡していた。
 
「ま、もしも駄目でも、又、他の方法を探せばいいんだもんねえ、
オイラはどうにかなる……、と、思うよお」
 
「ですねっ、明日からまた皆で一緒に頑張りましょう!」

「わんわんーっ!」
 
布団に寝ころんだまま、いろはは側でくっついているわんここむぎと
両手をハイタッチし合い、皆にエールを送った。
 
「みんな本当に有難う、私、皆に迷惑掛けない様にがんばるから……、
だから……、宜しくお願いします、ふええ……」
 
「……アイシャさんは謝らなくていいんですよっ!ほらほらほらーっ!
笑って下さい、スマイルわんだふるーっ!」

「アイシャ、そうだよ、げんきげんきでわんだふるで行こうーっ!」
  
又ジャミルの顔でめそめそ泣き出したアイシャをいろはが
優しく慰め、こむぎも顔をペロペロ。……鼻水垂らしてこむぎに
顔舐めて貰ってる自分で自分の情けない姿を毎度見る羽目になり、
勘弁してくれ状態のジャミ公。
 
「んじゃ、そういう事で、話は纏まったね、オイラも覚悟したから……、
大丈夫だよお、逃げたりもしないから、それじゃお休み……」
 
「おい、待てよ、まだ話は終わってねえぞ……」
 
「……いたっ!」
 
眠ろうとしたダウドの頭をポカリとジャミルが叩いた。
 
「なんだよお!」
 
「こいつらの事だけどな……」
 
ジャミルが眠っている小悪魔兄妹の方を顎でしゃくった。
 
「あ……」
 
「そ、そっか、しんちゃん達の事……」
 
「はっきり言って、危険な旅になるかもしんねーし、これ以上は
無理だ、だから……」
 
ジャミルが出した決断とは……。それは後にし、話はこれより先に
夜中の出来事に移る。

「……」

「いろは、ねむれないの?」

いろはの側で眠っているこむぎは彼女に問う。毛布に顔を埋め、いろはは、
うん……と、小さく返事。
 
「ごめんね、こむぎ、起こしちゃったね……、何だかね、私達、
本当にこの先、誰も知らない未知の世界に行くんだなあって……」

「こわいの……?」

「色々考えてたら、つい……、駄目だね、ジャミルさんとアイシャさんの
力になりたくて……、此処まで来たのに……、しっかりしなくちゃ……」

「だいじょうぶ、いつでもどこでも、こむぎはいつもいろはといっしょ、
ずっといろはといっしょにいるよっ!」

「……そうだね、有り難う、こむぎ……、こむぎと一緒なら
何処へだって一緒に行けるね!恐くない、恐くない!だねっ!」

「わんっ、いろは、なんかまゆみたいわんっ!」

「あははっ、そうだねえ~!じゃあ、今度こそ……、寝ようね、
こむぎ、お休み……」

「おやすみ、いろは……」

いろははこむぎを側にぎゅっと抱き寄せ、二人は再び安心した様に眠る。
だが、その後、6人はひまわりの夜泣き……、しんのすけの何回もの
おしっこで一晩中困らされ……。
 
「……びええええっ、びえええっ!」
 
「ひまちゃん、よしよし、ねんねだよ、いい子いい子~……」

「すうすう……、だめわん……、ねむくてねむくて……」
 
「ごめんね、二人とも、ひまちゃんは私があやすから、もう眠って……、
身体、大事にしないと……」
 
「アイシャ、ありがとうーっ!……ぐう~……」

「……すみません……、ふぁぁ~……」
 
「……オラ、今度はおうんち……」
 
「またかい?分ったよ、もう……」
 
ダウドがしんのすけをトイレに連れて行く為起こされる。
ちなみにトイレに連れて行くのはアルベルトと交代制であった。
 
「ぴい、チビもうんちでる、動いたらもりもり出そう、困ったよお~……」
 
「……お前もかよ、たく~、ほら、チビ来いよ……」
 
「きゅぴ~……、ジャミル、ごめんぴい……」
 
「いいよ、その代り、ちゃんと全部出して来いよ……」
 
チビの排泄はジャミルが抱いて外へと連れて行った。……もう
てんやわんやで大騒ぎである。
 
「ボオ~……zzzz」
 
一晩中起きず、しっかり寝ていたのはボーちゃんだけ。そしてついに
一行は出発の日、旅立ちの朝を迎える……。
 
「どうしてっ、何で此処でバイバイなのっ!」
 
「……ボオオ!」
 
「どうしても……、だ、これ以上、お前らは連れて行けない、
それだけだっ!」
 
「酷いっ!……みんな、オラ達を捨てるのっ!?」
 
「やいやいやいっ!!」

「アンっ!アンっ!」
 
「……あのなあ、不倫ドラマみたいな事言ってんじゃねえよ……」
 
しんのすけとボーちゃんとひまわりとシロ、アイシャの姿の
ジャミルに必死で抗議する。
 
「あのね、皆で考えたんだけど、しんちゃん達をこれから先に
連れて行くのは、ちょっと危険なんだよ、だからね、ご迷惑
掛けちゃうけど……、住職さんにしんちゃん達の事はお願いして
あるんだ、大丈夫、絶対にすぐに戻って来るから……」
 
アルベルトが優しく言葉を掛ける物の、しんのすけ達はいう事を
聞かず、断固抗議を続ける。住職はそんな子供達のやり取りを
温かい眼差しで見守るのであった。
 
「いやだっ!オラ、絶対皆についてくもん!それに、何で
アイシャおねいさん、ジャミルお兄さんみたいにお口が乱暴に
なってるのっ!おかしいでしょっ!!」
 
「う……」
 
しんのすけにおかしいと言われ、ジャミルとアイシャは
顔を見合わせて苦笑する。……仕方なしに、ジャミル達は
自分達に起こった事情を……、どうにか子供達に説明するが。
 
「お……、おお~?」
 
しんのすけは説明を受け、最初は不思議そうな顔をしていたが。
 
「つまり、オラ、良く分かんないけど、今はジャミルお兄さんが
アイシャおねいさんで、アイシャおねいさんがジャミルお兄さん……、
て、事なの……?」
 
「……なんと、なく、……わか、る……」
 
「あのね、わたしたちは、これからいれかわっちゃった2人の
からだと心を戻すほうほうを探して今からモンブラン山の奥へ、
ぼうけんするんだよ、でも、これから先はどんなきけんな所か
分からないんだ、……だから、これ以上はいっしょにいくのは
あぶないんだよ……」
 
再び少女モードに戻ったこむぎはそう言いながら、しゃがみ込んで
子供達の頭を順番に優しく撫でる。
 
「オラもついてくっ!……オラ、絶対に辛くてもわがまま言わないっ!
チョコビも食べたくても我慢するっ!……無理かも~……」
 
「……おいおいおい……」
 
言う事を聞かないお子ちゃま集団に困り果てる6人……。果たして。

冒険編4 冒険の幕開け

「たややいっ、やいっ!」
 
ひまわりは、見ろとばかりに無理矢理小さい力こぶを出し、
ボディービルダーのポーズをとった。