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zokuダチ。セッション18 冒険編2

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「悟君、ありがとう……、私、とっても嬉しいよ、頑張るからね、皆……」

「わんわんっ!」

「お?何だ、何だい、……カレシからのメールかい?……イテッ!」

「邪魔するんじゃ無いのっ!ハア、自分で自分の耳を引っ張るって、
やっぱり複雑だわ~……」

「いてーなっ!オメーはっ!」

アイシャ、おじゃ魔虫ジャミ公の耳を引っ張って慌てて
その場から遠ざける。だが、構われた張本人のいろはは
きょとんとしていた。

「……カラシからのメールって、何だろう、ね?そう言えば、
冬になったら、おでんの季節だねえ~!」

「ジャミルも時々分かんないんだわん!わたしも人間に変身
出来る様になったから、おでんいっぱい食べられるねっ!」

「……あははは……」       
 
……話がズレているが。応援メールを胸に受け、いろはと
こむぎは大感激する。嘘を付くのが苦手ないろはが決意して
付いた嘘。そして、嘘を付いて出て来てしまった事を申し訳なく
思いつつ、お騒がせコンビ、ジャミルとアイシャが無事に元に
戻るのを見届けるまで、それまで精一杯自分達に出来る事は
サポートさせて貰おうと思ったのである。
 
「きゅぴ、じゃあ、チビ、仲間のドラゴンさん達にジャミル達が
来た事、伝えてくるね!歩いていくとは言ってあるけど、本当に皆、
此処まで来たんだから、びっくりしちゃうよお!!」
 
「ああ、頼んだぜ、チビ……」
 
チビはドラゴン谷まで一足早く飛んで行った。
 
「これで、私達も谷に入れて貰えるのかしら……?」
 
「まあ、此処もチビに任せるしかねえな……」
 
一行は、再びチビが戻って来るのを休憩しながら待つ。
それから、10分あまり経過し……。
 
「きゅぴーっ、お待たせーっ!皆がジャミル達に会って
くれるって、良かったねえ!!」
 
「おお、そうか!んじゃあ、俺らドラゴン達に認められたっつー
事か、苦労して歩いて来た甲斐があったってもんだ!」
 
「ぴい、行こう、皆が待ってるよお!」
 
ジャミル達は、ドラゴン谷までの道をもうひと踏ん張り、歩いて行く。
そして、……等々……。
 
 
山頂 ドラゴン谷 集落
 
 
「……まあ、人間達がこんな処まで、本当に物好きな奴らもいた者だ、
お前達は寺の時と、公園で確か会っているな、話はチビスケから聞いている、
私は此処の谷を統べる、ドラゴンの長だ……」
 
チビよりも数十倍大きいレッドドラゴンがズシンと地響きを立て、
ジャミル達の前に姿を見せた。
 
「ぴい、此処の谷に郵便部門があって、チビも皆もお仕事して
いるんだよお!」
 
「……そうか、いつも悪いな、で、ちゃんと自己紹介してなかったな、
俺はジャミル……、今は訳あって、こっちのアイシャと……」
 
「知っている、それもチビスケから聞いている、身体が入れ替わった
のであろう、実に面白い話であるな……、何とも信じがたい話では
あるが……」
 
(……こっちは全然面白くねえよ……)
 
「どうしたであるか?」
 
「いや、何でもねっス……」
 
「ドラゴンの長さん、私達、この先に進みたいんです、
この先には……、まだ誰も足を踏み入れた事の無い、未知の
世界がもしかしたらあるかも知れないと、其処に行けば、
身体を元に戻せる方法が……」
 
アイシャが率先して長ドラゴンの前に出る。
 
「ふむ、しかし……、私達はもう何百年も此処に住んでおるが、
未知の世界などそんな話は聞いた事もないのだが……」
 
「ぴい、チビ、お寺のおしょーさんから伝説のお話聞いた!」
 
チビは長ドラゴンの頭にじゃれついてパタパタと尻尾を振った。
 
「……やっぱり……、長寿のドラゴンも知らないんじゃあ、
何かやっぱり……、どっかの童話作家が作って広まった
おとぎ話なんじゃないの……?」
 
ダウドが絶望的な表情をするが、それでもジャミルも諦めず
ドラゴンに話を聞いてみる。
 
「それでも此処まで来たんだ、駄目なら諦めて帰るよ、だから……、
俺達をこの先に進ませてみてくれないか?」
 
「……確かに……、この先には洞窟があり、其処に大きな穴が
開いているぞ、まあ、気になるのであったら行ってみるが良い、
但し何があっても我らは責任を持たぬ、くれぐれも自己責任で
行って来い……」
 
(うわ、完全にっ、○ア○の大穴っ!!←ちげえ ……明らかに
前作から引っ張って来てるよお!!)
 
と、ダウドが困った表情をする中、ジャミル達はドラゴンの
言葉に目を輝かせた。
 
「本当に?いいのかっ!?」
 
「……気が済むまで調べて来い、但し上でも言った様に我らは
何の責任も持たぬぞ」
 
「ドラゴンさん、有難う!」
 
アイシャが長ドラゴンの首に飛びついた。
 
「うぬ、娘よ、早く元に戻れると良いの……」
 
「ええ!」
 
「お話の方はどうですかーっ?」
 
子供達と一緒に遊んでいたいろはとこむぎがやって来る。
 
「うん、駄目で元々……、ね、行く事に決めたみたいだよ……」
 
アルベルトがいろは達の方を見て笑った。
 
「待っててくれてる皆にも応援メール貰った事だし、
よお~し!私達も準備万端だよっ!ねっ、こむぎっ!」
 
「私もわくわく、じゅんびばっちりだよっ!」
 
「そうか、チビスケもこいつらをしっかり援護してやれ、
もしも何もない場合でも、すぐに戻って来い、お前らの住居まで
送って行っていってやる、帰りのルートは心配せずとも良いぞ……、
安心して行って来い」
 
「本当、助かるよ……、チビも引き続き宜しく頼むな」
 
「きゅぴ!任せるきゅぴ!皆、行こう!」
 
チビの言葉に一行は頷き、冒険は新たな展開へと進んでいく…。
 
(……どうかどうか……、出来るなら……、うっ……、
何もありません様に……)
 
……切実に祈る、往生際の悪いヘタレも一人……。


冒険編8 流れ流れて、流されて

一行はドラゴン谷の更に先に有る、もしかしたら未知の世界へ
続いているかも知れない……、という不思議な洞窟へ足を踏み入れた。
 
「うわあ、久しぶりだな、マジでRPG時代に逆戻りしたみてえ……」
 
「コケコケ、コケだらけきゅぴ!」
 
何だか懐かしそうにジャミルとチビが洞窟内を見回す。
 
「……ねえ皆、本当に大丈夫?一応確認しておくけど、この先に進んだら、
本当にどうなるか分からないんだよお……、もしかしたらもう二度と……、
か、帰るのなら……、今だよお……」
 
ヘタレが最後にもう一度……、念を押す様にしんのすけ達に
警告するのだが……。
 
「オラ、絶対皆に付いてくっ!そう決めたのっ!」
 
「やいやいっ!」
 
「ボオオオー!」

「アンっ!アンっ!」
 
「しかし、強いなあ、お前らもさあ、マジで根性あるよ、本当に……」

「伊達に春日部の平和はお守りしてないんだゾ!えっへん!」
 
「わたしたちもがんばらなくっちゃ!ねっ、いろはっ!」
 
「そうだねっ!ワンダフルパワー全開で行こうっ!」

子供達にパワーを貰い、こむいろコンビも益々張り切っている。
……逆にダウドは益々後ろに下がりたくなってくるのだった。