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zokuダチ。セッション18 冒険編2

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アイシャとチビ、ダウドに怒る……。
 
「……まあ、気の向くまま、流されていくしかねえよ……」
 
「はあ、ジャミルは本当に呑気……」
 
と、言ったアルベルトの声が止まった……。
 
「どうしたい?」
 
「……お約束、来るかもしれない、滝の音がするんだ……」
 
「うわああああああーーーっ!!」
 
「わあーっ!たきさんくだりだあーっ!キターーっ!」

「もうっ、こむぎってば、でも、凄いっ!」
 
いろはとこむぎ、意気投合し、大興奮である。
 
「……チビちゃんっ!!」
 
アイシャがチビを抱きしめる腕にもぎゅっと力が入る……。
 
「大丈夫、大丈夫きゅぴ……」
 
そして、イカダは滝を物凄いスピードで滑り、下に落ちるが……、
何故かイカダはひっくり返らず、滝つぼにも落ちずに無事着水した。
一言で言えば、何処かの某有名アトラクションの様であった……。
 
「どうにか無事だったみてえだけど、皆生きてっか……?」
 
「だ、大丈夫……、よね、チビちゃんも……」
 
「きゅっぴ!面白かったきゅぴ!」
 
「ダウド、大丈夫かい……?……駄目だ、気絶してる……」
 
「がががががが……」
 
アルベルトがダウドの方を見ると、泡を吹いて気絶し、
少し洩らしていた……。
 
「……お、も、しろ、かっ、た……」
 
「おおー!オラも最高だったゾ!」
 
「たいやいー!」

「アンっ!」
 
「楽しかったあー!ホントにわんだふるなたきさんくだり
だったねえーっ!」

「すっごくスリル満点だったねっ、こむぎっ!」

「……いーやーダアアーー!!もう勘弁してええーーっ!!」
 
恐れを知らぬ、こむぎといろは、子供達は喜んでいるが、ダウドはもう
散々の様であった。
 
「とにかく、どうにか無事だったから良かったな、お?陸だ……」
 
イカダを川岸に付け、いよいよ、新しい場所での冒険の始まりとなる……。


冒険編9 ジャミ公、誘拐される

川沿いから暫く進むと、街並みが見えて来た。さっきまで川下りを
していたとは思えないほどの、景色の変化っぷりに一同驚くばかりである。
 
「石造りの街か……、ふ~ん……、家も何か変わった形のが多いなあ……」
 
「だから、ジャミルったら……、いい加減に蟹股で歩くのやめてよ!」
 
「癖なんだからしょうがねえだろ!オメーこそ俺の格好でオカマ口調は
よせっつってんだよ!!」
 
……別世界に来ても、ジャミルとアイシャのケンカは絶えず……。
 
 
街内には露天商が立ち並び、雰囲気はまるで中世アラブの様でもあった。
 
「うわあ、すっごく大っきな街ー!何だかおとぎ話のアラビアンナイトの
世界に来たみたい……」
 
「わたし達、ホントに大ボーケンしてるんだねえっ!」
 
「あれ?しんちゃんがいないけど……」
 
「ぼく、は、いる……」
 
「アル、あそこよ……」
 
アイシャが指差す方向を見ると……。しんのすけが綺麗なお姉さんを
ナンパして口説いている。
 
「おねいさ~ん、素敵なスカーフですねい、にへへ~……」
 
「有難う、坊やも随分と変わった格好ね……、でも、可愛いわねえ」
 
「でも、スカーフよりも、おねいさんの怪しい雰囲気の方が……、
ス・テ・キ!」
 
〔げんこつ〕
 
「ったくっ!油断も隙もねえっての!……ども、失礼しましたー!」
 
「いやああ~ん、あっ、其処は掴んじゃいやあ~ん……」

「まあ、随分と乱暴な女の子なのね……、下品ですこと……」
 
ジャミルはしんのすけを回収、見ていたお姉さんは乱暴な
ジャミルに苦笑。今はアイシャの姿なので、凶悪な女の子と
思われているらしい……。
 
「ハア、お腹空いたなあ、何だか美味しそうな食べ物がいっぱい……」
 
露天商に並ぶ、美味しそうな食べ物を見て、ダウドがお腹を鳴らした。
 
「ケバブだよ、お兄さん、おひとつどうだい!?」
 
ターバンを頭に巻いた髭もじゃのおっさんがダウドの目の前に
串に刺した焼きたての肉を差し出した。
 
「きゅっぴ、チビもお肉食べたいきゅぴ……」
 
ダウドに便乗したのか、食いしん坊のチビもお腹を鳴らす。
 
「そうね、お腹空いちゃったわよね、私もなのよ……」
 
「ぴい?」
 
チビを抱いたまま、アイシャも恥ずかしそうに下を向いて顔を赤くする。
 
「……たいい~」
 
「わたしもっ!いろは、おにく食べたいよう!」
 
「そうか、ひまちゃんもそろそろミルクの時間だよね、……実は
私もなんです~……、さっきからお腹がぎゅるぎゅるで……」

「ねえ~、ひまっ!」

「やいやい……」

こむぎの方は川岸から此処まで歩いて来た際に、いろはと交代し、
背中におぶっているひまわりの方をチラチラ見ている。
 
「じゃあ、僕らも此処で休憩しようか……」
 
「賛成ーっ!!」
 
アルベルトの言葉に一同、揃って同意する。
 
「でも根本的な問題があるよ、それはこの世界で、僕らが元の処で
使っているお金が此処でも通じるって事がさ……」
 
「大丈夫だろ、何せこの話は根ほり葉ほり、設定がいい加減だからさ、
使ってみなくちゃ分かんねえよ!ん」
 
ジャミルがアルベルトに取りあえず、小銭くれの目線を送った。
 
「ハア、仕方ない、無駄遣いしちゃ駄目だよ……」
 
皆のお小遣いと必要なお金は取りあえずアルベルトに預けてあり、
……彼は歩くATM、バンク代わりでもある……。
 
「サンキューっ!」
 
ジャミルは小銭を持ち、取りあえずさっきのケバブ屋に走って行った。
 
「通じたっ!買えたぞっ!」
 
数分後、ケバブを頬張りながら、ジャミルがほくほくで戻って来る。
 
「ああっ!んじゃあ、オイラもっ!アルっ!」
 
「……わ、私とチビちゃんも……」
 
「分ったよ、はい……」
 
アルベルトが小銭を2人にも渡し、ダウドと一緒に、チビを抱いた
アイシャもケバブ屋まで足並み揃えて二人で走って行った。
 
「あっ、わたしも食べるーっ!アルベルト、わたしといろはの
おこづかいもーっ!」
 
ひまわりにミルクを与えながら、こむぎもはしゃぎだした。
 
「……はいはい、本当に皆食いしん坊なんだから……」
 
「オラ、今はケバブより、化粧のケバイ綺麗なおねいさんがいいゾ……」
 
と、呟くしんのすけ……。
 
「い、し、い、し、……おも、しろ、い、いし……」
 
こんな所にまで来て、真剣に石を採取する変なボーちゃん。
変なのは毎度だが。
 
「……ああ、もう食っちまった、一本なんてあっと言う間だなあ、
も、もう一本……、い、いや、冗談だよ……」
 
「……」
 
アルベルトがジト目でジャミルを睨んだ為、それ以上は
口にするのを止めた……。
 
「ねえ、僕も何か食べに行ってくるから、この残りのお金、
少し預かっておいてよ」
 
「ん?別にいいけど……」
 
「有難う、じゃあ、ちょっと行ってくるね!」
 
アルベルトは必要な分の自分のお金だけ出し、後はジャミルに
残りを預けると、自分も皆のいる露天の方に向って走って行った。
 
「何だよ、結局自分だって腹が減ってんじゃねえかよ、カッコ