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ブロンズ・ハーミット
ブロンズ・ハーミット
novelistID. 70979
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ヒロアカ世界でありそうな事~人気調査2~

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物語の実質的なメインヴィランである姉は見苦しく抵抗しており、仕舞いには調をインチキ扱いして罵倒しまう。その醜態が実に“原作”通りなので微かにあった弟からの僅かな信用を失う結果となってしまう。ちなみに調は他者に情報を伝達する時に嘘を吐く事は出来ないが...情報を制限する事は出来る(単行本で例えると...全5巻なのを1巻分しか伝えないとか)。原作の最後の方にある...亮助の姉が反省して冤罪から後輩を助けたりする場面を省いたのである。亮助は舞衣と一緒に碓井のいる高校へと進学する事を決める。ジャーナリストである伯父は何かがあった時の為に調から犯罪者達の情報を詳しく聞いている。調も念の為、現地の警察に全てを伝えている。この世界の警察は過去の失敗から未来予知系の“個性”を持った人間の告発を真剣に聞く様になっており、松田兄妹は警察にも両親(彼らの友人達)にも犯罪者予備軍扱いされて肩身の狭い生活を送っている。もちろん、

『俺達の所為で親父が自殺!?俺も腕を失って......嘘だ!こんな未来は!!』
『うぎゃぁぁぁあああ!!あああぁぁぁあぁぁ......止めて!止めてよぉ!!解ったから!あたしがどうしようもない馬鹿だって!解ったから......そんな眼で言わないで!“生まれて来ない方がいい奴”だなんて言わないでよぉ!!そんな眼で見ないで!言わないでよぉ!』
『......私達はもう...あんた達の事が信用出来ないの...』
『......お前達を生み出した責任として...縁を切らないでおく...だが...私達は...お前達を自由にはしない』
『......お父さんは転職して田舎で農家になる事にしたわ...あんた達は私と一緒にお父さんを手伝いなさい』
『......公平......特にお前は...自由に出来る金銭も...私達がお前達を信用出来る日が来るまで渡さない』
『......あんた達の貯金も私達が管理するわ......スマホも渡さない』
『君達は全国の警察機構のブラックリストに個人情報が掲載される事となる......警察の許可無しでの住居の移動は違法行為となる』
『そんな!俺達...まだ何もしていないんだぞ!?』
『そうよ!これから、気を付ければ済む事じゃない!!あんな事になるなら、私達だってしないわよ!!』
『公平!有希!』
『黙りなさい!!』
『『ヒィッ!?』』
『気を付けるだと!?それは捕まらない様に気を付けるという事か!?』
『ちっ...ちがっ!』
『何がどう違うの!?説明しなさい!!』
『そっ...それは...大体、お兄ちゃんが悪いんじゃん!』
『何だと!?記憶の中のお前だって乗り気だったじゃねぇか!!』
『お兄ちゃんの所為だよ!お兄ちゃんの所為であんな惨めな生活を送っていたんだよ!!未来の私は!』
『黙りなさい!!』
『ヒッ...お母さん?』
『あんな事をしない人はねぇ......最初っから頭の中に選択肢自体が無いのよ!』
『ましてや!遊ぶ金欲しさにするとは!バレなければ、何をしても良いと思っているのだろう?ふざけるな!!』
『『......』』
『いいか?お前達が未来でするかも知れない事はもう被害者である山本亮介君を始めとした沢山の人達が知っているんだ!』
『被害者になるかも知れない人達からしたらねぇ!あんた達はもう立派な犯罪者なのよ!!』
『......そんな...』
『......』
『君達の行方が判らなくなったら関係者の皆様全てに危険を知らせるという意味でSNSを使って情報が公開される事となります』
『お前...』
『あなた?』
『記憶の中の私はお前を遺して自ら命を絶ってしまったな?』
『はい...もうしないで下さいね?』
『『......』』
『もしも、公平と有希があんな未来を知っても同じ様な事をするなら......私はコイツ等を自分の手で始末してから命を絶つ』
『!?あっ...あなた!』
『ちょっと!旦那さん!?』
『おっ!お父さん!?』
『親父!?』
『......私は本気だ。お前達の様な人間を生み出した責任は取らないといけない』
『......わかりました。その時は私もお供します』
『ちょっと!旦那さんも、奥さんも落ち着いて下さい!!』
『『......』』

馬鹿な松田兄妹でも理解出来てしまった......両親は既に自分達への愛情を完全に失っており、義務感で自分達の“親”をしているのだと...そして、父親は自分達の人生を破壊した“敵”、母親が愛する人を間接的に死へと追い遣った“人殺し”として自身の息子と娘を見ている事に2人は気付いてしまった。こうして...馬鹿兄妹(クズども)は平行世界での自分達の報いを受けたのだった。田舎へと転居した松田夫妻は近隣住人にも予めに子供達の更生の為、転居して来た事を伝えており、遠巻きにする住人もいたが、夫婦の誠実で正々堂々とした姿勢を認めてくれる住人達と良好な関係を築く事が出来たのだった。対して、松田兄妹は犯罪者予備軍扱いされ、両親や住人達から監視されながら農業に従事させられる事となり、両親が亡くなるまで赦される事は無かった。彼らの死後...50代近くになった松田兄妹は農業しか出来る事が無く...2人共...結婚もしなかったので何処にも行く場所が無く...夫婦は遺産の大半(奴等名義の貯金も含む)を犯罪被害者支援の団体へと寄付をしていたので生きるには働くしかなく...兄妹2人で専業農家として生涯を終えたのだった。

「お兄ちゃん......私達...あの世界の私達とどっちが幸せなんだろ?」
「......」
「あぁ...そうか...お兄ちゃん...死んじゃったんだね......生まれて来なかったら...良かった...」

70年後...東北地方の限界集落にある一軒家で布団の中で老人が亡くなっており、老人の妹である老婆が兄の傍らで亡くなっているのが役所の人間によって発見されたのだった。こうして...物語の悪役達は平行世界の自分達の贖罪に人生を費やした末に退場したのだった。





「えっ...今のは?」
「つまらない事を気にするなよ」
「そうだよ...碓井くん」
「山本くん、四世くん?」
「モテなかろうが...冴えなかろうが...君が凄く優しくていい奴だって僕も亮助くんも...“読者(みんな)”も知っているよ」
「そうだよ...君は人として一番大事なモノを持っている素敵な人だ」
「ありがとう......り、亮助君!」




「「「「「......」」」」」

「何だ...何で?そんな眼で見るんだよ!?」

野球部に所属している中学三年生『中村誠之』の周りでは奇妙な事が起こっていた。近所に住んでいる幼馴染二人から突然、絶縁を言い渡されたり、仲が良かった部員の一部からよそよそしい態度を取られたりと身に覚えの無い出来事が起こっていた。今日は中学野球の地区予選の初日、中村が少し遅れて試合場へと来たら部員達の彼を見る眼が変わっていた。冷たい眼でまるで“犯罪者”を見る様な感じで中村を眺めているのである。そして、中村の同級生で部長でもある少年が話しかけて来た。中村とはクラスが違い...性格も合わない事から野球部だけの付き合いしかない相手である。