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zokuダチ。セッション19 冒険編3

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連れて来られたあんたらには信じられんかも知れんが……」
 
「……とにかくあの女だけ何とかブッ潰せれば、でかい権力も
相手にしなくて済む可能性もあるな、こうなったら何がなんでも
此処を出て、アル達と合流しないと!」
 
「ええ!」
 
「ぴいー!」
 
(……本当に元気の良い子達だ……、もしかすると、本当に、
崩壊寸前のナンダ・カンダ家を救ってくれる救世主なのかも
知れん……、だが……)
 
「しかし……、ルーゼは強いぞ……、並みの相手では太刀打ち
出来ないと言う噂だ、下手をすれば君達も危険な目に遭って
しまうかも知れぬ……、今、このまま遠くに逃げた方が良いかも
知れん……」
 
「大丈夫だって!俺らは変事に巻き込まれんのは慣れっこさ、
本当は警備兵ぐらいなら何て事ねえんだよ、今は遠慮してる
だけで、なあ!」
 
アイシャとチビも頷き、ジャミルに笑顔を見せた。
 
(……本当に……、なんと言う子達だ……、もしかしたら、本当に……)
 
「あ、あっ……、一番大事な事思い出した、俺達がこの世界に来た
本当の目的なんだけど、色々あって、大分ずれちまった……、爺さんっ!!」
 
ジャミルは意を決し、思い出した様に庭師と向き合う。
 
「うん……?」
 
「実はさ、俺達、ちょっとショックを受けて、心と身体が
入れ替わっちまったんだよ、……信じて貰えねえかなあ……、
こんな話……」
 
「ジャミルっ……!」
 
「はあ、何を言っているのか、今一良く飲み込めんのだが……」
 
「わ、私からも、説明しますっ!」
 
「……」
 
ジャミルとアイシャは自分達が別世界から人間という事、元の
身体に戻る為の花を探してこの世界まで来た事、そして、その花が
もしかしたら此処にあるかも知れないとユウに聞いた事……、
全て話した……。
 
「成程、にわかには信じがたいが……、嘘を言っている顔でも
なさそうだな……」
 
庭師は不思議そうな顔をして、更にパイプをプカプカ吸った。
 
「そんな不思議な花……、育ててないかい……?」
 
「お爺さん……」
 
「ぴきゅ……」
 
庭師は無言で庭園の奥まで行き、やがて小さな鉢植えを抱え、
ジャミル達の処まで戻って来た。
 
「ひょっとすると、これの事かも知れん、ココロ花と言う……」
 
「爺さんっ!マ、マジでっ!これがっ!!」
 
ジャミル達は、遂に探していた花を漸く見つけたのであった……。だが。
 
「しかしのう、この花は100年に一度しか花を咲かせない
不思議な花なんじゃよ、それが丁度今年だったらしい……、
とても貴重な花なんじゃ、今の旦那様の前の代から大切に育て、
守られて漸く花を咲かせた、しかも、蜜を吸えば、一瞬で花は
枯れてしまうかもしれん……」
 
「そんな、……駄目よ……、私達がお花さんの命を奪って
しまう事になるかも知れないわ……」
 
「……アイシャっ!それじゃ何の為に一体此処まで来たんだよっ!」
 
「ジャミル……、大丈夫だよ……、他にきっと元に戻れる
方法あるよ、だから別の方法探そう……、それにね、私……、
もしもこのまま元に戻れなくても……」
 
「アイシャ……」
 
其処まで言い、言葉を止めてアイシャはジャミルの瞳を
真っ直ぐに見上げた。
 
「……優しい娘さんだ……、さあ、すぐに蜜をお飲みなされ、
ココロ花もきっとそれを望んでいる……」
 
「えっ?お、お爺さんっ!」
 
「実はの、この花はもうどのみち死にかけておる、病気じゃ……、
長くはないんじゃよ、長い間の時間を掛け……、漸く花に
なったと言うにのう……、じゃが最後にあんた達のお役に
立てればこの花も本望じゃろうて……、さあ、飲みなされ……、
二人でこれを指して蜜を吸うと良い……」
 
庭師はそう言うと、ストローを二人に渡した。
 
「爺さんっ!ホント、有難うな……、何て礼を言ったらいいか……、
俺、分かんねえ……、……こういうの苦手で、いや、本当、有難う……」
 
「有難う、お爺さん、ココロ花さん、……本当に有難う……、
私は今、男の子の姿だけれど許してね……」
 
アイシャは蜜を吸う前に花にそっと小さくキスをし、心から
お礼をしたのであった。
 
「さあ、坊や、早く娘さんを元に戻しておやり、そしてあんたも
早う男らしくなりなさい……、もうオカマはウンザリじゃろうて……、
はは!」
 
「は、はあ……」
 
「ぴきゅ!良かったね、アイシャ!」
 
「うん、チビちゃんも……、此処までついて来てくれて
本当に有難う!」
 
「よし、アイシャ、一気に行くぞ……、な、何か……、
カップルジュースみてえ……」
 
「ジャミルったらっ!もうっ、真面目にやってよっ!」
 
「わ、分かってるよ、せーのっ!」
 
二人同時に花にストローを指し、蜜を一気飲みする……。
 
「ぴ、ぴいい~、ジャミル、アイシャ……」
 
「大丈夫かのう……」
 
……2人を見守るチビと庭師もハラハラ……。
 
「……っ!」
 
「お、おっ!?」
 
「ぴいっ!ジャミル、アイシャっ!」
 
……蜜を吸った二人は、直後、地面にひっくり返ってしまう……。
 
「大丈夫か、坊や、娘さん!しっかりしなさい……!!」
 
庭師が慌てて二人に駆け寄り、助け起こした。
 
「う……っ、頭……、いってえええーっ!何か蜜吸ったら急に……、
目の前がクラクラして……、お?お?おおおっ!?」
 
「ぴい~、ジャミル、アイシャ……、しっかりしてきゅぴい~……」
 
「……チビちゃん、大丈夫よ、心配してくれてありが……、
……あら?私……、胸が……」
 
「うっしゃあああーっ!お、俺の……、○子珍が……、
ちゃんとあるっ、夢じゃないんだな……、マジで……」
 
「ジャミルったらっ!大きな声出したら又警備兵が来るわっ……!
でも、わ、私……、本当に元に戻れたんだわ…」
 
「……ぴいーっ!アイシャ、アイシャ、良かったきゅぴ……、
ぴー、……もう、○ん○んのあるアイシャは嫌だよおお~、
びいい~!!」
 
チビは大泣きしながら漸くやっと元に戻ったアイシャの
胸に飛び込んだ。
 
「……チ、チビちゃんたら……、もうっ!でも……、有難う、
チビちゃん……」
 
アイシャも涙を流しながら、本当の自分の身体でチビをぎゅっと
ハグするのだった。
 
「うむ、良かった、良かった!」
 
庭師もパイプを吸いながら、元に戻った二人を優しい眼差しで
見つめ心から祝福した。
 
「びい~、ジャミルっ!」
 
「な、何だよ……、チビ……」
 
「それじゃ折角元に戻ったから、チビが最初にお仕置きする
きゅぴっ!お顔を出しなさいっ……!!特大おならの刑っ!!」
 
「こ、こら待てチビっ!んなの後だ、後っ!早くアル達と
合流しなきゃなんねんだからっ!」
 
「ぎゅっぴ……、それじゃ後でアルとこむぎちゃんと一緒に
お仕置きするきゅぴ……、こむぎちゃん、一度学校の先生
やりたいっていろはちゃんに言ってたから、長いお説教
されるんじゃないの?」

「わ、忘れてた……、……俺、無事でいられるかなあ~……?」
 
……100パー回避不可能……
 
「……ココロ花さん……」