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zokuダチ。セッション22 冒険編終

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それでもまだ足り無そうではあった。

「はあ~……、その小さいお腹の何処にそんなにいっぱい入るのかしら、
不思議だわあ……、本当に……」

「……ん?」


お昼も食べ終えた2人は、少し浜辺を散歩してみる事にする。

「……本当に混んで来たね……」

「どこもかしこも人だらけだな、見ろよ、海ん中もあんなに人が
詰まってらあ、ん?」

ジャミルは通りの露店に目を見張る。……店主は見た事のある人物で
あったからである。

「……スネークのおっさん、アンタも何やってんだよ……」

露店でイカ焼きを焼いていたのは、海が好きと書かれたTシャツ着用、
頭に鉢巻を巻いたスネークであった。

「最近、本部からも何も仕事が来ねえからよ、少しでもマネーに
なればと思ってな、どうだい?ジャミ公も、嬢ちゃんも、
イカ食わねえか?1本500円だが」

「はあ、アンタも不景気なんだな、仕方ねえ、買って……」

ジャミルは何となくスネークが気の毒になり、1本だけ
買おうかと思ったが、直後。

「おじさあ~ん、イカ焼き、2本くださあーいっ!」

「へい、毎度!1本50円、2本で100円ね!」

買いに来たのは、お胸ぴちぴちビキニのおねいさんたち。
……どうやら、この親父は巨乳美人のおねいさん達には
特別サービス価格で販売しているらしかった。

「……やめた、アイシャ、行くぞ!」

「あ、うん……、もう~、スネークさんたら……、あら?」

今度は前方から騒がしいわんぷり軍団が走って来た。
いろは達である。……後ろには運動音痴の悟がガールズ達の
後からヒーハー言いながら走っている。

「よう、お前らもバカンスかい?」

「あはは、こんにちは!皆も海に来たんだ!」

「こんにちはー!ジャミルさん、アイシャさん!
その節はお世話になりましたっ!はいっ、今日は皆で
身体を鍛える為の海辺での強化合宿なんです!」

「……が、合宿?」

「こんにちわんわん!」

「こんにちはー!」

「……こんにちは……」

「あ、あははは、どうも、こ、こんにち……、み、みっともない
処をお見せしてしま……、ひ~、はあ、ひ~……」

「……おいおい……」

大分無理をしたのか、声が出なくしまっている悟。
運動音痴の体力無いプチアルベルトと化している……。

「ジャミルさん、アイシャさん、この間はいろはちゃん達を
どうも有難うございました!」

「い、いや、はは……、世話になっちまったのこっちだし、
なあ……」

「そ、そうよ、ねえっ!」

「?」

丁寧にお礼を言ってくるまゆに困惑するジャミルとアイシャ。
真実は告げられず……。で、あるが、いつかは冒険の真実の事を
皆に話したいといろはが言っており、世界が融合しておかしな事に
なってしまった為、異世界の事も近いうちにいずれ皆に話さなくては
ならない事、自分達の入れ替わりの件も含め、二人も了解している。

「……ずっと心配はしてたんだけど、本当にご迷惑はお掛け
しなかったかしら……、あ、べ、別に心配なんかしてないのよ、
してないったら……」

「あはは!ユキー!ホントにずっと心配してくれてたんだねえ、
ありがとー!ンモー、心配性なんだからっ!ユキってばあー!
こむぎも会えなくて淋しかったよー!ぺろぺろー!」

「……してないったらっ!ちょっとっ!飛びつかないでよっ!
暑苦しいでしょっ!こむぎっ!……顔舐めないでっ!フギャーー!!」

「……ぼ、ぼくも……、犬飼さん達を見習って……、つ、強い
男に……、(犬飼さんを守れるぐらい……)なろうと……、
ひい~、ハア……」

「悟君、……、大丈夫……?と、言う事なので、今日は
これで失礼しまーす!ジャミルさん達も楽しい海水浴を!
ではでは、またっ!

「またねえー!ばいばーい!」

「お二人も、その……、デ、デートですよね……?ボソ……、
海辺での燃える恋のシチューションとかあったりしてっ!
きゃあ~っ!♡」

「……あのなあ、何言ってんだオメ……」

「ま、まゆちゃん……?」

「……まゆっ!ほらっ!行くわよっ!全く……、
ハア、病気が出たわね……」

「きゃあ~ん♡」

「ひい~、はあ~……で、では、また……」

お節介おばさんモードになるまゆを呆れながら引っ張って
行くユキ。……大好きないろはのヒーローになろうと頑張る
ヘタレ悟。いろはもこむぎも、夏休み後半を楽しく過ごせて
いる様で何よりだった。だが、まゆに突かれたジャミルと
アイシャは顔を真っ赤にし、暫くその場を動けず……。
慌しいいろは達が走って行って数分後、ジャミルとアイシャも
漸くその場から離れ、別の場所へ移動する。2人は再び海の方へ。
海では何処かの子供達がビニールボートに乗って楽しそうに
燥いでいるのが見えた。

「ねえ、私達も貸しボート乗ろうか、面白そう!」

「やめとけよ、又、遭難編、サバイバル1とか始まったら
どうすんだよ……」

「えー、大丈夫だよっ!」

アイシャが不貞腐れ始めた横で、何となくジャミルが考え始めた。

(……2人っきりだしな、い、いいかも……)

「じゃ、じゃあ、アイシャ、……一緒に遭難するか?」

「……ちょっと、何言ってるのよ、ジャミルのバカっ!
もうボート乗らないっ!あっ、あれ、あれっ!あれ見てっ!」

「ん~?」

アイシャが又何か見つけたらしく、ジャミルを突っ突いた。
木の柱に何やら張り紙が貼ってある。

『スイカ割りコンテスト開催、優勝者にはスイカ50玉
プレゼント!』

「はあ、くだらねえ……」

「何でっ!面白そうじゃないっ、ジャミル、叩いてよ、スイカ!」

「……あのな、スイカ叩きまくって、又景品がスイカとか
馬鹿にしてんのかよ、金ならいいけどな、絶対嫌だぞ、
労力の無駄っ……!!」

「……ぶう~だ!」

「おや、ジャミルにアイシャ、アンタ達も出るのかい?」

「あ、アル、シフ……」

シフがアルベルトを連れて此方に歩いて来た。

「私は力無いから無理だけど、ジャミルに勧めたの、
でも嫌なんだって……」

「そうなんだ、僕はね、出るんだよ、シフに脅さ……、オホン、
……修行の一環でね…」

「そうさね、この間の寺修行の間にどれだけ坊やが力つけたか、
成果を見せて貰おうと思ってね、これは丁度いいイベントだよ!
あははっ!」

シフは相変わらず豪快に笑うと、アルベルトの肩に手を回した。
彼女はジャミアイの入れ替わりの事情を知らない為、アルベルトが
寺修行に行ったと本当に思っている。

「……」

「へえ~、凄いね!アル、頑張ってね!」

「うん……、まあ、気楽にやってみるよ、あはは……」

アイシャとアルベルトのやり取りをチラチラと横目で窺っていた
ジャミルがムスっと面白くなそうな顏をしていたが、
等々口を開いた。

「気が変わった、俺も出る……」

「え?ええ……、だってさっき、出ないって……」

「気が変わったんだよ、申し込みしてくらあ!」

(……この野郎、アホベルトなんかに負けてたまるか、
見てろっつーの……)

勿論、これはいつものヤキモチと嫉妬心から来ている物なのだが、
本人はカッカカッカ頭に血が上っているだけで、相変わらず