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zoku勇者 ドラクエⅨ編2 解雇された天使~束の間の休日

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「……気絶してやがる、仕方ねえなあ~……」
 
ジャミルは近場に有った岩に腰掛け、ニードが意識を
取り戻すまでの間、少し休ませて貰おうと思った。道中で
LVも大分上がっており、これでどうにか今度は峠の道まで
行けそうである。……と、思っていた。
 
「おい、ジャミル……」
 
「何だよ!」
 
「モオ~ン」
 
「……おかしいだろ、おまええっ!何でそのモンスター、
ずっと後くっついてきてんだよっ!!」
 
「……」
 
「モオ~ン……」
 
ジャミルは後ろを振り返る。確かに飛んで行った筈のモーモンが
ちゃっかりと後をくっ付いて来ていた。
 
「駄目だろ、ほれ、帰れってば……」
 
「モ~ン、ごめんね……」
 
「……うわ!」
 
「ぎにゃあああーーーっ!コイツ今度は喋ったぁぁぁぁーーっ!!」
 
モーモン、今度は普通に喋り出した。ジャミルは落ち着いているが、
ニードは更にパニックに。
 
「黙っていてごめんねモン、実はお喋りできるモン、お空から、
キラキラ光る不思議なかけら落ちてきた、それがお口の中に
入っちゃったモン、そしたら急にお喋り出来る様になっちゃった、
でも、人間達皆怖がる、モーモンは人間の皆といっぱい遊びたいモン、
……でも、独りぼっち……」
 
「空から落ちてきた不思議な欠片ねえ、成程……」
 
「おーい、落ち着いてんじゃねえよっ!ジャミ公ーーっ!」
 
「シャアアアーーー!!」
 
「……ぎゃああーーーー!!」
 
「おい、あまり構うなよ、こいつ気が小さいんだからさあ~」
 
「何だと!?オレはヘタレじゃねえぞーっ!」
 
「しかし、欠片欠片……、空から落ちて来た光る欠片か……、
何か引っ掛かって気になるなあ~……」
 
それもその筈。モーモンが食べてしまったのは、地上に
落下した女神の果実のほんの小さい一欠けらの僅かな破片。
それでも口に入れたモーモンに異変を引き起こしたのである。
ジャミルは後後、地上の何処かへ散らばった、この女神の
果実を探す事が大きな使命となる。
 
「ま、いいか、来たいなら来いよ、但し、人間に牙向けちゃ
駄目だぞ!約束出来るか?」
 
「するモンー!」
 
「だ、そうだ、これからこいつも付いてくらしい、宜しくな……」
 
「宜しくな……じゃねえだろーっ!あわーーっ!」
 
プー……
 
誰かさんの影響で、モーモンはオナラ技を習得。
……してしまった……、のである。
 
「……ひぎゃーっ!……く、くっせえええーーーっ!!」
 
「へえ、お前、中々見どころあんなあ!」
 
「……何処がだよっっ!」
 
「♪モ~ン!」
 
こうして、可愛いお供も出来まして、今度こそジャミルとニードは峠の道へ。

峠の道

「よし、漸く着いたな、土砂崩れが起きたのはこの先の道だ!」

「モンモン~!」

「……そうか、モンモンだな、モンモン……、って、違う!」

「ん?ジャミ公、さっきから何立ち止まって見てんだよ、
何かあったのか……?」

「うん……、これさ……」

「???」

ジャミルが見つけたのは、黄金に輝く列車……、あの時、
天使界から天使達を導き、神の国へと迎え入れる役割であった、
天の箱舟だったからである。

「何でこんなとこに?まさか此処に墜落したのか……?」

「だから……、何があるんだよ、何もねえだろ!普通に木が
倒れてるだけだろ!そんなに珍しいのか?やっぱ変わってんなあ、
お前……」

「う~ん、お前には見えないのか……」

「変な奴……、オレは先に行ってるからな!土砂崩れはこっちの道だ!」

「モンモン~!」

「……お前、モンモンさっきからうるさいんだよっ!たく!」

「キシャアーーー!!」

「うわ!大口開けて牙見せるなっ!!」

それもその筈。ニードは普通の人間なので、見える訳が
ないのである。しかし、説明しても分からない為、気には
なったものの此処は一旦ほおっておくしかない。ジャミルは
諦めてその場を離れ、ニードの後を追い、土砂崩れの現場の方の
道へと向かった。……しかし、ジャミルの言動をこっそりと、
……ずっと観察していた謎の生物?がいた。


「何あいつ、もしかしてこの天の箱舟が見えてたワケ……?
……まさかのチョ~変人出現……?」


「ジャミル、大丈夫モン?」

「ん?何がだ?」

「さっきからずっと難しい顔してるモン、お腹空いたモン?」

「いや、そうじゃねえ……、お、ニードだ、おーい!」

土砂崩れの現場でニードが立ち往生していた。此方は何か
困った様な顔をしている。

「どうしたんだよ……」

「ジャミル、見ろこれを……、オレ達、土砂崩れの
現場ってのを甘く見過ぎてたんだな……」

……確かに、土砂崩れの現場は余りにも酷く、2人だけの力で
砂をどうにか排除出来るレベルではなかった。

「う~ん、確かに酷えなあ、こりゃ……」

「オレとジャミルじゃ無理だよ、こんな土砂崩れの山……、
くそっ、折角親父の鼻をあかして村のヒーローになって
やろうと思ったのによ!」

「お手伝いモン!モーモンのおならで砂を吹き飛ばすモン!
それモンーっ!!」

「やめんかいっ!!……うわ!!マジで誰の影響受けてんだよ、
こいつめっ!!」

「ついでにニードにもお見舞いモン!」

知らねえよと思うジャミル。モーモンのおならの所為なのか
土砂の山が少し崩れた……。

???:おーい、其処に誰かいるのかーっ!?いるなら
返事をしてくれーーっ!

「おっ?」

土砂の向こう側から、微かに人の声がする……。

「向こう側に誰かいるみたいだな、ジャミルっ!」

「ああ……、らしいな……」

「おーいっ!此処にいるぞぉーーっ!ウォルロ村イチの
イケメン男のニード様はここだぞぉーっ!」

「それは嘘モンーっ!」

「こいつっ、……この糞座布団めっ!」

「モモモオ~ンッ!!」

ど付き合いを始めるニードとモーモン。ジャミルは
最近何だか自分の影が少々薄くなっている……、様な
気がした。

「って、んな場合じゃねえっ!俺達はウォルロ村の
モンだよーっ!」

「モン?モンですか???」

「やっぱり……、そうか!ウォルロ村の者か!我等は
セントシュタイン城の遣いの兵の者だーっ!」

ジャミルが呼び掛けると、土砂の反対側にいるらしき
おっさんは此方側に向かって再び返事を返した。

「なあ、セントシュタイン城って、何処だ……?」

「何だ、知らねえのかよ、お前……、本当に旅芸人か?
セントシュタインってのは、ウォルロ村から東にある城だよ!」

「そ、そうか……、成程……」

「ニード、モン、モンですか……?」

「うわ!だから何なんだよっ、でけえ顔近づけんなよっ、
四角い座布団めえっ!」

「シャアーーッ!」

またど付き合いを始めたニードとモーモンはほおっておき、
……ジャミルは引き続き、兵に話を聞いてみる事に。しかし、
ニードとモーモンは何か変なコンビに定着しそうであった。
どうやらこの兵士は国王から命を受け、土砂崩れの砂を
取り除く為、派遣されたらしい。

「おい聞いたか?セントシュタインの王様が動いて
くれたらしいぜ、って事は、わざわざオレ達が此処に