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zoku勇者 ドラクエⅨ編3 新たな出会いと旅立ち

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その異様な物体をさあ!チョ~信じらんネ!」
 
「モン、……モン、この黒い芋虫、うるさくて嫌モン……」
 
「ちょっとっ!?誰が芋虫だっての!冗談じゃないっつーの!
ねえ、ジャミル、今すぐ捨てて来なさいよっ!!ねえねえねえっ!!
もし食われたらどーしてくれんのぉ!?」
 
「……シャアーーっ!!」
 
「ちょ、すげーナマイキなんですケドっ!アタシに立てつくワケっ!?
このデブ座布団っ!」
 
モンはサンディに大口を開け、サンディを威嚇する。しかし、
この我儘コギャルガングロにはジャミルも相当疲れ気味なので
威嚇するモンの気持ちも分かるので無理もなかった。
 
「モンは俺のダチでパートナーだよ、これからも連れて歩くさ、
第一オメーよりも知り合ったのが早かったんだぞ、もしも
気に食わねえのなら俺はもうお前と一緒に行動しねえからな……」
 
「ちょ、ジャミルの癖にナマイキっ……、仕方ない……、いいわよ、
我慢してやるわよっ!ふんっ!べーっ!あったまくる!」
 
「何だそのジャミルの癖にってのはよっ!……おいっ!」
 
サンディは不貞腐れ、再び姿を消す。何か癪に触ったり、立場が
悪くなるとすぐにこうである。
 
「モン、ごめんモン……、モンがモンスターだから……、
モン……」
 
「気にしなくていいっての、モンはモンだろ?さ、行くぞ!
目指すは峠の道だ!」
 
「モン!」
 
ジャミルはしょげるモンを励まし、再び歩き出す。目的は
天の箱舟がある峠の道である。
 
「峠の道、着いたよ、よしよし、アタシの天の箱舟ちゃん、
お代わりないネ?」
 
「わあ、金の列車に入れるモン?」
 
「ちょ、アンタにまで見えてんの!?こいつなんかやっぱ
おっかしー!?狂ってんじゃネ!?」
 
「シャアーーっ!」
 
「いいからっ!早く行けっての!」
 
ジャミルはサンディを先に箱舟内へと押し込めた。モンスターの
モンに箱舟が見えたりするのも、やはり口に入ったと言う黄金の
果実の欠片の所為かも知れなかった……。
 
「ふ~ん、中は至って普通の列車だなあ~……」
 
「そうなのよ、地味でさあ、アタシとしてはもっとこう、
可愛くお洒落にコーディネイトしたいのよネエ~!こう、
ゴールドの中にピンクのラインストーンを鏤めてさあ、
アタシ色に染めたいワケよ」
 
「……」
 
「ちょ、何よ、分ったわよ!早く運転しろって言いたいんでしょ!
分ったわよっ!ええ、やってやりマスよ!ぶっちゃけアタシも
天使界がどうなったか知りたいっぽいしネ!それじゃいっくよー!
……す す す スゥイッチ……」
 
「……モンッ!!」
 
「ブッ!」
 
「……ぎゃっ!!」
 
モンが後ろからサンディに頭突き。押されたサンディは
頭ごと勢いよく運転席の稼働スイッチにぶつかり体当たりした。
後ろで見ていたジャミルはちょっと吹く。
 
「いったああ~、何すんのヨっ!この馬鹿座布団っ!あああ~、
よくもやったネっ!!」
 
「♪モモモモ~ン!」
 
モンはその場をふよふよ飛びながら逃げ回る。モンのお蔭で
コギャルの応対に疲れていたジャミルは少し気分がすっきり
したのだった。
 
「それにしても……、何故動かヌ、ウ~ヌ……、アタシ的には
天使を乗せれば動き出すって思ったんだけド……、あ、分った!」
 
「な、今度は何だよ!」
 
サンディは手をポンと打つとジャミルの方を見る。まさか今度は
大体アンタがモンを連れてるから箱舟が動かねーんじゃネ!……とか、
滅茶苦茶言い出すんじゃねえだろうなと警戒してみる。
 
「アンタあの時、星のオーラが見えなかったでしょ?それって
やばくネ?大体さあ、天使の癖に輪っかも翼も失うとかありえなくネ?
箱舟が動かないのそう、全部アンタの所為っしょ!」
 
モンの所為にはならなかったが、箱舟が動かないのは結局は
自分の所為らしい。ジャミルは段々機嫌が悪くなり、頬を
膨らませて不貞腐れる……。
 
「あ、何、その顔、怒ってんの?やだ、膨れてる、おモチみてー!
マジ超うけるんですけド!?」
 
ジャミルはモンにサンディに噛み付くのを許そうかと思ったが……。
 
「とか言ってる場合じゃないか、あんまりヒマこいてると
アタシも神様におこられるっぽいしネ、神様……、あーーっ!
そうよ、神様よっ!こんな大変な事になってんのにどうして
誰も助けてくれないの……?おかしいんですケド……、
もしかして誰も見つけられない???」
 
「……あいつ、等々発狂しだしたか……」
 
「モン~?」
 
「……と、言うワケで、ジャミル、アタシらも道が通じたって言う
セントシュタインへ向かうヨ!」
 
「!!ちょ、ちょっと待て、何で急にんな強引に……」
 
「い~っぱい人助けをして星のオーラを出せば、アタシ的に神様に
見つけて貰えるとおもうのヨネ!」
 
……つい数時間前、リッカと別れを交わしたばかりで……、
確かに……。セントシュタインに来た時は是非宿屋に
寄ってねとリッカには言われているが、一応故郷に帰ると
言ってあるので、再会がちょっとあまりに早すぎると
思ったのである……。
 
「あ、なあに、そのネリワサビ大量に食べた様な顔!マジ、
チョーうけるんですけど!アンタってマジモンでおモロ~!
さー、方針も決まった事だし、いっくよーーっ!」
 
「おい、モン……、噛み付くんは止めといた方がいいけど、
屁は思い切りくせーのあいつに噛まして構えわねえからな……」
 
「♪モンーーっ!」

漸くセントシュタインへと足を運んだジャミル。流石、
城が有るだけあって町も城下町でかなり広く人も多い。
取りあえず、装備品を見るか、それとも宿屋に行ってみるか……。
ジャミルは考える。

「……」

(何?アンタ、宿屋に顔見せに行くの照れてんの?プ、
顔に似合わネー事!)

「う……、うるせーっ!この糞ガングロっ!」

発光体のサンディがわざわざジャミルの耳元でジャミルを
構うのであった。

「ねえ、お兄ちゃん、その飛んでるぬいぐるみどこで買ったのっ!?」

「え?あ、ああ、これか?……非売品なんだよ、わりィな……」

「そうモンみたいです、すいません……」

「……こ、こらっ!へへ……」

「なーんだっ!売ってないんだあ!」

近づいてきた子供、モンに興味があるらしくぬいぐるみだと
思っている。町中でモンを連れ歩いても、皆、同じくぬいぐるみ
だと思っている為、大した混乱にはならず。優しい世界である……。

「やっぱり先に宿屋に行くか、しゃーねえ……」

そう言うワケでまずはリッカに顔を見せに宿屋へと向かう。
実はこれから彼女が経営する宿は一体どんな感じなのか、
興味があった。

「ちわ……」

ジャミルがこっそりと中を覘くと……、リッカとルイーダ、
それと宿の従業員なのか、他に何人かの姿も見えた。どうやら
まだリッカも此処に着いたばかりらしい。

「リッカ、そんなに緊張する事はないわ、あなたには
これから此処で頑張って貰わなくちゃならないんだから、
もっと大きく構えなさい……」

「はい、……でも、今更ですけど、私みたいな小娘が
突然現れて、いきなり宿屋を経営するなんて……、