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zoku勇者 ドラクエⅨ編4 姫君と黒騎士・1

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「久々にすっきりした……、やっぱりこれやらないと……」
 
「……いったああ~っ!!」
 
「畜生……、久々にやりやがったなっ!この腹黒めっ!
う~、後で覚えてろ~……」
 
アルベルトに頭を叩かれたバカ2人、頭を押え項垂れる。
……見ていたサンディとモンは呆然と……。
 
「凄いモン……、モンもやりたいモン!」
 
「何かチョースゲーんですケドっ!?ねえねえアンタ、
その叩きの極意、アタシにも伝授してよっ!?」
 
「え……?」
 
化粧から話は逸れそうになって来たが、サンディ、今度は
アルベルトのスリッパ叩きを見て何か異様に興奮し始めた。
……モンまで……。
 
「モンちゃん、それは覚えなくていいのよ、はい、これどうぞ、
さっき町で買ったの、いちごのキャンディーよ、甘くて美味しいわよ」
 
「♪シャ~!」
 
アイシャは持っていたいちご味のペロリンキャンディーを
モンに舐めさせる。……モンは大口を開けると一口で
キャンディーをぱくっと一飲み。
 
「もぐもぐ、甘くておいしいモン!もっと頂戴モン!」
 
「いい子にしてたら又買ってあげるからね、だからアルのは
真似しちゃ駄目?分った?」
 
「はいモンー!みんなの食べてる食べ物は美味しい物いっぱいモン!
おいしいのもっと食べさせてー!」
 
「うふふ、モンちゃんも食いしん坊さんなのね、ジャミルに
似ちゃったのかしら?」
 
「うるっさい!えーえー、どうせおりゃあ食い意地の張った男だよ!
どうせならとことん食い捲ったらあ!よし、ゴールドも溜まってるし、
よっしゃあ、今日はステーキだあっ!」
 
「ちょ……、駄目だよ、アイシャ!」
 
「あ、あっ!?」
 
アイシャが慌てて自分の口を押える。が、時既に遅し。プッツン
切れたジャミルはこの際だからステーキ食ったらあ状態で
開き直ってしまう。……どんどん話が反れてきている。
 
「ねーねー、スリッパ叩きー!」
 
「黙ってて!それ処じゃないよっ!ジャミルっ、ステーキは
駄目だよっ!」
 
「……な、何かチョーこええーんですケドっ!?ヤバっ!?」
 
此方も切れて来ているアルベルト……。只ならぬ雰囲気を
感じたのか、サンディは慌てて発光体に戻ると姿を消す。
……話はどんどん反れ捲っている……。
 
「うるせー!食うったら食うんだよっ!俺を止められる
モンなら止めてみ……」
 
 
……パァァァーーンッ!!
 
 
アルベルトの会心の一撃!……ジャミルに999のダメージ!
ジャミルを倒した!
 
「倒してねえーっ!……畜生!マジで覚えてろよっ、
この腹黒ーーっ!」
 
「もうー、ジャミルったら!これから暫くはセントシュタインの
宿屋にお世話になるんだから!ステーキなんかよりリッカの
作ってくれる手作りの食事の方がずっと美味しいんじゃないの!?」
 
「あ、そうか……、そうだったな、うん、あいつのシチュー
美味いもんな!ははははっ!つーことで今日は宿に戻るか!
……うん!」
 
単純ジャミル、さっさとセントシュタインの方に引き返してしまう。
 
「はあ、オイラ達、一体何しに外に出て来たの……、
何もしていないじゃん……」
 
「ま、まあ、今日の騒動は取りあえず収まったんだから……、
良しとしよう……」
 
「そうね……、敵と戦った訳でもないのに何だか凄く
疲れたのはどうしてかしら?」
 
3人は浮かれているジャミルを見ながら揃って大きく
ため息をついた。……この話では毎度お馴染の光景である。
 
「♪ふんふんふ~ん!」
 
「ちょっとジャミル、何浮かれてんのよっ!食いしん坊なのも
いい加減にしなさいよねっ!……バカっ!」
 
慌ててジャミルに追いつくとアイシャがジャミルを注意。しかし
腹が減っているジャミルはムキになってアイシャに反論する。
 
「別にいいだろっ、人間食うのが仕事なんだからよ!あ、俺、
今回は都合上設定じゃ人間じゃなかったんだ……、ま、まあ、
んな事はどうでもいいんだよ、オメーもリッカの作ったシチュー
食べさせて貰えよ!スゲー美味いんだぞ!」
 
「そうね……、凄く美味しいんでしょうね、……リッカのシチューって……」
 
「ああ、牛乳の調節の加減がだな……、これがまたものスゲーの、
舌がとろけちまうんだよ!プロ、神業級だよなっ!」
 
「ふんだ!そうよ、ジャミルなんかシチューと一緒にとろけちゃえば
いいのよっ!バカっ!!」
 
「ああ~ん?何怒ってんだよっ!全く相変わらずオメーは
ワケわかんねー時あんなあ!」
 
「……知らないっ!バカっ!!」
 
この世界でも此方も毎度の儀式勃発。大概はすぐに収まるのだが、
喧嘩状態の2人は距離を置きつつも何故かぴったり歩調を合わせ、
セントシュタインへと一緒に歩いて行った……。
 
(……ふう~ん、そうかそうか、成程ネ!これは面白い事になりそ!
くくく、いいわよ、このキューピッドのサンディちゃんが一肌
脱いであげちゃお!サンディは悩める女の子の味方ヨ!)
 
……化粧からは完全に手を引いたものの。サンディは又別の
余計な騒動の火種を起こしそうである……。それはまた別の話……。

4人が揃って2日目の朝を迎える。やっぱり初日はドタバタで
過ぎて行ったが、今日からまた改めて気を引き締めて頑張ろうと
いう事に。現在はリッカの宿屋で朝食をとりながらこれからの事を
どうするか会議中である。
 
「ふう~ん、んで、まずはその、人助けすると貰えるって
言う星のオーラとかいうの集めるんだね、成程……」
 
そうは言っているが、何となく我関せずでダウドは
のほほんと喋っている。目玉焼きに付いている付け合せの
ソーセージをフォークで齧りながら……。
 
「まあ、そう言う事、お前らも頑張ってくれや……、でないと
俺がガングロに呪い殺されるからさあ……」
 
(何っ!ジャミルっ、何か言ったっ!?ちゃんと
聞こえてるんですけド!?)
 
「たく、うるせーなあ~、ホントにもう~……」
 
「それにしても……、ジャミルがねえ、今回は天使か、
天使……、プ……」
 
「……んだよっ!腹黒っ!何で其処で人の面見て吹くっ!」
 
ジャミルの顔を見、考えてみてアルベルトは吹く。
ジャミルはどう見ても天使ではなく、ベビーサタンの
親戚だからである。
 
「はい、モンちゃん、おっきな口開けていいよ、目玉焼きさん
あーんだよ!」
 
「あーん!モン!」
 
「やれやれ、そっちは呑気でいいねえ、でも、モンはこれから
アイシャが面倒見てくれるから助かるわ、……んーっ!」
 
ジャミルは気持ちよさそうに椅子にもたれ大きく伸びと欠伸をする。
其処へ4人のテーブルの処にリッカがやって来る。
 
「皆さん、お味は如何ですか?はい、食後のスープですよ!」
 
「おー、こりゃまた……、スゲーいい匂いするっ!流石っ!」
 
「ジャミルったら!食いしんぼ!でも本当、いいにお~い……」
 
「そ、そんな大した物じゃないから、有り合わせの材料でね、
今日はサービスだよ、どうぞごゆっくりしていってね!」
 
ジャミルを注意しようとしたアイシャもリッカ特製のスープの