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zoku勇者 ドラクエⅨ編6 ……いつもあなたと・1

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100年ほど前、この町の西にとある遺跡が発見された事です、
遺跡を発見したベクセリアの民が事もあろうに軽々しく遺跡の
扉を開いてしまった事から始まりました、その中には、病魔と
呼ばれる恐ろしい災いが眠っている事も知らずに……、その
病魔こそが今広がっている流行病の元凶と言う訳です……」

「あ、ルーくんのおズボンのチャックチャック!封印がひらいちゃってる!」

「……エリザ、いいから……、古文書によると、病気と言うよりは、
一種の呪いだった様ですね、当時の人々は病魔を封印し遺跡の
入り口をほこらで塞ぐ事により、呪いから逃れたと言われています」

「モォ~ン、モォ~ン、モンモンモーン!ぽーこぽーこモン!」

「……うう、オイラのこれも……呪いなんでしょうか……」

モンはダウドの頭を太鼓代わりにし、キャンディーの棒をバチにして
頭をぱこぱこ叩きながらご機嫌で遊んでいた。

「噛み付かれるよりいいでしょ、少しは我慢して遊んであげてよ!」

そうは言いますけどね、じゃあ、アイシャちゃん、あんたも叩かれて
みなさいよおと、ダウドは只管思うのであった。

「……何だあれは……、とにかく、今回又、この現代に再び病気が
流行りだしたのも、もしかしたらこの間の地震で西の遺跡に何か
異変が起きて封印に支障が出たのかも知れませんね……」

「病魔が復活したのも、遺跡に異変が起きている所為……、ですか?」

「その通りです、早い話、それが本当なら遺跡に赴いて病魔を
再び封印すればいいだけの事ですよ、……この町でそれが
出来るのは僕だけしかいないでしょうね……、素人には出来ない
仕事ですよ」

ルーフィンは眼鏡を押し上げて、言葉を尋ねたアルベルトの方を
見てにやりと笑った。

ジャミルは仲間達を研究所の方へ残して、自分一人で一旦町長の
家へと報告に戻って来ていた。……ルーフィンが愚痴を言い出した
為でもある……。

「もしかしてルーくんがこの町の為にほこらの封印を直しに
行ってくれるの?」

「そりゃあ上手くいけばお義父さんも僕の事を認めてくれる
だろうし、何よりあの遺跡を調べられる又とない機会なんだから
行きたいのは山々さ、……でも遺跡には凶悪な魔物も出るらしいし、
わざわざ出かけていって怪我をするのも馬鹿らしいな……、ちら……」

「……」

「僕ならほこらの封印を直す事も出来るけど、とにかく危険に
巻き込まれるのはどうもね、馬鹿らしくて、……ちら!研究の為に
遺跡には行きたいけどさ……」

「……」

「……と、まあ、こう言う訳だよ……」

「ふむふむ、そうでしたか、この病気の原因は全て西のほこらから
来ていると……、なんと恐ろしい……、病魔の復活ですか……、ほこらの
封印を直せるのはルーフィンだけですと……」

「そ、奴は危険に巻き込まれるのを嫌がって遺跡に行くのを拒んでんだよ!」

「ならば護衛をつけてやればいいのですね、分かりました……、
ジャミルさん、あなたは見たところかなり腕が立ちそうですね、
どうですか?ルーフィンの護衛をお願い出来ませんでしょうか?」

「……何ですと?」

「勿論タダでとは申しません、此方としてもそれなりのお礼はさせて頂く
つもりですが、いかがですかな?」

「……分かった……」

「おお、流石ですな!それではお願い致します!この町の人々の為に!」

「……」

ジャミルは町長の屋敷を出、再び研究所へと戻るが、何となく
気分が悪かった。あの傲慢考古学者のガードマンを引き受けるのが
気に食わなかったのである。町長から受け取ったほこらの鍵を
握りしめながら複雑な面持ちで研究所までの道のりを歩いて行った。
……其処へ、無言のジャミルの前に、暫くぶりで妖精体のサンディが
姿を見せた。

「やったじゃん!これで町の人にカンシャされればアンタ、ガッポガッポ
星のオーラ大もうけヨ!おまけにクソチョーチョーもご褒美くれるって
いうしサ!こりゃアンタいっちょ頑張るしかないっしょ!天使のチカラを
取り戻せる日もそう遠くないってカンジ!」 

「……うるさい!俺は別に褒美が欲しくて引き受けたワケじゃねえんだよ!」

「別に意地張んなくてもいいっしょ?みんな欲のカタマリなんだからサ、
アンタもね!」

「……こいつ……」

サンディはジャミルを馬鹿にした様に笑うと再び姿を消す。
……ジャミルは益々気分が不愉快になっていった。……そして、
イライラの中、漸く研究所へと戻った。

「あれっ?その鍵は……、もしかしてお義父さんが僕の護衛をあなたに
頼んだですって?……まさか……」

「!うそっ、パパがルーくんの為に!?」

「そういう事、しっかりアンタの護衛を務めてくれってさ!」

「なるほど、あなたはお義父さんの手の者と言うワケですね、
これは見事にハメられましたね、分かりましたよ、行けば
いいんでしょう!僕が口先だけの男じゃないって事を証明して
やりますよ!」

「……あのなあ!」

「ルーくん、それはちょっと違うんじゃ……」

「そうと決まれば僕は先にほこらへ行っています、ほこらの場所は
この町を出てずっと西に行った処です!それではお先に!」

「……ルーくんっ!?」

「だからさあ、あのな、おいっ!」

ジャミル達の言葉を聞かず、ルーフィンはさっさと研究所を飛び出す。
……頭のフケを落としながら……。ジャミル達も研究所の外に出るが、
すでにルーフィンの姿は見当たらず。

「あの、もう夜中になるんですけど……、オイラ達、それでも
今から行くの……?」

「仕方ないよ、もう行ってしまったんだもの、それにしても、
足が速いんですね……、姿が何処にも見えませんよ……」

「すみません、ルーくん興奮すると俊足になっちゃうみたいで……」

「はあ……」

只管頭を下げるエリザにアルベルトはワケ分からんと言う表情をするが。

「とにかく奴を追い掛けねえと、急がなくちゃな……」

「そうね、怪我でもしたら大変だもの!」

「ううう~、休む暇なしだよお~……」

「ぽーこぽこ、ちんぽこモン!」

「……ジャミル……」

腰に手を当て、凄い顔でアイシャがジャミルの方に迫って来た……。

「んだよ!俺何も教えてねえぞ!」

「モンちゃん!下らない事覚えるんじゃないのっ!いい加減に
ダウドの頭を叩いて遊ぶのやめなさいっ!!遺跡に出発するのよっ!!」

「やーモン!」

ぶち切れアイシャ、ダウドの頭からモンを遂に引きずり下ろす。
……もっと早く下ろして下さいよお~、と、ダウドは不満顔。

「……ブブーのブーモン!」

「どうも皆さん、本当にすみませ……う、……ケ、ケホっ!!」

「エリザさん?……だ、大丈夫かっ!?」

「エリザさんっ!!」

……エリザが突然激しく咳き込みその場にしゃがみ込んで
蹲ってしまったのである。皆は慌ててエリザに駆け寄るのだが……。

「大丈夫です、心配しないで……、研究所がほこりっぽかったから……、
すぐにほこりを吸っちゃうんですよ、お掃除させてよって、ルーくんに
何回も言ってるんですけど、彼方此方いじられたくないみたいで……、
困っちゃいます」

「だけど……」