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アザーラ話 (まえがき長い)

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その物語に登場するアザーラはクロノ達メンバーによって倒されるのだが、クロノとは一体…

ゲームの世界観を彼の記憶から詳しく調べていくと、覚えある言葉「ガルディア」にたどり着くのだが、思い出してみるに似たような名前の世界線が私の記憶にもあった。未来のタイムトラベラーに接続して色んな世界を観ている過程でたどり着いた世界で登場していた名前『ガルディア王国』

クロノトリガーとは一体…ゲームの開発者は、私と同じ世界線がみえる者なのか?

もしそうなら、私はその人を探しださなければならない。その人の正体が私の末裔であろうが、私とは全く関係ない者であろうが探さなければ…



きっと、疑問と興奮が止まらず今夜は安らかな眠りが得られないだろう。

どうせ眠れないのならと未来人に手当たり次第に接続し、記憶を調べ、開発者の身元を探していく。



200人程の記憶さぐり、朝になる頃、一人の人間に接続したとたん強烈な違和感を得た。他の人間とは明らかに違う違和感については、恐らく脳の構造とか脳の使い方によるものだろう。クロノトリガー制作と当時の記憶も探るが、多くは記憶から薄れている様子で、断片的な様子しか知ることはできなかったが、その断片にゲームのドットではない姿の恐竜人がいた。

まだ、はっきりとした何かを得られた気がしない。制作当時の彼の時代に接続を試みる必要がある。

記憶が鮮明に残っている時代にアクセスできるのなら、もっとはっきりとした何かを得られるかもしれない。



接続の力については比較的融通が効く。

アクセスする人物の座標が判ればそれを紐付けして辿ればいいだけである。この場合、座標が出勤等で移動するにしても、寝ている場所は常に同じ場所になるから、その時間に合わせていけばいいだけ。単純作業とはいえ、情報量はそれなりに多い。

徹夜開けにどっぷり疲れが貯まった頃、求めていた情報を引きだした。

彼は私に似た接続の力を未熟ながらも断片的にもっていた。その力はこの世界とは異なる一つの世界線(クロノトリガー世界線)の未来のみを観測する。

彼はクロノトリガー世界線の2025年より未来に生きる人々に接続することができる。彼はその力を使って2300年の人類が荒廃した世界に突如現れるクロノとそのメンバーに接続し、彼らのとの旅を過ごし、彼らの冒険を目撃している。

この不思議な現象に絶滅を回避する為の情報があるような気がしてならない。



接続の能力を持つ者が接続の力を使う際の思考、その思考を真似ると同じ接続先に接続できる。

クロノへ接続する彼の感覚をイメージすることで、私もクロノへ接続できる。その感覚を再現するのは初めは難しかったりたするが、繰り越し再現すると身体が慣れていき、少し意識するだけで、ほとんど無意識レベルで接続できるようになる。

私はクロノ世界にどっぷり浸かり1000時間(1ヶ月)は使った。合わせてゲームの情報も調べた。ゲーム内の出来事もヒントになるかもしれないと思ったからだ。

ゲーム中でほんの少しだけ描写されていた太陽石のことが気になる。

古代の魔法使いがラヴォスエネルギーに頼る以前に利用していた太陽石。もし私の時代で手に入るなら現状を打破できるかと思い。



『太陽石』それは太陽のエネルギーを集める仕組みで古代人は石からそれを抽出し、魔力源のようにしていた。

使い方はそう難しいものでなく、独特の念を込めると色んな性質を発露するようで、古代人はそれを器用に使っていた。しかも魔力のない者であっても扱えるらしく、そこに希望がわく。

まず太陽石の最初の所有者を探すべく過去へと巡る。その時代はラヴォス飛来から1000年以上先にある。

魔法使い達が魔法の練習で地面を持ち上げるような事をしていると発見されるのだが、私の時代においてはどの場所になるのだろうか。私から1000年の未来であれば山や森の形はほとんど変わりはしないので、おおよ場所の推測はできるだろう。

テレポートし続けながら空を移動して、雰囲気の合う場所に探すと、そこはマグマ地帯である事が判明する。

灼熱の中を探すこと、これはそれほど問題がある訳ではない。サイコキネシスによる遠隔にて触れることができる私ならばマグマの中をさらうのは簡単だった。この力は応用でき身体に纏うとあらゆるものを退けるバリアのような役目も果たせる。寒さの中では外気を防ぐことでその体温を保てるのたが、長時間の利用には大きな気力を使う。この力が皆にあれば氷河期を乗り越えるのは容易であるのに…

ラヴォスによる気温の低下については空はその影響を受けにくい。地表よりも空を移動している方が楽である。古代人は空を住まいとしていたが、太陽石を使えば私達も空に住めるかもしれない。

余計なことを考えてしまった。まだそれが可能になる未来は見えてないから叶わない可能性だってある。私は気を取り直して太陽石の捜索を続けた。

捜索に際しては私自身の未来に接続していけば、太陽石が見つからなかった範囲をある程度特定していける。時間さえかければ一人でも必ず見つけられるだろう。

太陽石がクロノトリガーな世界線にしかないものであればお手上げだが、こちらの世界線にもあることは未来人への接続から確認した。それを知ったとき、全てはこの為に私は産まれてきたのかと思ったくらい、運命に、ふに落ちるものを感じた。

太陽石を拾う事に成功したとき、私はとても喜んでいるに違いない。そして私は太陽石らしきものを発見する未来視に成功した。

そのとき突然、強烈な目眩、身体のぐらつきを覚える。

気力を使い過ぎたせいかもしれない。私は倒れそうになるが、

しかし、そのようになる未来は見えていなかった。

でも何かがおかしい。この違和感はなんなのか。

身体から分裂感のようなものを発して一気に視界がぼやけていくと共に意識してないのに勝手に未来視を発動し、強制的に私の視界に広がってくる。

未来の私は太陽石を拾いその力を引きだして恐竜人を救うことになる。そんな未来の世界線が視界に広がり、私はその世界の私に接続している事を自覚する。安心する私だがその瞬間、私の目眩の症状は収まった。分裂感も収まり、未来視への強制的な接続も終わった。

私はいいようのない不安に襲われていた。強制的な未来視と分裂感は体験したことのない症状である。いや、体験したことがない訳ではなかった。悪夢を観ているとき等、まれに強制的な未来視が発動することがある。でもそれはあくまで寝ているときだけ。覚醒した状態でなるものではない。

自身に何が起きたのか考える。でもわからない私の未来視をすると、確かに太陽石を拾い上手くやる自分が見える。

しかし太陽石を得よう思うと再び先ほど同じ症状、目眩と分裂感、強制的な未来視が襲ってきて倒れそうになる。

そして気付いたら、その前にいる。太陽石を回収するほんの手前のときに私はいる。

拾うこと。探そうとする。それを決断しようとすると、目眩から始める強制的な未来視が始まり、その前の時間に戻っている。何度繰り返しても時が元に戻ってしまう。