クロノトリガーのリアリティを改めて問うてみるエッセイ
一方、クロノ達はグランドリオンの柄に古代文字でボッシュ名の記載を見つけたから現代のボッシュにたどり着くけれど、クロノ達の視点だとボッシュが400年を越えて生きているか、タイムトラベラーかの疑惑を持ちそうなものである。その件をボッシュに問わないことにリアリティが欠けている。
だがこれはあくまでプレイヤー視点の理論だと思う。クロノ達はテレビや映画のない世界を生きている残してもだし、自分達以外にタイムトラベラーがいるなんて思いもよらずなのかもしれない。
クロノ達がファンタジーやSF世界に無知であるなら、ボッシュが中世から400年以上を生きているとは想定したりしないだろう。
恐らくクロノ達の妥当な視点というのは、【ボッシュとは屋号の名前であり中世から400年から続く老舗の鍛冶屋名】だと思った。
一方、ボッシュはクロノ達をタイムトラベラーだと気付いたものの、過去を語りたくないので気付かない振りをした。それが妥当なリアリティである。
【リアクション】
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------------------------- エピソード23開始 -------------------------
【エピソードタイトル】
黒の夢の最上階での戦闘は高度30km。成層圏だった。
【本文】
通常、この高さでは寒さと空気の無さの問題から生命維持をする為には宇宙服を着なければならない。
だが、黒の夢最上階は元々海底神殿最上階であった場所でもある。物質搬入の門があった場所であり、神殿の職員達はそこに従事していた。周囲にはバリアシステムが展開され、下層階から酸素と温度が送られる仕組みなっていて、そのシステムが黒の夢に継承されている。
作中のクロノ達はその事に気付いていない。
古代ジールも同じような高度にある為に、大陸そのものがバリアシステムに包まれている。そのバリアシステムは流石は超文明であり、環境を保護しながらも、 バリアの外から人や物を往き来可能な 仕組みを採用している
ラヴォスの破壊で消滅するとき、ダルトンが黒鳥号で脱出したように避難用の飛行機さえ事前に大量に用意しておけばもっと多くの人が死なずに済んだのかもしれない。
現代人からみると天空大陸には惜しい部分が多々ある。
もし自分がジールならば天空大陸を北極に移動させ、オーロラ観測をしたいところだし、高度を自由に調節して、下界の景色もみたいとろだ。
いっそ、天空大陸は乗り物ように常に動いていたり、宇宙に進出したりしても良かったのかもしれない。
中途半端に地球上だったからこそ、重力の影響を受け、そこに無駄なエネルギーを割いてしまう。無重力の領域にいけば、少ないエネルギーで天空大陸を維持できるし、衛星軌道をくるくる回ってる分には、もしかしたらラヴォスの攻撃だって届かなかったかもしれない。
ボッシュも魔神器を破壊に拘らなくとも、天空大陸の宇宙進出を提案できれば投獄される事もなかったし、出世できたのかもしれない。
とはいえラヴォスの攻撃が衛星軌道上に乗るようなシステム(現代の長距離弾道ミサイルな仕組み) であるのなら、結局は宇宙のジールも崩壊する訳…。
衛星軌道上だとラヴォスのミサイルに当たる確率が増してしまい、沢山攻撃を受けて形すら残らないかもしれない。
宇宙のジールは地上に殆ど落ちずにスペースデブリのようになって何万年も宇宙を漂う。太陽の光を閉ざしてしまい、後世の地球の生態系にとてつもない悪影響を与えるだろう。
そう考えるとジール王国の宇宙進出については、色々なリスクを考慮した上で計画としては否決された経緯もあるのかもしれない。
宇宙か成層圏か、あるいはもっと低い高さの選択案がある中で妥協点を探して、結果的に成層圏に落ち着いたのか
中途半端の高さだと雲が邪魔にり、薄暗かったり、空だというのに解放感がない。それより下だと、雨や竜巻、台風、雷の直撃を受けやすい。
クロノ達は黒の夢最上階でどのように戦っているのだろう?
ジールは浮いてるし、クロノ達の足場はそんなに広くない。にも関わらず敵に与えるダメージは足場が広い時と差はない。
魔法的な技で足場を補強しているのだろうか?
それともゲームでは描写されていないだけで作業員専用の足場があってそれをクロノ達は利用している?
清掃員が神殿外壁をやるときは外に足場のようなもの、または身体が海の流れに流されないように支える引力的壁が必要になるだろうから、クロノ達はそれを利用した。
ゲームとして再現するなら、どれが面白いだろうか…
正直、どれもありで、「これぞ良い!」という一択が選べない。
リアリティで選ぶとしたら、別の選択肢もあるだろう。
ジールに封じ込められた裏人格があって、そいつがクロノ達及び、表側のジールも操り、催眠術で眠らせている。バトルは精神世界で行われていて、それをプレイヤーが観測しているとすれば、足場が足りない場所であるのにパフォーマンス全開できるという矛盾が解決される。
思うに原作の各所にバトルの矛盾点があったのを思い出す。
最初に感じたのはガルディアの刑務所でのドラゴン戦車とのバトル。頭を先に倒さないと他の部位が自動修復するシステムについて、それは敵の極秘情報である筈なのに画面上に表示された。
未来で最初に出会うボスの巨大ドローンにしても、「反撃モード」や「サイドの子機が揃っている間はデルタアタック!」等、クロノ達にわざわざ内部処理を表明してしまうし、ケヘランや魔王戦、というか全てのボス戦でボス自らクロノ達に向かって自らの弱点を教えるようなメッセージを飛ばす
それらボスの戦闘スタイルをラヴォスが真似て複製していることも矛盾する。遺伝子をコピーして生み出しているかと思えば、機械ですら真似ている。ラヴォスが遺伝子収集生物であるというのもキャラの決めつけであり、真実は闇の中。
まさか全ての敵に裏人格の裏切りがいて、敵であるクロノ達に弱点を伝えるという愚かな行為をしているのか?
ラヴォスは各ボスの行動スタイルを真似るものの、各ボスの弱点をクロノ達に教えたりはしなかった。敵としてしっかり認識しているし、ラヴォスには裏人格というものはないのかもしれない
だとしたら裏人格があってクロノ達に弱点をアドバイスした者達は全て、ラヴォスに操られていた可能性がでてくる
それはきっと戦闘モード(攻撃的)になるときだけ、ラヴォスの邪気とシンクロしてしまい、自我が潜在意識の奥底に沈められてしまう。沈められた自我は自由を奪われ、抗う過程でクロノ達に自らの弱点のメッセージを送り倒して貰うものの、その裏人格は夢の中にいるような状況だったので、目覚めたとしてもクロノ達にアドバイスしたことを忘れてしまっている。
ドラゴン戦車を操縦していたのは大臣だけれど、その時既に大臣の正体がヤクラだった。だからラヴォスの影響を受けていて、クロノ達に弱点を教えてやって倒そうとして貰ったのかも。
作品名:クロノトリガーのリアリティを改めて問うてみるエッセイ 作家名:ヘケラン西中



