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zoku勇者 ドラクエⅨ編9 大神官を探せ!

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ダウドは竹槍の矛先を再びジャダーマに向ける。もうMPはゼロ。
武器は竹槍……。どうしようもないのは分かっていた。だが、自分の
起こした身勝手な不注意でモンをこんな酷い目に遭わせてしまった。
自分も罪を償わなければならない。何が何でも、例え勝てっこないと
分かっていても……。目の前のジャダーマにコケにされようと……。
モンを守ろうと立ち上がる……。

「……ジャダーマっ!大切な仲間のモンを傷つけたお前は絶対に許さないっ!!」

ダウドのテンションが上がる。無謀にも怒り状態でジャダーマに突っ込もうと
したダウドに再びジャダーマの稲妻が襲い掛かる。

「……ヒャダルコっっ!!」

だが、それを制する様に稲妻を掻き消した氷魔法……。ダウドは涙目に
なりながら……、おそるおそる後ろを振り返った……。其処にいたのは……。

「……何者だ、この魔神ジャダーマ様の魔法を妨害するとは……、
ほう、援軍か……」

「全くもう!無茶ばっかして!……駄目じゃないのっ!!」

「オメーが言うなっての!……ふう、やっと見つけた……、おい、
ダウドっ!!」

「無事で良かったよ、ダウド……」

「……あうう~、アイシャ、ジャミル……、アルううう……」

漸く駆けつけ、助けに来てくれた仲間達の姿……。ダウドは顔中涙で
くしゃくしゃで、ちゃんとした言葉が出ず……。だが、すぐに倒れて
いるモンを抱き抱え、急いで仲間達の処へ……。

「そうだったのか……、モン……、お前……」

「モンちゃん……、頑張ってくれたのね、ありがとう……」

「ダウドの蘇生魔法が素早かったお陰だね、でも良かった……、
無事で……」

「ごめんよ、ごめんよおお!……オイラの所為でえええ!
ごめんなさああーいっ!!オイラ、オイラあああーー!!
やっぱり情けないヘタレだよおおーー!!」

「ダウド、すぐに頭出せ……、と、言いてえ処だけど、それは
後でたっぷりとしてやるからよ……、終わったら覚悟しとけよ……」

「ひいいーー!?……そ、それも嫌だあーーっ!!」

「……今は大神官様を一刻も早く元の姿に戻さなくては!!」

「モンちゃんも、もう少しだけ待っててね!」

「サンディ……、出て来てくれよ、……少しの間モンの事、頼めるか……?」

ジャミルが呼び掛けると、サンディが姿を現し、発光体から妖精モードへ。

「分かったわヨ!全く!今回だけだかんネ!ヨエークセにアンタは無茶すんじゃ
ねーってのヨ!……デブ座布団はっ!!……」

サンディは暴言を吐きながらもモンの状態を確認。モンを見守るお役目を
渋々引き受ける。だが、内心はいつも自分に大口を開け、牙を向け刃向かって
くるモンが目を覚まさないのに段々不安を感じ始めていた。

「デブ座布団……、しっかりしなさいヨ……、ねえ……」

「……爺さん、幾ら大神官だからってさあ、アンタやっていい事と
わりィ事があんだよ、俺らの大事なダチを傷つけてくれた仕返しと
仕置きはしっかりさせて貰うぜ……」

ジャミルはそう目の前の暴走老人に言い放つ。……モンを傷つけた事に
相当切れている。

「……愚かなガキ共め……、この偉大なる魔神ジャダーマ様に
向かって説教を垂れる気か?良かろう、お前達も纏めてこの
聖なる稲妻の裁きを受けるが良い!」

「たく、不良爺め……、角なんか頭から生やしやがって!冗談じゃ
ねーっつの!」

「……うわ、少し冷えたかも……」

毒舌を垂れるジャミルを見ながら、何だかアルベルトが少し
寒そうに震えた……。

「み、みんな……、本当にごめん!全部オイラの所為だよ!モンは
オイラを庇ってああなっちゃったんだ……、それに……、モンを助ける
為に、オイラ必死でMPを使いまくって……、もうMPが残って
ないんだよお……」

「ダウド、分かってる……、後の事は心配すんな、アイシャ……」

「ええ、はいっ!!」

「え……?わ、わああっ!?」

ジャミルは頷くとアイシャに目配せする。アイシャは大量に薬草が
入った袋をダウドの目の前に差し出した。

「こんな事もあるだろうから、念の為に買い込んでおいて良かったわ、
さあ、ダウド、回復は引き続きあなたの担当よ!私達のサポートをお願いね!」

「ダウド、頼むよ、モンとサンディも守ってあげて欲しい……」

「う、うん……、こんな竹槍マンのオイラだけど……、で、でも、
みんな気をつけて!!あいつの稲妻の威力は半端じゃないよお!!」

「分かってるさ!……危険じゃねえボスなんかわざわざ出て来ねえからな、
行くぞ!アル、アイシャっ!!」

「了解っ!!」

ジャミルの言葉にアルベルトとアイシャも頷き、いよいよジャダーマとの
バトルが開始される。……ダウドはジャダーマに突っ込んでいく3人の
無事を必死で祈った……。

「爺ーっ!更生して大人しく神殿へ帰れーーっ!」

「……神に刃向かう愚か者共め!!」

ジャダーマが連続稲妻を放ち、ジャミル達は一辺にダメージを食らい
初っぱなから苦戦を強いられてしまう。特にHPの少ないアイシャは
何発も食らえばそれこそ致命的状況に陥る危険性もある。……それでも
我慢強いアイシャは何とか堪え、ふんばっていたが……。

「アイシャ、おま、大丈夫か!?」

「……まだまだ平気よっ!!」

「ほう?ならばこれは如何かな……?」

「きゃ!?……え、MPが!?」

ジャダーマはアイシャからMPを吸い取り、自らの力へと変えている
様だった。だが、戸惑っている暇もあらず、意地の悪いジャダーマは
隙を逃さず、今度はバギを3人目掛け放ってくる……。

「……あわわわ!み、みんなあーー!!これじゃ薬草だけじゃ
間に合わないよおー!!」

「ちょっとヘタレっ!ヘタレてんじゃねーわヨっ!アタシも
手伝うからっ!こらーーっ!負けたら絶対許さねーかんネ
ーーっ!!しっかりしなさいヨーー!!」

サンディは3人目掛け、薬草をドカドカ投げつけ、援護し、
ダメージを回復させる。乱暴だが、どうやらベホマラー効果に
なっているらしい……。

「……何という……、卑怯者めが……」

「オメーに言われたくねえっての!よし、爺!今度こそ覚悟しろよっ!!」

「……先に邪魔な後ろの雑魚共を始末しておくか……」

ジャダーマの目線がダウド達の方を向いた。しかし、そうはさせまいと
アルベルトが咄嗟にジャダーマに突っ込み、剣で斬り掛りダメージを
与えるが、ジャダーマはすかさずスカラで守備力を高め、ダメージを軽減した。

「大神官様、お願いです!もうこんな事はお止め下さい!……皆さんが
どれだけあなたの事を心配なさっているとお思いですか!!」

「……そんな事は与は知らぬ!どけ!生意気な小僧め!!」

「本当に我儘なお爺ちゃんねっ!……モンちゃんをいじめてくれた事、
絶対許さないんだからっ!!」

アイシャのテンションが上がり、MP5ターン無制限の
ミラクルゾーン発動。この間にと、ジャダーマに向け、
怒りのヒャダルコ攻撃を連発。ジャダーマが焦り始めている
……。だが、ジャダーマも立ち上がり再び、連続稲妻攻撃を
発動。ジャミル達もまた攻撃の手を止められてしまうダメージを
食らってしまう……。