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zoku勇者 ドラクエⅨ編9 大神官を探せ!

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「……あ、あらららー!もう薬草もないわっ!これマジどうするのよーっ!!
も、もうアタシしんないんだかんネーーっ!!」

「ジャミル、みんな……」

あれだけあった薬草もあっという間に其処をついてしまう……。
3人は傷だらけ、絶対絶命状態に追い込まれていた……。

「流石にお前達ももう最初の勢いが無くなってきたのではないか……?
どれ、そろそろ止めを刺してやろう……、死んだ後、神の元へと趣き、
罪を償うがよいぞ……」

「畜生……、冗談じゃねえぞ……、俺らはしぶてえんだよ、爺、
お前も舐めてると痛い目に遭うぞ……、俺らを馬鹿にした奴は
大概後でしっぺ返しを食らうんだかんな!」

「絶対に負けるもんか……、こんな処で……、大神官様……、僕らは
あなたを必ず助けます……」

「そうよ……、頑張ってくれたモンちゃんの為にも……、絶対
諦めないんだから……」

「モン……」

ジャミルは意識を失ったままのモンの方を振り返る。普段は
悪戯ばかりして、やんちゃなモンは……、あんな小さな身体でも
身を挺してダウドを庇ってくれた。何がなんでも絶対に負けらん
ねえと……、アイシャが呟いた言葉に再び気力を奮い立たせた。

「そうだよ……、冗談じゃねえよ……、畜生……」

「強がりか、小僧……、まだやる気か?そうか、それ程、神への元へ……、
死を望むのか、良かろう……」

「み、みんなあー!こんな時の為に取っておいたんだよおー!オイラの
ゴスペルソング、……受け取ってーーっ!!」

「……む?」

「ダウド……」

ダウドは先程溜めておいたチャージ技を発動。3人のHPをある程度まで
回復させた。

「何か……、あんまり受け取りたくないんですケド……」

「……う、うるさいなあー!サンディはっ!!」

「よしっ、ダウドっ!良くやったっ!」

「あははー……、はあ、す、少しはお役に立てたかなあ……」

「戻ったら取りあえず、仕置きのゲンコツは半分にしてやるからな!
……良かったな!」

「……えうう~、酷いよお~、ジャミルうううー……」

「ほう、隠し球か……、だが、お前達は儂には勝てん、無駄な事だ……」

何とか立ち直った3人はジャダーマの方を改めて見る……。これが残された
僅かな勝利へのチャンスだった……。

「……何とか此処で一気に決めちまおうや!2人とも!」

「分かってる!」

「そうね、これ以上バトルは長引かせられないわよ!」

3人がそう会話している間にも、ジャダーマは又連続稲妻を
放ってこようとする。だが、ジャミルもテンションが上がり、
必殺チャージゲージがMAXに。

「……なってもなあ、俺のアクロバットスター……、どうしろっつんだ……」

悲しい程本当にあまり使い処のないテンション技である……。

「来るよっ!ジャミル!」

考えている間はなかった。連続稲妻攻撃は再度3人目掛けて襲い掛かる。
稲妻を食らいながらも必死で堪え、耐える3人。そのままジャダーマへと
突っ込んでいき猛反撃を開始する。

「……この暴走不良糞爺っ!いい加減にしろ!この野郎!!」

「心を一つにして一気に攻めよう!……行くよーーっ!!」

「私のミラクルゾーンもこれで最後のターンだわ!えーいっ!
特大級よーーっ!!」

「食らいやがれええーーっ!!」

「会心必中ーーっ!!」

3人の攻撃は一つとなり、ジャダーマに襲い掛かる。アイシャの放つ
ヒャダルコがジャミルとアルベルトのW連携攻撃に力を与え、刃は
氷の剣となる。氷の剣はジャダーマの身体を貫くのだった……。

「おおおお!わ、我の力が……力があああーーっ!!消えてしまうーーっ!!」

ジャダーマを取り込んでいた黒い渦が抜けてゆく。ジャダーマは元の大神官の
姿に戻り、バタリとその場に倒れた……。

「はあ~……、……終わったの……かしら……」

「爺さん……、大丈夫かよ……、死んでねえだろうな、おいおいおい……」

「心配ないよ、気絶しているだけみたいだ、完全に元の大神官様に
戻ってるよ……」

アルベルトが大神官の安否を確認。すると……、倒れていた大神官が
起き上がり、意識を取り戻すのだった。

「うう……、わ、儂は此処で何を……、全く覚えておらん……」

「爺さん……、痴呆のフリは駄目だぜ?アンタ、とんでもねえ事
しでかす一歩手前だったんだからさ……」

「そなたは誰だ……?何故……此処にいる……?」

すっとぼける素振りを見せる大神官。目の前にいるジャミル達を見て
きょとんとしている。どうやら此処に来る間の記憶も……、ジャダーマに
なっていた時の事も全く記憶にないらしい。ジャミル達は自分達が何故
此処に来たのか、神殿で皆が心配している事、全て伝えた。

「……光る果実を?そうじゃ!儂は確かに光る果実を食べた、じゃが、
その後の事は全く覚えておらん……、微かに覚えておるのは自分が
自分ではなくなってしまう恐怖だけじゃ……」

「……」

ジャミルは後ろにいるダウドの方を振り返る……。ダウドは目を覚まさない
モンをずっと抱き抱え、黙ったまま、項垂れたままの状態だった。

「なんと……、儂は魔物の姿になり、世界を支配しようとしていた
じゃと……?そうか、そなた達が儂を救ってくれたのか……、
かたじけない……」

「あの……、何回も言う様ですが、神殿の皆さん、大神官様の事を
とてもご心配なされております……、転職希望のお客様も沢山訪れて
おられた様ですが……」

「ああ、そうじゃ……、ダーマに戻らねば!転職を求める人々の声が
聞こえるのじゃ!……キイイイーーーンッ!!」

「あっ、大神官様……?ちょ、ちょっとーーっ!!お待ち下さいーーっ!!」

アルベルトが止めようとするが、大神官は物凄い勢いで祈りの間を
飛び出したかと思えばあっという間に姿が見えなくなった……。

「……セントシュタインの姫さんと言い、逞しすぎだろ!!色々突っ込み
処が多すぎんだよ!」

「と、とにかく……、私達も一旦神殿に戻りましょうよ……」

「ちょっと待って!?……何か光ってるヨ!これ、果実……?」

サンディが目を見張る。大神官が消えた後……、ジャミルの前に
光る果実が出現した。果実はそのままジャミルの手のひらの上に
ポトンと落ちた。

「……黄金の果実だ……、これで一個目か……」

「大神官のおっさんに食べられちゃった筈なんですケド!?……ま、
まあいいか、アンタの探してる果実が見つかったんだから……、
此処は喜ぶトコロよネ!それにしても、生身の人間が直に食ったり
したら碌な事にならねーわネ!やだやだ!」

「全然……、喜べないよお、……オイラ……、オイラ……、
どうしたらいいのさ……」

聞こえて来た声に後ろを振り返ると、落ち込んだままのダウドが半ベソで
声を漏らした……。

「ダウド、此処にいても仕方ねえよ、アイシャの言う通り、此処は俺らも
神殿に戻ろう、……全てはそれからだ……」

「……」

ダウドはそれから又、無言になり一言もジャミル達と会話を交わさなくなる。
ジャミルのルーラで一行は神殿に戻るが、やはり大神官は4人よりも早く、