zoku勇者 ドラクエⅨ編13 思い出の記憶の中で
「「キュエエーーッ!!」」
「うわわわわっ!!」
「ジャミルーーっ!!」
頭上のメイジキメラ3匹がジャミル目掛け、一斉に炎を吐いてきた。
ジャミルは慌ててツタから手を離すと、下まで自らダイブし、事なきを
得た。
「……だ、大丈夫かい?」
「あ、あぶねー……、まだんなに距離登ってなかったから良かったけどよ、
んなろっ!何て事しやがるっ!!」
「ケケケー!」
上にいたメイジキメラ達も地上に降りてくる。そして先に進ませまいと
4人を取り囲んだ。
「畜生、ふざけやがって!目には目を、火には火にをだ、アル、いけるか!?」
「オッケーだよ、ジャミルっ!」
ジャミルとアルベルトは破邪の剣を同時に構えるとメイジキメラ目掛け
剣から炎を放出。だが、余りダメージは大した事はないが。それでも何とか
メイジキメラ達は面食らっている。
「私もっ!えーいっ!」
アイシャの毒針攻撃!急所を突き、メイジキメラの1匹に止めを刺した。
「おー、やるな、アイシャっ!」
「えへへー、運も必要だけどね!」
「……うん、刺されない様にね、ジャミル……」
「何だっ、ダウドっ!」
「何よっ!」
「何でもないです……、って、わわわわっ!?」
突如、ダウドの前に巨大な顔だけの石像モンスター、ビッグモアイが
振って来た。石像は変な顔である。石像は2匹。それでも結構な
大きさの為、ダウドは石像に取り囲まれてしまう。
「ダウドっ!な、何とか堪えてくれや!!」
「僕らもすぐにそっちに行くからっ!!」
「む、無理……ひゃああーーっ!!」
ジャミル達はまだ、メイジキメラと戦っている為、ダウドの方に援護に
行くのは難しい状況。だが、またモンが。モンはダウドの頭にひょいっと
飛び乗る。
「モンっ!ま、また君はーーっ!!」
「大丈夫モン、ダウド、モンとライドオン協力攻撃するモン!」
「な、なにーーっ!?」
ゲームが違う……。だが、既にモンはやる気満々。
「モンがキャンディーの棒で攻撃するモン、ライドオン攻撃は攻撃力
2倍モン、それ、行くモンーーっ!!ダウド、突っ込むモン!
……シャアーーっ!!」
「……うわあーーっ!!」
ダウド、モンを頭に乗せたまま、半ばヤケクソでビッグモアイに
突っ込む……。と、同時にモンは変顔でキャンディーの棒で
ビッグモアイを叩き捲る。ビッグモアイ、地響きを立て、そのまま
ひっくり返り、消滅。……珍コンビのライドオン攻撃、半端ではない
威力であった。
「うっそ……」
「シャアアアーーッ!!」
……心配してちらちらと横目で様子を覗っていたジャミル達は
……何が起きたのか分からず目が点になる……。そしてジャミルは
益々モンが分からなくなるのであった。
「ジャミル、取りあえず僕らの方もバトルを終わらせなくちゃ!」
「あ、ああ、そうだな!」
ジャミルは我に返り、破邪の剣を構え直した。アイシャも毒針から
魔法攻撃へと体制を切り替え、詠唱を始めた。丁度彼女のテンション
ゲージも上がって来た処である。
「いくわよっ!ミラクルゾーン解放!ヒャダルコ連打よっ!!」
アイシャのヒャダルコ連発攻撃!残りのメイジキメラは40ダメージ
程を食らう。其処にジャミルとアルベルトの連携剣攻撃!メイジキメラを
無事倒す。
「はあ、終わったけど、この先何匹も同じのが出てくるからなあ、
ふう……」
「アイシャも山頂に着くまでなるべくMPは温存出来るといいね……」
「うん、節約しなくちゃね……、何とか……」
其処に変なコンビもふらふらと戻って来る。……ふらふらしているのは
ダウドだけで、ダウドの頭の上に乗っているモンは元気元気である。
「モンモン!」
「なあ、モン……、お前ってマジ何モン?本当はモーモンじゃ
ねえんじゃ……、い、いや、とにかくダウドに渇入れてくれて
ありがとな、助かったよ……」
「ふーんだ……」
「モン?モンはモンだモン、モーンっ!」
モンは嬉しそうにぴょこぴょこ飛び上がる。最近はアホ度も
増しているが、これはこれで、まあいいんだろうな……、と、
ジャミルはそう思っておく事にした。
……3Fの外壁クライミングコースでまた厄介な箇所が。毎度お馴染みの
綱渡り風の道。岸と岸に繋がれたツタの上を通過して渡っていくんである。
転落したらまず大怪我をする事、間違いなしのモロクソの高さだった……。
「はあ、もう……勘弁して下さいよお……」
「何を言ってるか!バカタレが!俺が手本でまた先に行くわ!」
率先してツタの上に乗り歩いて行くジャミル。……が、ツタの真ん中に
モンが空を飛んで先回りし、ちょこんと乗ったのである。
「おい、おま、何しとる……、邪魔だよ、早う向こう岸行ってろや……」
「モン、最近おっぺけ節覚えたんだモン!おっぺけおっぺけぺっぽっぽー!!
プッ」
「……こらああーーっ!!お、落ちるだろうがーーっ!!」
……モンはツタの真ん中で扇子をふりふり、おっぺけ節を踊り出し
おならをする。……モンの重みでジャミルが乗っているツタが激しく
揺れ出す。良く食べる為、近頃は体重も倍に増えた。対岸で事態を
見ている仲間達はオロオロ……。サンディだけは腹を抱えて笑い
転げているが。最近の彼女はどんどん暴走するバカモンのアホっぷりを
密かに観察しているらしい。
「やっぱりあの時……、雷に打たれたから……って、そんな場合じゃないっ!
モンっ!こんな時に悪戯は止めるんだっ!!」
「モンちゃん、いい子にしてたらキャンディーあげるわよっ!新製品の
キムチ味よーっ!!」
「モォーン!」
モンはアイシャの言葉にさっとツタから離れると、左の対岸に渡り大人しく
皆が渡って来るのを待つ。
「良かった……、けど、キムチ味って……」
「臭そうな飴だねえ~……」
「何でもいいのよ、モンちゃん、最近変わった味に目覚めたのよ、
さ、私達も向こう岸に早く渡らないとね……」
ぼそっと呟くアイシャ。……彼女も大分疲れが出て来ている様だった。
「はあ、どうか渡ってる最中に又モンスターが出ません様に……」
ダウドは只管祈っていたが、幸い何事も無く、今回は全員無事対岸まで
渡り終える。
「みんなー、お帰りなさいモン!……モン?」
「モン、頭出せ、さっきの悪戯の罰、今日はゲンコツだ……」
「モン?」
「……いいから出せーーっ!!」
〔げんこつ×5〕
モンは怒り心頭のジャミルに今日はげんこつ5個分を食らったのだった。
「いぎゃーモン!アイシャあー!ジャミルが殴ったモンーっ!びえーっ!!」
「はいはい、でも、モンちゃんが悪いんだから……、めっ!」
「モンプ~……」
怒りながらもモンを優しく抱擁するアイシャ。ふと、気づいた事があった。
最初に会った時よりも、モンが大きくなってきているという事。近頃体重が
増えたのは食べ過ぎの所為もあるのだろうが、モンの少しづつの成長を
感じていた。……だが、肝心の頭の成長の方は……。
「たくっ!一体誰に似たんだっ!!」
……だから、あんただろ、あんた……、と、言う様にジャミル以外の3人が
ジャミルに向けて指を突き付けた。
作品名:zoku勇者 ドラクエⅨ編13 思い出の記憶の中で 作家名:流れ者



